『DIME4月号』の表紙を飾ったテスタさん。投資に対する誠実な発信が今のイメージ向上にもつながっている。
SNSでの「言い争い」について自分なりに考えてみました
先月発売の『DIME4月号』では、表紙に僕を載せてもらったんです。ご覧になった方もいるかもしれませんが、マネー誌でもないのに「株式投資家」という職業の人間が表紙になることはかつてなかったと思うので、大変ありがたいなと感じました。
それこそ昔は、「投資」がニュースになるのは詐欺や事件なんかばかりで、テレビに出る時点で「株=うさんくさいもの」という印象でした。今回、僕を表紙に使ってもらったのは、そういった投資へのイメージがずいぶんよくなってきた表れなのかなと思います。
僕が投資を始めた頃は、「ジェイコム事件」で20億円以上を稼いだ「ジェイコム男」ことB・N・Fさんとかを見て、「こんなにも金銭的にケタ違いの世界があるのか!」とビックリしたものです。
今度は自分が「こんな世界があるんだよ」って夢を見させてあげることで、たくさんの人に少しでも何かを感じ取ってもらえたら嬉しいですね。
なぜ政治の話はみんなヒートアップするのか?
最近、「金融所得課税を30%に上げる」という議論があって、それに対する素朴な疑問をポストしたんですね。みんなが気になるニュースだから600万回近くと、かなりの表示回数だったのですが、政治的な話ってみんな攻撃的になったり、コメント欄で争いが起きたりするんですよね……。
一方で、保護犬・保護猫活動をされている団体と児童養護施設への寄付のポストもしたところ、温かい反応が多くて。
政治系の話がヒートアップしやすい理由としては「正解がある/ない」というのもあると思うんです。政策って、すべての人にとって100%正しいものってあまりないから、議論が生まれやすいのでしょう。それに、政治系の話はやっぱりみんな、ポジショントークになりがちですからね。株をまったくやらないし一生やる気がない人は、金融所得の税金は上げてほしいと考えるでしょうし、実際にやっている人は上げないでほしいって意見になるから、どうしたって争いが起きますよね。
一方で寄付に関しては、「寄付してはいけない!」みたいな反対意見はほとんどありません。みんなが同じ方向を向きやすいので、争いがあまり起きない。そういう違いもあるかもしれないなと感じました。
最近両方の話をつぶやいたから、それらの反応の違いがすごくハッキリ見えて、発信するという点においては政治の話はあまり楽しくないし、僕は保護犬・保護猫や児童養護施設のことを考えて発信するほうが楽しいと感じました。やっていて充実感が得られることでないとどうせ続かないし、伸びないと思うので。
僕は争い事や議論にあまり興味がないのかもしれない、というのも発見でしたね。例えば世界の貧困国のことを知ると、今の日本で言い争われているようなことがどんどん小さく感じていって。もうそこでヒートアップする必要性があまり感じられなくなってしまっているんですよね。
何かを発信するのであれば、僕の投稿を見て良かったと思ってもらえるものを発信していこうと感じました。
流行を斬る!
【1】一般誌の表紙に使ってもらったのは、「投資」へのイメージが向上した表れ
【2】これから投資を始める人に「こんな世界がある」という夢を見させてあげたい
【3】ポジショントークになりがちな政治の話。一方、寄付は反対意見が出にくい
文/テスタ
テスタさん
2005年、300万円を元手にデイトレを中心に株式投資を開始、6年目で億トレーダーに。2015年からは中長期投資も始める。収支は19年連続プラスで、生涯獲得利益は100億円を超える。監修本『マンガでわかるテスタの株式』(大和書房)が発売中。
構成/向井翔太 編集/千葉康永