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AIはライターの味方?話題のApple Intelligenceで「書く」仕事はどう変わるのか

2025.04.14

ついに日本語対応が始まったApple Intelligence。iPhone 16eに機種変更したばかりの筆者にとっては、非常に喜ばしい出来事である。

だが、Apple Intelligenceは具体的に何ができるのか?

このAIプラットフォームが「文章作成に強い」ということはAppleも公式サイトで公言していたし、筆者の同業他者からそのような評価もあった。ならば、筆者の生業であるライター業にApple Intelligenceを活用すれば、どのような効果が見込めるのだろうか? もちろん、AIに記事を丸々執筆させるわけにはいかない(それはどこのメディアでもやってはいけないことだ)。ただ、あくまでも補助的な用途であればAIの利用は構わないだろう。

というわけで、実際に物書きの仕事にApple Intelligenceを活用してみた。

中小企業の大半が「AIを活用していない」という事実

AIは我々の生活に欠かせないものになりつつある。

「なりつつある」というのは、現実問題まだAIを使いこなせていない人、ほんの遊びか「ちょっといじる」程度にしかAIを利用していない人が今のところは大半と考えるからだ。

それは事業者にとっても同様である。

こんな調査データがある。フォーバル GDXリサーチ研究所が全国の中小企業経営者934人を対象にしたアンケートで、「中小企業がどれだけAIを活用しているのか」という主旨である。2024年11月11日から12月13日にかけての調査であることに注意していただきたい。

「Q1.貴社では、AI設備を導入するための投資を行っているか(AI設備とは“AIを用いた新たなシステムや技術”を指す)」という質問に対しては、実に58.4%が「行っておらず検討もしていない」と回答している。「Q2.貴社では、AIを活用して業務の効率化を図っているか」という質問には、「AIを活用していない」が68.8%、「AIを活用しているが効率化には至っていない」が13.2%という回答結果である。

要するに、日本の中小企業の大半がAIを業務に役立ててはいないのだ。少なくとも、去年までは。

Apple Intelligenceのライティング活用術

しかし、Apple Intelligenceの日本語対応がそのような状況を大きく変えてしまう可能性がある。特に能動的な意識を持たずとも、気がつけば誰しもが日々の業務にAIを活用しているという状況になっていくかもしれない。

(1)常体を一瞬で敬体に変える

iOSの「メモ」アプリに、とりあえず筆者が先日執筆した記事の元原稿を移してみた。イギリスのスタートアップEarlybird AIについて解説した記事である。

CEOは元ホームレス!?イギリス発のEarlybird AIが議事録AIの最先端だといえる理由

「テクノロジースタートアップの創業者」といえば、何だかんだで資力に恵まれた実家のあるお坊ちゃんかお嬢ちゃんというイメージを持っている人は少なくないのではないか。...

これをまずは、Apple Intelligenceの文章作成機能で「書き直し」をしてみる。筆者が何時間もかけて書いた原稿をAIに書き直させるというのは若干癪ではあるが、まぁ実験のためだ。仕方あるまい。

「書き直し」をタップしてしばし待つ。すると、常体(だ・である調)の原稿が見事に敬体(です・ます調)に直されてしまったではないか!

メディアによっては、常体ではなく敬体で書くようにとライターに告げるところもある。だが、ライターにはそれぞれ得意不得意があり、筆者の場合は常体のほうが得意なのだ。そのほうがより豊かな表現を出せると信じていて、現に常体の文章はスタックしにくい。

ならば、たとえば原稿をとりあえず状態で書いたのち、それをApple Intelligenceの機能であとから敬体にする……という使い方もできるだろう。

ただし、そのあとの目視による最終チェックは欠かせない。「今日は晴れです。時刻は午後1時です。そして強い風が夜まで吹くそうです」といった「です」の連続、敬体とは反りの合わない表現など、AIが原稿をいじったがために浮かび上がっている可能性は否めない。

とはいっても、「文章丸ごと常体から敬体にする」という極めて面倒な作業をAIは一瞬で成し遂げてくれるのだ。

(2)要点の抽出

次に、原稿の要点をApple Intelligenceに抽出させてみた。

筆者としては、これが最も重宝する機能である。今書いている原稿の要点を、自分自身しっかり認識しているのか。気分と体調によっては、これを見失ってしまうことがあるのだ。

このように、見事に原稿内の重要部分を要点としてまとめてくれる。その内容をチェックしてみても、的外れな内容では決してない。てか、これだけ的確に話をまとめることができれば合格じゃないか!

大企業はともかくとして、中小企業の中には必ずしも「物を書ける人材」がいるとは限らないはずだ。

残念ながら、日本の学校教育は「書き写す」ことに力点を置き過ぎているきらいがあり、「自分の思っていることを様々な表現を駆使して文章にする」ということは軽視されている。が、人間にとってより重要な能力は明らかに後者だ。

何かしらのまとまった文章を書く場面に突き当たった時、Apple Intelligenceはその作業を大きく手助けしてくれるだろう。それは「全ての文章をApple Intelligenceに生成させる」という使い方だけでなく、人間が文章を書くためのプロットや参考例を作るという方向性でも十分に活用できる。

AIは、その進化と同時に我々の仕事や暮らしに馴染もうとしているのだ。

【参考】
〈中小企業の次世代戦略への対応調査 第3弾〉中小企業のうち、AIを活用していない企業が約7割 一方、活用している企業においては「効率化できている」の回答が多数-PR TIMES

文/澤田真一

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