
花粉シーズンに肌荒れが気になるなら、花粉が影響している可能性が高い。
そこで今回は、皮膚科医に花粉シーズンの肌リスクやメンズ向けの花粉肌荒れ対策、スキンケア術を聞いた。また有効なスキンケア成分も確認しておこう。
花粉シーズンに生じやすい肌荒れの正体
花粉が多く飛散する時期には、花粉症はもちろんのこと、肌荒れを生じる人もいる。どのような疾患なのか。東中野皮フ科クリニックの院長で皮膚科医の加藤雄一郎氏は次のように解説する。
【取材協力】
加藤雄一郎氏
東中野皮フ科クリニック 院長
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医/日本医師会認定 産業医
【所属学会】日本皮膚科学会 会員/日本美容皮膚科学会 会員/日本皮膚悪性腫瘍学会 会員/日本美容外科学会(JSAS)会員
【診療外実績】アラガン・ジャパン株式会社 ボトックスビスタ®認定医
東京医科大学病院 皮膚科勤務を経て、大手美容外科の院長となる。
https://www.nakanohifu.com/doctor/
「花粉による肌荒れは『花粉皮膚炎』と呼ばれ、頬や額(ひたい)、首など露出している部分の皮膚に花粉が付着することで炎症を起こし、赤みやかゆみ、ヒリヒリ感などの症状が出るものです。蕁麻疹(じんましん)と似ていますが、周りの皮膚との境界がはっきりした赤みやかゆみが出る点や水ぶくれにならない点が特徴です」
花粉肌荒れを実感したときの対処法の基本は?
「花粉に触れないようにすることが大切です。帽子やマスク、眼鏡を着用したり、ついた花粉を落とすために、外出から帰宅した後、衣類をはたいたり、顔や手などを洗って花粉を落とすことが大切です。肌の露出が多い場合はシャワーで全身を洗いましょう。また洗顔や鼻をかむときに、強くこすりすぎないように気を付けてください」
症状が気になる場合は、早めに皮膚科を受診し、医師の診断のもと適切な検査や治療を受けることを勧める。
「軽症の場合、治療は抗アレルギー薬の内服とワセリンやヘパリン類似物質などの保湿剤を使います。炎症が強い場合は、弱めのステロイド外用薬を塗り、炎症を鎮めて治療します。それでも炎症が治まらない場合は、徐々に強めのステロイドに切り替えます」