1万円台で手に入る癒やし系ハイブリッドIEMイヤホン「LIFEEAR ICE」、夜に聴きたいゆったり低音と透明感ある高音が愉しい!
2025.04.13
LIFEEARは1日で完成するカスタムイヤモニター「LIFEEAR Flow」で2024年に登場したイヤホンのブランドである。そのカスタムIEMで培った耳型データ解析や3Dプリント技術を活かして生まれたのが、ハイブリッド型IEMイヤホン「LIFEEAR ICE」直販価格1万8800円なのだ。夜にお酒をたしなみながら、心地よい音楽に浸るために生まれたシリーズで「聴きやすく、ゆったりとした音質」を追求。グラスの中で静かに溶ける氷のような心に響く深みのあるサウンドを届けるという。
3Dプリンタとは思えない美しい造形
氷のように透明度の高いシェル造形は、UVレジンと高精度な工業用3Dプリンタで実現した。ドライバーは低域用のダイナミックドライバーと高域用のBA型の計2ドライバーによるハイブリッド構成。QDC 2pin仕様でリケーブルに対応している。付属ケーブルは銀メッキ銅線採用で、柔らかくクセがつきにくくデザイン的にもICEにマッチしたものに仕上げられている。
3サイズのイヤーピースが付属、黒いケースに透明なシェルが映える
ゆったりとした低音と透明感のある高音
最近のハイブリッド型は音のつながりを重視して、ハイブリッドだがシングルドライバーのように聞こえるのを良しとしている。「LIFEEAR ICE」は異なるドライバーの個性を活かした音作りがされていた。ウォームで量感のあるゆったりとした低音とBA型らしい透明感があって抜けのいい高音が再生され、いい意味でハイブリッド型らしい音を聞かせてくれる。TRN-TNの無酸素銅、銀メッキの4.4mmバランスケーブルに交換して、バランス接続で聞くと低域の解像度がアップして高域とのつながりが自然になり、左右の音場も広がった。これはバランス接続が良さそうだ。
バランスは中低域寄りで、低域の量感を重視する人にピッタリだ。ベースやドラムスがしっかり再現され、高域も通常のBA型のように解像度重視で細かい音をトコトン追求という感じではなく、なめらかで透明感のある音なので女性ボーカルも優しく再生される。音像定位も輪郭がカチッとしたものではなくアコーステックな楽器の持つ柔らかいエッジを感じさせてくれた。BGM的に聞くなら楽曲のジャンルを選ばず楽しめるだろう。特に女性ボーカルやアコーステックな楽器を使った楽曲との相性がいい。メーカーが狙った音楽に浸れるサウンドが確かにここにあると感じられた。
ケーブルの端子はQDC 2Pin仕様で通常の2Pin端子とも互換性がある
TRN-TN「TN-2pin×MAG+」はAmazon.co.jpにて2780円で販売されている。400芯、無酸素銅、銀メッキで柔らかく扱いやすい
プラグは交換式で4.4mm、3.5mm、2.5mmの3種類が付属する
写真・文/ゴン川野