DIME MAGAZINE
最新の劇場版で重要な役割を担う大和敢助（以下、敢助）。雪崩に巻き込まれた過去を思い出せず苦しむ敢助を演じた高田裕司さんが本作にかけた意気込みや作品の魅力とは！？
骨太な刑事ドラマで大人が引き込まれる作品です！
かつて雪崩に巻き込まれ、隻眼で杖をつきながら歩く敢助。最新の劇場版でフォーカスが当たることを聞かされた時、高田さんはかなりの緊張感を覚えたという。
「収録の半年ほど前、江戸川コナン役の高山みなみさんにたまたまお会いした時に『今度の劇場版ではよろしくお願いしますね』と言われました。その時は、事の重要さをよくわかっていなかったのですが、実際に台本を見たら、敢助が大活躍することになっていて、嬉しいのと同時に身が引き締まる思いになったことを覚えています」
実は、敢助役を務める以前に、TVアニメの『名探偵コナン』に出演した経験があったそうだ。
「最初に出演した際は、犯人役でした。その後、敢助役に決まった時は『今度は犯人ではなく警察側の役だ！』と。嬉しかったですね。敢助を見た時の第一印象は『個性的で濃いキャラ』。悪っぽいんだけど、カッコいい。強面の部分と優しい部分のギャップがあるところもすごく素敵だと思うので、そういうところをしっかり表現しようと心掛けて演じています」
推理力・観察力に優れた敢助。『名探偵コナン』では江戸川コナンに一目置く人物としてたびたび登場する。長野県警には、敢助に思いを寄せる幼なじみ・上原由衣刑事（CV小清水亜美）、同じく幼なじみで何かと張り合う諸伏高明警部（CV速水奨）がいて一緒に行動することも多い。演じる3人の息が合ったやり取りも見どころ。
「3人の関係性を上手に演じられているのは、以前からお世話になっている先輩・速水さんの存在が大きいですね。優しくて安心して現場に入れます。長野県警の3人は、事件を解決する前はそれぞれぶつかり合うんですけど、エピローグでふわりといい感じに終わる点がとてもいいなと毎回思っています。幼なじみ感のある、なごむ雰囲気が素敵ですよね」
今回の劇場版では、収録の際に受け取った台本の厚みに、高田さんは驚かされたという。
「TVアニメシリーズと違って厚みがすごいし、重いなぁって（笑）。読んでみたら壮大な警察ドラマで、内容が〝骨太〟。犯人は誰なんだろうと、映画を観る人と同じようなワクワクする気持ちで読み進めたことを覚えています。自分の出番をボールペンでチェックしていたらアクションシーンが多いことにも驚きました。普段、長野県警の話ではあまりアクションシーンはないので『これはハードだな』と。収録の際、目の前に映るカットがすごい速さでどんどん変わっていくので、合わせるのが大変でした」
予告編では隻眼になる前の敢助の姿が。ファンだけではなく、高田さん自身も驚いたそうだ。
「収録時に台本を持ちながら思ったんです。『そうか、敢助はもともとこんな感じだったんだ』って。激しいアクションの中、息遣い、負傷した時の動きなどを、いろいろと考えながら演じました」
最近では、劇場版で舞台になった土地に訪れるファンが多い。4月4日から開催中の「名探偵コナンカフェ」では長野名物が登場するなど、ファンの意識は長野に向いている。
「長野の山々に向かう際は天気が変わりやすいことを考慮し、万全な装備で楽しんでください！」
昨年の劇場版は国内映画興収年間1位を記録。次の作品を担うプレッシャーも感じたとか。
「それはもう、すごいハードルが高いぞと（笑）。でもそれ以上に長野県警を知ってもらえることが嬉しいです。コウメイとはぶつかり合いながらお互い信頼し合い、由衣とは恋愛っぽい雰囲気がありつつもやっぱり幼なじみという絶妙な関係性がある。そのことが今回はすごくよく表われていると思います！」
大和敢助役
高田裕司さん
1月10日生まれ、神奈川県出身。大沢事務所に所属。これまでに出演した代表的なTVアニメとしては『コードギアス反逆のルルージュ』（藤堂鏡志朗役）や『境界線上のホライゾン』（本多・正信役）などが知られている。
高田さんオススメ！劇場版で刮目すべきMovie Highlights
★隻眼になる前の敢助
★骨太で壮大な刑事ドラマ
★激しいアクション
「僕自身初めて見る〝隻眼前の敢助〟は必見ですし、作品全体は骨太で壮大な刑事ドラマとなっている。大人にも見応えがあり、何度も楽しめる作品だと思います。ケガをする前後のどちらも、激しいアクションシーンがありますので、息遣いや動きに注目してください！」（高田さん）
映画鑑賞前に復習！大和敢助が登場するTVアニメのエピソード
劇場版を観る前に長野県警の登場回をおさらいしておこう。劇場版最新作関連セレクションを名探偵コナン公式YouTubeチャンネル、TVerなど各種配信プラットフォームで配信中。
敢助初登場のエピソード！
#516 名探偵コナンスペシャル「風林火山 迷宮の鎧武者」2008年11月3日放送分
いがみ合う虎田・龍尾の両家をめぐる事件。そこには、戦国乱世の戦場のごとく死人が出ると連続殺人の可能性をほのめかす、敢助がいた。
〝所轄のコウメイ〟が登場！
#558「死亡の館、赤い壁（三顧の礼）」2009年12月5日放送分
敢助と由衣が、餓死した男性の殺人事件を解決してほしいと小五郎に捜査協力を求める。遺体の第一発見者は、諸伏高明警部だった！
コナンの事件解決をサポート！
#653「毒と幻のデザイン（S）」2012年4月28日放送分
死んだデザイン会社の社長から平次に、手紙が届いたところから事件の幕が上がる。敢助と高明はコナンたちに協力し、トリックを暴こうとする。
締めを飾る登場シーンに注目！
#756「赤い女の惨劇（復讐）」2014年10月25日放送分
過去に起きた「赤い女の惨劇」にまつわる奇妙な出来事の捜査に加わることになったコナンたち。2つの事件の真相が明らかになる中、敢助と高明が、現場に颯爽と登場する！
敢助に忍び寄る魔の手！
#810「県警の黒い闇（復讐）」2016年2月27日放送分
#811「県警の黒い闇（中編）」2016年3月5日放送分
#812「県警の黒い闇（後編）」2016年3月12日放送分
川中島観光に来たコナンたちは敢助たちに出会い、首だけの死体をともに目撃する。警察関係者が次々と殺され、思惑絡み合う連続殺人事件が続き……。
高明が弟の親友の姿に気づく！？
#1003「36マスの完全犯罪（パーフェクトゲーム）（前編）」2021年4月24日放送分
#1004「36マスの完全犯罪（中編）」2021年5月1日放送分
#1005「36マスの完全犯罪（後編）」2021年5月8日放送分
暗号同封の依頼を受けた小五郎は、コナン、安室透、いろは寿司の脇田とともに長野へ向かい、連続殺人に遭遇。敢助は遠隔で捜査状況を把握する。
山村警部が高明の弟と幼なじみ！？
#1123「群馬と長野 県境（ボーダー）の遺体（前編）」2024年5月11日放送分
#1124「群馬と長野 県境の遺体（後編）」2024年5月18日放送分
捜査中の群馬県警・山村警部に呼ばれ、県境で起きた事件現場に合流したコナンたち。長野県警の敢助たちも現場に居合わせていた。難事件の解決に挑む。
取材・文／宇野なおみ 撮影／湯浅立志 スタイリング／小野塚雅之 ヘアメイク／楢林未奈子 編集／田尻健二郎
©2025 青山剛昌／名探偵コナン製作委員会 ©青山剛昌／小学館・読売テレビ・TMS 1996
DIME最新号は「名探偵コナン」の大特集、スペシャルコラボ付録は〝長野県警トリオ〟のトリプルジッパーバッグセット
2024年、連載開始から30周年を迎えた「名探偵コナン」。
TVアニメや劇場版も人気を博し、今や国民的な作品となっています。関連イベントや商品も充実し、物語の舞台やUSJでのイベントなど、コラボ企業は多岐にわたり、その集客力はとどまるところを知りません。今回の特集では、そんな広がり続ける〝コナンワールド〟について徹底取材、コナン人気の〝真実〟に迫ります！
※表紙以外は通常版と同じです。
※特別付録「名探偵コナン トリプルジッパーバッグセット」はDIME2025年6・7月合併号通常版・スペシャル版共通です。
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■DIME SPECIAL1
編集者、声優、地方自治体、コラボ企業に聞くコナン人気の深層とは!?
『名探偵コナン』熱狂の舞台裏
長野県警全面協力！劇場版最新作の舞台、長野の新聖地とは？見学のポイント、撮影にベストなスポットなどマップ付きで詳しく紹介！青山先生が取材時に食べたカツ定食も!?
- 青山先生の故郷「鳥取砂丘コナン空港」全フロア撮影スポットガイド
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