
近年、ギフトカード詐欺の手口はますます巧妙化しており、特に新年度の贈り物需要が高まる4月は、サイバー犯罪者の標的になりやすい時期だ。ギフトカードは現金に近い価値を持ちながらも、追跡が困難で補償制度がないため、一度詐欺に遭うと取り戻すことが非常に難しいという特徴がある。
また、AIを活用したフィッシングメールやギフトカード番号を盗むボットプログラムが進化し、消費者が気づかないうちに不正利用されるケースが増加している。
こうした実情を背景に、個人向けセキュリティサービスを提供するNordVPNはこのほど、サイバー犯罪者によるギフトカード詐欺に関する調査を実施し、その調査結果を、ギフトカード詐欺を防ぐための4つの対策とともに紹介する。
毎月約7,700万件以上の詐欺サイトを検知
NordVPNの詐欺サイトをブロックするセキュリティツール脅威対策 Proは、2024年10月~2025年3月の6カ月間において、世界中で月平均約7,700万件もの詐欺サイトを検出した。1日あたりに換算するとおよそ250万件以上に相当し、インターネット上に存在する詐欺サイトの数とその脅威の大きさを示している。
特殊詐欺の被害額は、年間で約721.5億円
日本の警察庁によると、2024年の特殊詐欺の認知件数は、20,987件(前年比+10.2%)、被害総額も約721.5億円(前年比+59.4%)と昨年と比べ大幅に増加しているという結果に。
特に「ギフトカード詐欺」や「電子マネー詐欺」が急増しており、被害に気づきにくいのが特徴だ。近年は高齢者だけでなく、SNSやマッチングアプリを介した若年層の被害も増えており、年齢を問わず注意が必要だ。実際に、NordVPNがアメリカで実施したギフトカード詐欺に関する調査(2024年11月18日〜11月28日)によると、対象者の19%が過去2年間に偽のギフトカードやクーポン、賞品、宝くじ詐欺に遭遇したと回答。
なかでも最も被害が多かったのはベビーブーマー世代(60~78歳)で、25%が詐欺に遭った経験があると答えている。また、Z世代(18〜27歳)でも20%が被害に遭っており、特に学生は26%と、全体の中で最も高い割合となっている。
本調査の結果から、ギフトカード詐欺をはじめとするオンライン詐欺は、年齢や世代を問わず広く被害が及んでいることが明らかになった。また、詐欺の手口は年々巧妙化しており、気づかないうちに被害に巻き込まれるケースも少なくない。そのため、より一層セキュリティ対策を強化し、安全なインターネット利用環境を整えることが重要だ。
以下に、ギフトカード詐欺の手口と、NordVPN最高技術責任者マリユス・ブリエディス氏が提案するギフトカード詐欺への対策を紹介する。
<ギフトカード詐欺の手口とは>
<NordVPN最高技術責任者マリユス・ブリエディス氏が提案するギフトカード詐欺への対策>
出典元:NordVPN
構成/こじへい