
概念ネイルは、推しのキャラクターや作品をイメージで表現するネイル。さりげないデザインで日常にもなじみやすく、推しへの想いを自由に込められると人気が高まっている。
目次
推し活が多様化するなかで、人気を集めているのが「概念ネイル」。好きなキャラクターや作品の名前やビジュアルを使わずに、イメージや雰囲気で表現する新しいネイルスタイルとして注目されている。おしゃれでさりげないデザインのなかに、自分ならではの特別な意味や想いを込められるのが特徴だ。
この記事では、そもそも概念ネイルとは何か、よく混同されがちな「推しネイル」との違いや、実際のデザイン例を紹介する。
概念ネイルとは?意味とデザインの例を解説
概念ネイルとは、好きなアニメや漫画のキャラクター、アイドルなどをイメージで表現するネイルアートスタイルのこと。自分の推しを身近に感じられる「推し活」の一環として楽しむ人が増えている。
ここでは、概念ネイルの基本的な意味や、よく似た用語の「推しネイル」との違い、デザインの例について解説する。
■概念ネイルの定義
概念ネイルとは、特定のキャラクターや作品を直接表現せず、抽象的なイメージをネイルのデザインに反映させるネイルアートを指す。例えば「夜空のような雰囲気」や「天真爛漫な性格」など、明確なかたちがないテーマを色や質感、モチーフで表現するのが特徴だ。
■概念ネイルと推しネイルとの違い
「概念ネイル」と「推しネイル」は一見似ているようだが、デザインの特徴が異なる。
推しネイルは、キャラクターのイラストや名前を直接使うなど、推しがひと目でわかるデザインが多い。その一方で、概念ネイルはあくまでキャラクターや作品、人物をイメージで表現するため、あえて直接的なデザインを使わないのが特徴だ。
■概念ネイルのデザイン例
例えば、キャラクターをベースにする場合は、服装や性格から色や雰囲気を連想してデザインする場合が多い。推しが明るい主人公タイプであれば、ビビッドカラーをベースにラメなどキラキラする要素を取り入れたり、ツンデレキャラの場合は表と裏を感じさせる対照的な色を使ったりして、キャラクターの性格をネイルで表現できる。
その他にも、男子高校のバレー部が舞台の人気作品『ハイキュー!!』をイメージしたデザインでは、ユニフォームのカラーをベースに取り入れたり、バーチャルライバーグループ『にじさんじ』を表現したい場合は、声の雰囲気や好きなものなどをモチーフにして表現したりすることもできる。
概念ネイルが支持される理由
概念ネイルは、特に推し活をしている層を中心に、日常にも取り入れやすく、推しへの気持ちや愛を表現できる方法として注目されている。ここでは、概念ネイルが支持されている理由を3つ紹介する。
■オンオフどちらでも使える
概念ネイルの最大の魅力は、普段使いとイベント用のどちらにも対応できるデザイン。推しのイメージを取り入れながらも、具体的な名前やロゴなどを使用しないため、職場や学校などでも浮くことなく楽しめる。
例えば、『ハイキュー!!』のキャラクターをイメージしたネイルでも、連想されるモチーフはあえて入れず「黒×オレンジ」のようにカラーだけで表現すれば、普段の服装とも合わせやすく、自然に馴染む。シンプルなデザインに落とし込むことで、TPOを問わず推しを身近に感じられる点が、多くの人に支持されている理由だろう。
■推しを自分らしく表現できる
概念ネイルは、ファン一人ひとりの解釈や概念をネイルで可視化するアートスタイル。デザインには正解がないため、誰でも自分なりの方法で自由に挑戦できる。ネイルを通して推しへの気持ちや愛情を表現することにより、自己満足度や幸福感を高められるだろう。
■推し活仲間を見つけるきっかけになる
概念ネイルは、一見するとただのおしゃれなネイルに見えるかもしれない。しかし、ファン同士にだけわかる共通言語になることもある。さりげなく推しを取り入れたデザインは、他人には気づかれにくい一方で、同じ作品やキャラクターが好きなファンならではの共感やつながりを生む。推しを表現したいけれど目立ちすぎたくない人、わかる人にだけわかってほしい人にもおすすめのネイルスタイルだ。
概念ネイルのオーダー・頼み方ガイド
ネイルサロンで概念ネイルをオーダーする時は、理想のイメージをどれだけ具体的に伝えられるかが仕上がりの満足度に直結する。イメージを言語化する準備と、ネイリストとのコミュニケーションが大切だ。ここでは、概念ネイルをオーダーする時に気を付けたいポイントを解説する。
■オーダー時に伝えるべきポイント
概念ネイルは、推しのキャラクターや作品を概念で表現する。だからこそ、オーダー時に伝える内容は工夫が必要だ。使いたい色、表現したい雰囲気、連想させたいイメージなどをできるだけ具体化して明確に伝えると、ネイリストとのイメージ共有がしやすくなる。
■イメージが伝わるオーダーのコツ
言葉だけでなく、参考画像を持参して説明することで、より具体的にイメージを伝えられる。推しキャラの服装・イメージカラー・表現したいシーンなどをベースに、連想しやすいビジュアルを可視化して補足するのがおすすめ。イメージが視覚化されることで、施術するネイリスト側も詳細なデザインやバランスを考えやすくなる。
■サロンに行く前に準備しておきたいこと
概念ネイルをオーダーする時は、概念ネイルの実績があるネイルサロンやネイリストを選ぶのがおすすめ。事前にSNSや口コミサイトで過去の作品や評判を調べ、自分の理想のテイストとお店の得意とする雰囲気が合っているか確認することで、完成イメージと実際の仕上がりの間のズレを防げる。
また、既存のキャラクターや作品の無断使用は、肖像権や著作権侵害に該当する。概念ネイルはあくまで直接的に表現せずイメージでデザインするため、そのようなリスクは低い。しかし、場合によってはロゴや特徴的なモチーフでも該当するため、オーダーする時には注意が必要だ。
自分でできる?セルフで概念ネイルを楽しむ方法
ネイルサロンに通わず、自宅で簡単にできるセルフネイルとして概念ネイルを楽しむ人も増えている。すべて自分で行うセルフネイルは、こだわりをとことん追求できるのが魅力だ。ここでは初心者でも挑戦しやすいアイデアを中心に、セルフで概念ネイルを実践する3つの方法を紹介する。
■マニキュアやジェルネイルを塗る
もっとも基本的なセルフネイルは、マニキュアやジェルネイルを使い色を塗る方法だ。複数のカラーを組み合わせてイメージに合った配色で仕上げ、ラメやパールなどを加えれば質感による世界観の演出が可能に。シンプルなデザインでも、選ぶ色や組合せ次第で推しの雰囲気を効果的に表現できる。
速乾性のあるマニキュアではなくジェルネイルを使う場合は、硬化用のライトなど専用アイテムが必要になるが、マニキュアよりも発色が良く、色持ちもしやすい。
■ネイルチップを利用する
自爪に直接ネイルをするのが不安な場合は、ネイルチップの活用がおすすめ。ネイルチップはかたちや表面が整えられているため、自爪にデザインするよりも塗りやすい。気分によってデザインを変えたい時は、あらかじめチップにデザインを施しておけば、付け替えるだけで簡単に印象を変えることができる。左右で違うテーマを表現したり、1本だけ印象的なデザインにしたりといったアレンジもしやすい。
■ネイルシールを活用する
筆で模様や文字を書くなど細かい装飾が苦手な場合は、ネイルシールの活用が便利。100円ショップや通販サイトで手に入るネイルシールを活用すれば、初心者でも簡単に概念ネイルができる。色の上に重ねて蝶々や星などモチーフのシールを貼るだけで、デザインの幅が広がり、より完成度の高い仕上がりに。
さりげないデザインに、花や英字といったワンポイントの装飾を加えれば、より推しの世界観を引き立てられるだろう。
概念ネイルとは、推しへの愛や世界観をさりげなく表現できる人気のネイルスタイルだ。ファッション性も高く、オフィスや学校の日常使いからイベントまで幅広いシーンで楽しめる。自分の感性をもとに自由にデザインできるため、推し活を楽しみたい人にはぴったり。日常生活で推しを手元に感じたい人は、ぜひ概念ネイルに挑戦してみてはいかがだろうか。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部