
子どもの成長とともに増えていく教育費。大学まで進学させる場合、どれほどの費用が必要になるのだろうか。
このたび、ソニー生命は、2025年1月28日~1月29日の2日間、大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女に対し、今年で12回目(※)となる「子どもの教育資金に関する調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開したので注目のポイントをピックアップして紹介しよう。(調査協力会社:ネットエイジア)
※2014年~2016年は「子どもの教育資金と学資保険に関する調査」として発表
「子どもの教育費の負担を重いと感じる」親の6割半、大学生等の親では約8割
全回答者(1,000名)に、自身の考えや状況に、≪子どもの教育費の負担を重いと感じる≫がどの程度あてはまるか聞いたところ、「非常にあてはまる」が26.9%、「ややあてはまる」が37.6%で、合計した「あてはまる(計)」は64.5%という結果に。
子どもの就学段階別にみると、「あてはまる(計)」と回答した親の割合は就学段階が上がるほど高くなり、大学生等(予備校生・浪人生・大学生・短期大学生・専門学校生、以下同様)の親では77.4%となった。
過去の調査結果と比較すると、子どもの教育費の負担を重いと感じる親の割合は、2024年67.4%→2025年64.5%と微減している
小学生から社会人になるまでに必要な教育資金の平均予想金額は1,489万円で、調査開始以来の最高額を更新
未就学児の親(248名)に、子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金はいくらくらい必要だと思うか聞いたところ、「1,000万円~1,400万円位」(29.4%)や「2,000万円~2,400万円位」(25.8%)に回答が集まり、平均予想金額は1,489万円となった。
昨年の調査結果と比較すると、「3,000万円以上」は2024年8.1%→2025年11.3%と、3.2ポイント上昇している。
平均予想金額を過去の調査結果と比較すると、直近1年間では2024年1,439万円→2025年1,489万円と50万円の上昇となり、2021年から4年連続で上昇し、調査開始以来の最高額を更新する結果となった。
必要な教育資金の額を3,000万円以上と見積もる人が増加したことが、平均予想金額の上昇につながったと考えられる。
学校外教育費の平均支出金額は16,172円/月、昨年調査から1,421円減少
全回答者(1,000名)に、スポーツや芸術などの習い事、家庭学習、教室学習のそれぞれに1ヶ月あたりいくらくらい支出しているか聞き、それぞれの平均支出金額を合計したところ、16,172円/月という結果に。
昨年の調査結果と比較すると、平均支出金額の合計は2024年17,593円→2025年16,172円と、2022年以降の上昇傾向から一転し1,421円の減少となった。
相次ぐ値上げや物価上昇により、学校外教育費にかける経済的余裕がなくなるケースが増えているのではないだろうか。
子どもの就学段階別に平均支出金額の合計をみると、未就学児の親では9,201円/月、小学生の親では18,530円/月、中高生の親では25,282円/月、大学生等の親では11,603円/月。
平均支出金額の合計を昨年の調査結果と比較すると、すべての就学段階において減少しており、特に大学生等の親では2024年16,453円→2025年11,603円と4,850円減少していた。
子どもが行っている学校外教育の個数 平均は1.3個、小学生では2.0個
全回答者(1,000名)に、スポーツや芸術などの習い事、家庭学習、教室学習(学校外教育)をいくつ行っているか聞いたところ、「0個(行っていない)」(45.3%)に多くの回答が集まったほか、「1個」(17.4%)や「2個」(15.7%)、「3個」(13.3%)などにも回答が集まり、平均個数は1.3個となった。
子どもの就学段階別にみると、平均個数は小学生(2.0個)が最も多くなっている。
子どもの進学費用のための備え 平均支出金額は20,039円/月、昨年調査から3,097円増加
高校生以下の子どもの親、または予備校生・浪人生の親(756名)に、子どもの進学費用のための備えとして、一人あたり月々いくらくらい支出をしているか(※)聞いたところ、「0円」(29.9%)に最も多くの回答が集まったほか、「10,000円~14,999円」(13.8%)や「20,000円~29,999円」(17.5%)、「30,000円以上」(23.1%)にも回答が集まり、平均は20,039円/月であった。
世帯年収別にみると、平均支出額は世帯年収が上がるにつれ多くなる傾向がみられ、世帯年収が1,000万円以上の人では32,605円/月という結果に
※“学資保険”への支出と“学資保険以外の子どもの進学費用のための積立”への支出の合計額
平均支出金額を過去の調査結果と比較すると、2024年16,942円→2025年20,039円と、3,097円増加し、調査開始以来の最高額となった。
進学費用の準備としての月々の支出金額が増加した背景には、物価高騰に伴う大学等の学費値上げの影響があるのではないだろうか。
子どもに目指してほしい“理想の大人”のイメージに合う有名人、1位「大谷翔平さん」2位「芦田愛菜さん」3位「所ジョージさん」
全回答者(1,000名)に、自分の子どもに目指してほしい“理想の大人”のイメージに合う有名人について聞いたところ、1位「大谷翔平さん」、2位「芦田愛菜さん」、3位「所ジョージさん」という結果に。「大谷翔平さん」は2024年調査に引き続き2年連続の1位となった。
選んだ理由をみると、1位の「大谷翔平さん」については「自分の道を自分で切り開いているから」や「人一倍努力し、しっかり結果を出すから」、2位の「芦田愛菜さん」については「頭が良くて物事の捉え方が素敵だから」、3位の「所ジョージさん」については「好きなことをして生計を立てられているから」といった回答が挙げられていた。
自分の子どもに就いてほしい職業、1位は「公務員・官僚」
最後に、全回答者(1,000名)に、自分の子どもに就いてほしい職業を聞いたところ、男子の親では、1位「公務員・官僚」、2位「会社員」、3位「医師」、4位「エンジニア」「スポーツ選手」という結果に。
選んだ理由をみると、1位の「公務員・官僚」については「堅実だから」、2位の「会社員」については「福利厚生がしっかりしているところを選べるから」、3位の「医師」については「人に喜ばれる仕事だから」といった回答が挙げられた。
女子の親では、1位「公務員・官僚」、2位「看護師」、3位「医師」、4位「医療関係職(医師、看護師など除く)」「会社員」「薬剤師」。
選んだ理由をみると、1位の「公務員・官僚」については「男女のキャリアアップの差が比較的少ないから」、2位の「看護師」については「結婚してからも様々な土地で就職先が見つかるから」、3位の「医師」については「やりがいがある仕事だから」といった回答が挙げられていた。
調査概要
調査タイトル :子どもの教育資金に関する調査2025
調査対象 :ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女
調査期間 :2025年1月28日~1月29日
調査方法 :インターネット調査
調査地域 :全国
有効回答数 :1,000サンプル(有効回答から各条件がほぼ均等になるように抽出)
(内訳)親の性別×子の性別×子の通う学校(未就学、小学校、中学校・高校、大学・短期大学・専門学校・予備校)で16分割、ほぼ均等割付
調査協力会社 :ネットエイジア株式会社
※ソニー生命調べ
※本調査レポートの百分率表示は小数点第2位で四捨五入の丸め計算を行っているため、合計しても100%とならない場合がある。また、属性別集計において抜粋して表示している場合は、n数を合計しても全体と一致しないことがある。
関連情報
https://www.sonylife.co.jp/
構成/Ara