
韓国から上陸したヒョンデのインスターは、5ナンバーサイズに収まるミニマム&スモールサイズのEV(電気自動車)だ。WLTCモードによる航続距離は最大458km(49kWhバッテリー搭載のボヤージ、ラウンジ)を誇っている。
そんなインスターの概要、詳細については、すでにこの@DIMEで報告しているが、今回は横浜みなとみらい周辺の一般道と高速道路で試乗することができた。
日本の道路事情に最適!?ヒョンデ「インスター」は先進装備と便利機能満載のロングランEVだった!
2025年4月10日に発売されたヒョンデの新型BEV、インスターは284.9万円から買える5ナンバーサイズのミニマム&スモールサイズにしてWLTCモード...
トヨタ・ライズ、ダイハツ・ロッキーよりもコンパクト
試乗したのはベースグレードの「カジュアル」(42kWhバッテリー、97ps、15.0kg-m。284.9万円)、「ボヤージ」(49kWhバッテリー、115ps、15.0kg-m。335.5万円)、「ラウンジ」(49kWhバッテリー、115ps、15.0kg-m。357.5万円)と揃うラインナップの中で、最上級グレードとなるトムボーイカーキと呼ばれるボディカラーを纏った「ラウンジ」(駆動方式はすべてFF)だった。ボディサイズは全長3830×全幅1610×全高1615mmと、トヨタ・ライズ、ダイハツ・ロッキーよりもコンパクトで、最小回転半径5.3mと小回り性、駐車性も日本の道に合っている。
ステアリングコラム右側に生えたシフトレバーをDレンジに入れ、韓国の右側通行、左ハンドル仕様から改められ、日本仕様として右側に移されていたウインカーを操作して走り出せば、もちろん、EVらしく静かで滑らかに速度を上げていく。ボディの剛性感はけっこうしっかりしていて、205/45R17サイズのタイヤを履く乗り心地は、足回りなどを日本向けにチューニング(乗り心地重視)していることもあって、良路ではもちろん、荒れた路面、段差の乗り越えでもなかなか快適だ(前席の印象)。
市街地走行でまず試したのは、回生ブレーキコントロールパドル/スマート回生ブレーキの右側パドルの1秒長押しで操作できる回生AUTOモード。左右のパドルシフトではコースティングから完全停止までの回生ブレーキ強度が段階的に選べるのだが、AUTOでは先行車が停止するとこちらも速度を落とし、停止する、高速走行での追従型ACCのような走行が可能で(先行車の急ブレーキなどでは対応してくれないので、注意が必要)、これは極めて便利だと思えたのも本当だ(電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能あり)。
走りはコンパクトなボディ、EVとしては軽量な車重(1400kg)、モーターによるアクセルレスポンスの良さを生かした軽快感あるもので、みなとみらい周辺の道をスムーズにスイスイと走ることができた。ウインカーを出して右左折、レーンチェンジを行う際には、ブラインドスポットモニターによる、メーター左右の画面に死角となりやすい後方視界を映し出してくれる先進機能に注目で、新鮮かつ、とくに左折時の巻き込み事故低減に直結してくれるに違いないと思える(高速走行のレーンチェンジ時でも有効)。