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堀口茉純さんが語る母校・山脇学園で深めた歴史を学ぶ楽しさとハート型のバッジが好きだったワンピース制服の魅力

2025.04.18

【『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』出版記念インタビュー企画 Vol.1】

歴史について造詣の深い著名人として、テレビやWebなどの様々なメディアで活躍中の堀口茉純(ほりぐち・ますみ)さん。実は、新刊書籍『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』で紹介している山脇学園中学校・高等学校(以下、山脇学園)の卒業生だ。同校に入学するまでの経緯をはじめ、今の仕事につながったという日本史の授業、100年以上にわたって受け継がれている制服の魅力などについて、話をたっぷりと伺った。

山脇学園へ入学したきっかけは祖母が憧れた制服を着るため

――堀口さんが山脇学園に通おうと思った理由を教えてください。

第二次世界大戦の開戦に伴って、私の祖母が勤労動員として郵便局に勤めていたところに、山脇学園の生徒さんたちが来られたそうなんです。その際、山脇学園の生徒さんたちの着られていたワンピースの制服に、祖母がすごく憧れたという話を、私は小学校の頃に聞かされていました。

もともと中学校受験をしようと思っていた私は、そんな祖母の影響もあって、山脇学園の入学試験を受けることにしたんです。

――堀口さんが山脇学園へ入学できたことを知り、おばあさまは嬉しかったのではないでしょうか。

そうですね。祖母はとても喜んでいました。入学前に制服を作る時だけでなく、学校が始まってからは文化祭などにも来てくれて。そんな祖母を見て、山脇学園に入学できたことを心からよかったと思いました。

(左)中学校入学前に写真館で撮影したという1枚。写真館で撮影することは滅多になかったので少し緊張した面持ちになったという。(右)高等学校の卒業式にて。充実した6年間を経て新しい門出を迎えた堀口さんの朗らかな笑顔が印象的。

――山脇学園は、1903年に設立された伝統校です。同校の歴史を学ぶ機会は、在学中にあったのでしょうか。

私が通っていた頃、当時の校長先生が道徳の授業で教えてくれました。山脇学園の制服は洋装化の第一号であることも、話にあがることも多かったと覚えています。そのため、自分たちが伝統ある山脇学園の生徒だという意識や誇りは、みんなすごく強かったです。

――そのような伝統校であれば、親戚はもちろん、母親や祖母が通われていた生徒さんも、たくさんいたのではないでしょうか。

多かったですよ。友人同士でも「子供が生まれたら山脇学園に入れたいね!」って話をするくらい、みんなの母校愛はすごく強くて。

――堀口さんを含め、山脇学園に通われた生徒さんたちが強い母校愛を抱いているのは、なぜなのでしょうか。

やっぱり、いい学校なんですよね。私が通っていた当時は、髪型が三つ編みでなければダメな時代。三つ編みをとめるゴムの高さまで、キッチリと決められていて。ちょっとでも違反すると「この位置じゃダメ!」と、すごく怒られました(笑)。毛量を減らすために髪をすくのもNGだったんです。先生たちは身なりの規則を守ることにとても厳しくて、私たち生徒との激しい攻防が繰り広げられたわけですが……(苦笑)。

卒業生の友人と当時のことを振り返る時に「いい先生だったよね~」と名前が挙がるのは、決まって厳しかった先生たちなんです。それだけ「私たちにキチンと向き合ってくれている」ということを、子どもなりに感じ取っていたからなのでしょうね。

山脇学園の授業や学校行事が歴史への興味関心を強めた

――勉強では日本史がよくできたそうですね。

そうなんです。そのほかは全然ダメ。数学なんて0点を取ったこともありました(苦笑)。「このままじゃあ、高校に進学できない!」というくらい、とにかく数学ができなかったんですけど、そういう生徒のことを先生たちは決して見放さず、最後まで勉強に付き合ってくださいました。

――堀口さんは「おじいちゃん子」「おばあちゃん子」で、幼少の頃から時代劇が好きだったそうですね。そういった素地もあって、日本史が得意だったのでしょうか。

日本史のことを勉強だと思ったことは一度もありません。ただただ楽しい時間! あくまでも社会の中で歴史を学ぶという小学校とは違って、中学生になって日本史の授業を受けられるのが、めちゃくちゃ嬉しかったです。

しかも当時、日本史を担当されていた先生の授業がとてもおもしろくて。「世間ではあんなふうに言われているけど、実はこういうところもあったんだよ」という具合に、自然と興味を持つように授業をしてくれていたんです。

歴史について、自主的に調べたくなるように促すのも上手でした。修学旅行などの行事でどこかに泊まりに行く際、その場所について生徒たちがあらかじめ調べることになっているなど、歴史について興味を持つきっかけをたくさん与えてくれたんです。

私が在籍した演劇部でも、演目が決まると物語が描かれる時代について、必ず調べることになっていました。歴史好きの私にとって、とてもいい環境だったと思います。

――堀口さんは今、歴史に関するお仕事にたくさん携わられていますが、まさに山脇学園で学んだことはとても大きかったのでしょうね。

私の原点は、まさに山脇学園の6年間にあると思っています。山脇学園の学校生活において、私が興味関心を持って知識を深めたのは歴史だったんですけど、在学中には富士山などの登山に挑戦したり琴を弾いたりする機会があり、カリキュラムでは英語教育にも注力していましたし、その中から「自分が好きで得意なこと」に生徒が気づけるきっかけを、いっぱい用意してくれていました。

――生徒たちのことを決して見放さず、しかも自分の可能性に気づかせてくれるなんて、とても素晴らしい学校ですね。

今にして思えば、山脇学園の6年間って、本当に恵まれていたんだなと思いますね。

修学旅行などでは史跡を巡ることも。堀口さんの歴史好きは山脇学園で育まれていった。写真の装いは夏服で、リボンを付けた半袖のブラウスとスカートの組み合わせだった。

演劇部で魅力を知った着物と山脇学園の制服はワンピースという共通点があった

――堀口さんが入部された演劇部について教えてください。

中学1年生から高校2年生まで一緒に活動する部活で、中学校に入ったばかりの時には、最上学年の高校2年生がとても大人に見えて「先輩、カッコいい!」と思ったことを覚えています。神のような存在でしたね、高校2年生は。

もともと宝塚歌劇団が好きで『女性が演じる男性役』に憧れていたんですけど、演劇部に所属している間、男性役に選んでいただいたこともあります。

演目は先輩方の意向によって様々で、私が中学校2年生で迎えた『山脇祭』という(当時は)春に行なう学園祭の時は『蝶々夫人』でした。私が蝶々夫人を演じた際に着物を身に付けたら「すごくいい!」「将来はこんな姿で活動したいなぁ」と。そのことをきっかけに、大学進学後は日本舞踊を習ったり、和装をまとう機会の多い劇団に入ったりと、着物を積極的にたしなんでいましたね」

――山脇学園は、和装から洋装の制服へと本格的に切り替えた初めての学校であり、そこに通われていた堀口さんが和装の魅力を知り、現在では着物を日常的に身に付けていることについて、とても感慨深い気がします。

実は着物もワンピースという点でいえば、山脇学園の制服と一緒なんです。身にまとってしまえば、すぐに上下が揃います。上下が異なる2ピースだと、オシャレに着こなそうとしたら、組み合わせを考えなきゃいけませんよね。ワンピースはそういうマインドは必要なくて、意外とラクなんです(笑)。

山脇学園の制服でお気に入りなのはハート型の校章&学年章

――そんなワンピースの制服について『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』では、山脇学園にご用意いただいた資料をもとに、現在までほとんど変わっていないという第一制服はもちろん、制定当時の姿もイラストで紹介しています。ご覧になって、いかがでしょうか。

制定当時の姿といえば、大きな帽子をかぶっていたのが印象的ですよね。そのことがとても可愛らしく描かれていると思います。現在の山脇学園では、夏も冬もいくつかの制服が用意されていて、生徒たちが自由に選べるようになっていますが、私たちの頃には違いました。夏服は、リボンを付ける半袖のブラウスにスカートという組み合わせ。冬服は伝統的なワンピースのみだったんです。

祖母が憧れたワンピースの制服を着ることができてもちろん嬉しかったんですけど、在学中は、周りの学校が着用していたブレザーやセーラー服に目移りしたり「なんで三つ編みにしなきゃダメなの?」と思ったりしたんですけど、今こうして振り返ってみると、三つ編みがとても似合うし、クラシカルな装いがすごく可愛い!

特に在学当時は、胸に付ける校章と襟に付ける学年章が、ともにハート型のバッジなのが大好きでした。学年章は、中学校と高等学校で色が違っていて(中学校は赤/高等学校は青)、憧れの先輩が付けているものを欲しがっていたのを覚えています。こうして忠実なイラストで改めて見てみると、めちゃくちゃ懐かしいですし、いろんなことを思い出しますね。

『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』の誌面を等身大で出力したパネルを見て「やっぱりセーラー服って、憧れますよね。一度は着てみたかったなぁ~!」とつぶやく堀口さん。

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