
4:3断続的断食はカロリー制限より減量効果に優れる
週7日のうち3日の摂取エネルギー量を8割減らし、残りの4日間は自由に摂取する「4:3断続的断食」という方法は、毎日の摂取エネルギー量を少しずつ減らすよりも、減量効果が大きいとする研究結果が報告された。米テネシー大学ノックスビル校のDanielle Ostendorf氏らの研究であり、詳細は「Annals of Internal Medicine」に4月1日掲載された。
Ostendorf氏は本研究の背景を、「毎日のカロリー制限を長期間続けるのは、多くの人にとって困難である」と説明。得られた結果を基に、「身体活動を組み込んだ総合的な減量プログラムの一環としての4:3断続的断食は、毎日のカロリー制限に比較して優れた減量効果をもたらし、新たな減量戦略となり得る」としている。
この研究は、BMIが27~46で年齢18~60歳の成人を対象とする、ランダム化比較試験として実施された。4:3の断続的断食(intermittent fasting)を行う「4:3IMF群」は、1週間のうち連続していない3日の摂取エネルギー量を80%制限し、残りの4日は自由摂取(制限なし)とした。一方、カロリー制限(daily caloric restriction)を連日行う「DCR群」は、1週間の総摂取エネルギー量が4:3IMF群と一致するように、毎日の摂取エネルギー量を34%カットすることとした。なお、両群ともに、グループ単位での行動変容サポートを受け、中強度の身体活動を週300分(米国の身体活動ガイドラインの推奨である150分の2倍)実施するよう指示された。
4:3IMF群84人、DCR群81人、計165人(ベースライン時点において、平均年齢42±9歳、女性73.9%、BMI34.1±4.4)のうち、125人が介入を終了した。ITT解析(介入意図からの逸脱や脱落も含めた事前割り付けどおりの解析)の結果、12カ月時点で4:3IMF群の減量幅はDCR群よりも有意に大きかった(平均差2.89kg〔95%信頼区間0.14~5.65kg〕、P=0.040)。
このほかにも、12カ月間で10%以上の減量を達成した割合は、DCR群は16%であったのに対して4:3IMF群は38%と多かった。また、DCR群は12カ月間の介入中に約30%が脱落したのに対して、4:3IMF群では19%と脱落が少なかった。さらに、4:3IMF群は全体的に摂取エネルギー量がより少なくなる傾向が見られ、血圧やコレステロール値、血糖値の改善も認められた。
研究者らは、「カロリー制限を毎日続けるのは難しく、その代替として断続的断食が注目を集めている。断続的断食の魅力は、カロリー計算が不要で、かつ摂取制限を連日続ける必要がないことだ。さらに、毎日のカロリー制限で生じることのある絶え間ない空腹感が、断続的断食では軽減される可能性がある」と話している。(HealthDay News 2025年4月1日)
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(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/ANNALS-24-01631
構成/DIME編集部
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