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狭いからこそ心地いい!「ヌック」を自作した人に魅力を聞いてみた

2025.04.17

こぢんまりした居心地の良い空間を指す「ヌック」が近年注目を集めている。

先日、SNSでも「ヌック本棚」が話題になったが、部屋の隅や角、空き部屋、階段下などのスペースを利用して読書や趣味の時間を楽しむ「おこもりスペース」を自作するDIY系YouTuberも多い。

一見、狭すぎて窮屈なスペースに思えるかもしれないが、住生活の領域に特化した日本最大級のソーシャルプラットフォーム「RoomClip」を運営するルームクリップ株式会社の調査によると、RoomClipにおける「ヌック」の投稿、検索ともに2019年と比較して20倍以上になっているという。

理由の一つには、コロナ禍に自宅で同時に過ごす人の人数が増えたことで「1人で過ごす空間が欲しい」というニーズの顕在化があるという。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000189.000006383.html

「ヌック」には何とも言えない包み込まれるような安心感がある。

狭さこそ正義。誰にも邪魔されない自分だけの世界がそこに広がる。

たとえ共感されなくてもいい、でもひたすら孤独な天国を堪能したい。そんな「ヌック」に惹かれ、自作してしまった方に今回お話を聞いた。

古民家風の自宅をリノベーションしていく様子をYouTubeで紹介している「シカとクマ」さん。

中古住宅に移り住んだことをきっかけにDIYを始め、まるで美しい古民家のような自分好みの空間を作り上げている。

セルフリノベーションの技術も去ることながら、そこかしこに見られるインテリアのセンスも素晴らしい。そんなシカとクマさんが自宅の一角をリノベーションし、誕生させてしまった「ヌック」がこちら。

和室の押し入れに手作りソファーを設置した秘密基地のような佇まい。あえてムラを出して塗装した壁の色も住まいの雰囲気にマッチしている。

まさか、普通の押入れがここまでおしゃれなヌックになってしまうとは。

Before

After

しかも、このヌックにはこだわりがたくさん詰まっているという。そんな、お気に入りのヌックの魅力、そしてDIYの苦労、ヌック活用法をシカとクマさんに聞いた。

――「ヌック」を作ってみようと思ったきっかけを教えてください

「押し入れの空間をもっと有効活用したいと思ったのがきっかけです。もともとは襖があったのですが、それを取り払って開放的なスペースにしたいと考えました」

「子どもの頃に憧れたドラえもんの「押し入れの部屋」みたいな空間が欲しかったんです。親や来客が泊まりに来たときのベッドとしても使えそう、という実用的な面も考えていました」

――こだわった点やお気に入りポイントは?

「座面の下に収納スペースを設けることで、ただ「座る」だけでなく、空間を最大限に活用できるようにしました。天袋は本棚として利用しています」

「和室全体を白い漆喰で統一しているのですが、ヌックの壁はアクセントカラーとしてグレーを採用しました。あえてムラ感を出すように塗装し、空間に馴染みつつもポイントになるように工夫しています」

――完成までに苦労したことは?

「押し入れの中板を外すのに苦労しました。ネットでは「簡単に外せる」との情報が多かったのですが、我が家の天板は想像以上に頑丈で、取り外すのに時間がかかりました」

「また、座面のクッションをどうするかも悩みどころでした。既製品ではちょうどいいサイズが見つからなかったため、ウレタンマットレスの中身を購入してカットし、座り心地の良いソファのような仕上がりにしました」

和の雰囲気を大事にしながら、落ち着いた色合いで統一された「ヌック」は、単なるおこもりスペースの域を超え、凛とした表情を見せている。

正直、最初に「ヌック」という言葉を知った時は、どこか寂しく切ない雰囲気の孤独スペースというイメージだった。だが、シカとクマさん自作のヌックはおしゃれで羨ましい空間でしかない。そこにずっと籠っていたいほど。

「普段はここで本を読んだり、休憩したり、来客時には簡易ベッドとしても活用しています。上に本を置いてあるので、そのままヌックで読書することが多いです。仕事の合間にお茶を飲んでひと息ついたり、ちょっとした気分転換の場所としても活躍しています」

それほど使用していなかった押入れや物置が、少しの手間と作業で新しい部屋へと変わる。ヌックは人生にほんの少しの彩りと瑞々しさを与えてくれるスペースなのかもしれない。

「ヌックを作ったことで、ただの物置きだったスペースが開放的な空間になり部屋全体が広く感じられるようになりました。これまで目立たなかった「脇役」的な存在だった押し入れが、今では『インテリアの主役』に変わった感覚です」

「DIYをする前まではこの部屋をあまり使っておらず、1日に一度も入らないこともあったんです。でも今では毎日過ごすお気に入りの居場所になっています」

DIY系YouTuberとしてのこだわりは「映画のような世界観」

シカとクマさんのYouTubeに溢れているのは、穏やかな和を感じる暮らしと大人の心地よい空間。そして、DIY心をくすぐるセルフリノベーションの数々はDIY初心者にとって価値のある情報となり、多くの人の心を魅了している。

今回、特にお気に入りのセルフリノベーションをいくつか紹介いただいた。

【毎日の料理が楽しくなる台所】

使いやすさと美しさを心がけ、気分が上がるような空間を目指したという台所。色や素材を統一し、生活感が見えないような工夫も施されている。

【インテリアが映えるリビング】

動画でビフォーアフターを見れば一目瞭然。印象がガラリと変わった壁の色、出窓やエアコンを隠すことで生活感を感じさせない新たな雰囲気に変貌している。古道具の棚やインテリアもさりげなくおしゃれ。

【窓から覗くかわいい和の庭】

念願だった庭のDIYでは、もともとあった灯籠をそのまま活かし、緑もさりげないアクセントを奏でる落ち着きのある和空間へ。

普段はIT系のUIデザイナーとして活動されているシカとクマさん。DIYを始めたきっかけは、祖父母から受け継いだ築20年の戸建て中古物件に移り住んだことだった。

「以前は東京のマンションに住んでいたんですが、現在の家に引っ越すことが決まってからは週末毎にこの家に通って、少しずつDIYを進めていきました」

「一軒家に住むということに魅力を感じていたものの、初めて家の中を見た時は自分の好みとは違う雰囲気で、暮らしているイメージが持てなかったんです。けれど、和室などの要素を活かせば自分好みの空間が作れるかもしれないと思い、すべての部屋を自らの手でリノベーションすることを決意しました」

「もともと、ものづくりが好きだったので部屋のひとつひとつを大きなキャンバスのように捉え、作品を作るような気持ちで楽しみながら取り組んでいます」

DIYやインテリア、普段の料理からルームツアーなど、暮らしのVlogが詰まったシカとクマさんのYouTube。お気に入りの食器や和紙でできた草履、古材でできたライトなど、和へのこだわりに満ちた動画の数々を参考にしている視聴者も多いことだろう。

「YouTubeでは、見てくださる方がリラックスできて癒されるような動画作りを意識しています。今後挑戦したいセルフリノベーションは、ベランダのDIYとキッチンのアップデートです」

「私自身の日常を切り取って紹介しているチャンネルですが、構成や映像にも工夫を凝らしているので、どこか映画のような世界観を感じてもらえたらと思っています」

シカとクマさんYouTube
鹿熊生活 / SHIKA & KUMA LIFE
youtube.com

シカとクマ 鹿熊生活インスタグラム
@shikasan_kumasakn

文/太田ポーシャ

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