
ウェザーニューズから、ほたるの出現時期や出現ピークを予想した「ほたる出現傾向」が発表された。
それによれば2025年のほたるの出現は、西日本で例年並〜やや遅く、東日本で例年並、北日本では例年並〜やや早くなる予想となっており、いよいよ4月14日の週には沖縄からほたるが飛び始め、「ほたる前線」は徐々に北上する見込みだ。
出現ピークは西日本で5月中旬~6月上旬、東日本で5月中旬~6月中旬、北日本では6月中旬〜7月下旬になるところが多いと予測される。
これに合わせて同社のアプリやウェブサイトでは、ほたるの観賞スポットを全国約100か所から検索できる『ほたる情報』を開設している。
<ウェザーニュース『ほたる情報』>
https://weathernews.jp/hotaru/
ほたる前線は沖縄から北上、西・東日本は5月中旬から出現ピーク
ほたるは、冬の終わり頃から春にかけての気温が高いほど、飛び始める時期が早くなる。2025年の1〜3月は西日本を中心に寒気の影響を受け、厳しい寒さとなる日が多くなった。この先4月中旬から6月にかけては、北日本を中心に気温が平年より高くなる見込みだ。
このため、ほたるの出現は西日本で例年並〜やや遅く、東日本で例年並、北日本では例年並〜やや早くなる予想となっている。春の高温により早い出現となった昨年と比べると、東海から九州にかけては遅い傾向のところが多くなりそうだ。
4月中旬に沖縄からほたるが飛び始め、ほたる出現開始の「ほたる前線」は徐々に北上する見込み。西日本では4月下旬〜5月下旬に飛び始めるところが多く、5月中旬~6月上旬に出現のピークを迎える。
東日本では5月上旬〜6月上旬に飛び始めるところが多く、5月中旬~6月中旬に出現ピークを迎える予想。東北では6月上旬〜中旬に飛び始め、6月中旬〜下旬に出現ピークを迎える見通しとなっている。北海道では6月下旬〜7月中旬に飛び始め、出現ピークは7月上旬〜下旬と予想される。
ほたるの出現は気象的な要因だけでなく、卵や幼虫が生育する川の環境の影響も受ける。川が増水すると卵や幼虫が流されてしまうことがあり、昨年の夏から秋に低気圧や前線、台風の影響で大雨となった東北日本海側などでは、今年のほたるの出現数が減少する可能性がある。
※本リリースにおける例年は、2015~2024年の過去10年の平均で算出しています。
※出現開始・出現ピークは、例年と今年の傾向との差が±3日の場合は「例年並」、±4~6日は「やや早い」「やや遅い」、±7日〜は「早い」「遅い」と表記しています。
■ほたるスポットを全国約100か所から検索、見どころや天気をチェック
「ウェザーニュース」のアプリおよびウェブサイトにて『ほたる情報』を開設中だ。この『ほたる情報』では全国約100か所のほたるの観賞スポットの天気やスポット情報を掲載している。
「ほたるスポット検索」機能では、近くでほたるの観賞ができる場所を簡単に探すことができるほか、各スポット情報では、現在のほたるの出現状況や天気、ほたるの種類や生息数、見どころ、場所、交通アクセスなどの情報を確認できる。
ピンポイント天気や週間天気も同時にチェックできるため、ほたるの観賞に適した気象条件の日を探すことも可能だ。
<ウェザーニュース『ほたる情報』>
https://weathernews.jp/hotaru/
画像左:『ほたる情報』トップページ、右:『ほたる情報』スポットページ
■ほたる観賞に適した気象条件や時間帯
ほたるの光は求愛行動と言われている。幻想的な光を点滅させながら舞うのがオス、葉の上などでじっと止まっているのがメスだ。
ほたるは光を嫌うため、曇っていて月明かりのない日・風が弱い日・気温が20℃以上という気象条件が揃った日に多く姿を現す。ほたるは日没後、暗くなった19時半頃から舞い始め、徐々に舞う数が増えていき、20〜21時頃にピークとなる。
夜に3回ほど舞い、20〜21時の1回目が終わると次は23時頃、その次は日付を越えた2時前後となる傾向がある。ただし21時を過ぎると、ほたるの数が少しずつ減ってくるため、観賞時間は20〜21時頃がおすすめ。
ほたるは光や騒音などにとても敏感で繊細な生き物でもある。そのため人工的な光や大きな音を出してしまうと、求愛行動・繁殖の妨げになってしまう。観賞の際には、皆様が優しい気持ちで、細心の注意を払い、静かにそっと見守るように心がけたい。
関連情報
https://weathernews.jp/hotaru/
構成/清水眞希