2018年公開の劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』が興行収入91億8000万円を記録したあたりから、勢いが増したといわれる『名探偵コナン』の人気ぶり。そのことは鳥取県の来訪者にも如実に反映されているようだ。
鳥取県 輝く鳥取創造本部
観光交流局 まんが王国官房 課長補佐
岩谷 圭さん
ここ数年は劇場版作品を鑑賞するファンが急増し、動画配信の拡充でTVアニメを視聴できる環境が整ってきたことなどが、鳥取県の聖地巡礼者が増加した要因ではないかと岩谷さん。
北栄町に訪れるのは町民の約15倍に!
『名探偵コナン』の原作者・青山剛昌先生の出身地である鳥取県は、2012年に「まんが王国 とっとり」を〝建国〟。水木しげる、谷口ジローといった漫画家の故郷として、様々な取り組みを行なっている。
「ここ10年間で『名探偵コナン』がきっかけで鳥取に足を運ぶ人がグッと増えました。青山先生が北栄町に里帰りをされるのに合わせて、同町の北栄町大栄農村環境改善センターで『青山剛昌先生と話そうDAY(でぇ〜)』が、例年開催されています。年始早々の開催にもかかわらず、当選倍率は高いです」
そう話すのは、鳥取県のまんが王国官房で課長補佐を務める岩谷圭さん。累計来館者数は150万人を突破した「青山剛昌ふるさと館」は、2025年で開館18周年。年間約20万人が訪れ、その記録を毎年伸ばしている。北栄町の住民数は約1万4000人。実に町民の15倍の観光客が訪れているのだ。
「日本だけではなく海外、特にアジア圏からの来訪者も多く、インバウンド需要は大きいです。米子空港からは海外との直行便が運航されていて、香港や台湾からよくいらしていますね。青山先生からお預かりした原画を多数所蔵しており、映画や季節に合わせて展示を変えているので、リピーターも多いです」
海外の人気も高い『名探偵コナン』だが、鳥取に訪れるのはどんなファン層なのだろうか。
「20~40代の女性がメインの世代ではないかと。友達同士だけなく親子で来られるファンもたくさんいます。毎年夏に『名探偵コナンまつり~』というトークイベントを開催していて、約7割が県外からの応募です。江戸川コナンの服を着た子どもとその両親、母と娘といった組み合わせを見かけますね」
空の玄関口となる鳥取空港の愛称は「鳥取砂丘コナン空港」。コナン&蘭のイラストやオブジェがお出迎えし、1階から屋上まで〝コナン尽くし〟だ。
「実は鳥取空港は搭乗者よりも来港者のほうが多いんです(笑)。『名探偵コナン号』がある『スーパーはくと』のような鉄道で鳥取に来られる人が、観光スポットとして空港に立ち寄られることも少なくありません。2024年に連載30周年を迎えた『名探偵コナン』の影響力は強まるばかりだと感じています。同作品を起点に、鳥取県のみならず、山陰地域全体の振興につながればと考えています」
大きな経済効果が生まれている2つの聖地がコチラ!
鳥取県で『名探偵コナン』の聖地巡礼を楽しめるエリアは、鳥取空港と北栄町の2か所。両エリアを往復するなら、1時間15分で直行する連絡バスが便利だ。ただし上記のように1日2本ずつと、運行している本数が少ないので要注意。鳥取駅と由良駅の間が山陰本線でつながっているので、そのことも考慮してスケジュールを立てるのがおすすめ。
〝鳥取砂丘コナン空港〟の愛称で親しまれる鳥取空港は、じっくり見ているだけでも2~3時間がアッという間にすぎるほど展示類が充実。鳥取駅までは連絡バスで20分ほど。鳥取駅から「名探偵コナンまつり~」が開催される、とりぎん文化会館までは、バスに乗って10分ほどかかる。時間に余裕をもって行動しよう。
青山先生の故郷・北栄町には「青山剛昌ふるさと館」をはじめ、様々な観光スポットが点在。「~話そうDAY(でぇ〜)」が開催される、北栄町大栄農村環境改善センターは、由良駅から東へ徒歩約4分で着く。「青山剛昌ふるさと館」から由良駅は徒歩で約20分。立像などを楽しみながら進めば、アッという間だ。
『名探偵コナン』ファンが参加を熱望している鳥取県内の2大イベント
「青山剛昌先生と話そうDAY(でぇ〜)」
例年1月第1週に開催 場所/北栄町大栄農村環境改善センター
青山先生と直接話せて楽しい企画も満載!新年早々の開催にもかかわらず、例年多くの参加希望者が応募。じゃんけん大会や「コミックスに名前が登場する権利が当たる」スペシャル企画など、内容は盛りだくさん。青山先生に作品について直接質問できる「質問タイム」は毎回大人気だ。
「名探偵コナンまつりinまんが王国とっとり」
毎年8月に開催 場所/とりぎん文化会館
メインキャストの声優陣らが参加!2012年「まんが王国 とっとり」の発足以来、毎年開催されているイベント。こちらも参加希望者が多い。江戸川コナン役の高山みなみさんをはじめ、メインキャストが集合! 生アフレコやここだけのトークが楽しめるほか、限定グッズも販売される。
取材・文/宇野なおみ 撮影/徳丸正巳(カヤノ寫眞機店)、田尻健二郎[人物] 編集/田尻健二郎
©青山剛昌/小学館
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