
米・野菜などの食品価格をはじめとした物価の上昇や老後2000万円問題など、お金にまつわる不安は尽きない。こうした状況の中、家計を見直したいと考えている人はどれくらいいるのだろうか?
くふう生活者総合研究所はこのほど、生活者6,163名を対象に「家計の見直し・節約」に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。
6割以上が「直近1年で家計や生活状況は悪くなっている」と回答。約9割が「将来のお金の備えが不安」
直近1年の家計や生活状況について、「悪くなっている」(24.8%)、「どちらかというと悪くなっている」(36.7%)を合わせた61.5%が「悪くなっている」と回答した。
将来のお金の備えは半数以上が「とても不安である」と回答し(51.8%)、「やや不安である」(37.6%)と合わせると、89.4%の人が「不安である」という結果となった。
約9割が「家計の見直しの必要がある」と回答。理由は「物価上昇」約9割、「老後資金の不安」約5割
家計の見直しの必要性について、「とても感じる」(46.6%)、「やや感じる」(42.4%)を合わせた89.0%の人が「家計の見直しの必要性を感じている」ことがわかる。
家計を見直したほうがいいと感じる理由として、「物価の上昇が続いているから」を選択した人が圧倒的に多く(89.3%)、「老後資金が不安だから」(55.3%)、「貯蓄を増やしたいから」(40.1%)、「生活に余裕がないから」(37.2%)と続いた。
「食費」を見直したい人が7割以上と圧倒的に多い
見直したい項目では、米や野菜など食料品の価格高騰が影響を与えている「食費」(72.8%)が圧倒的に多い結果となった。続いて「日用品費」(42.9%)、「水道光熱費」(42.1%)、「通信費」(36.9%)と毎日の生活に欠かせない項目を見直したい人が多いことがわかる。
家計の見直しは「取りかかるまでのハードルの高さ」がネックに
家計の見直しの必要性を感じつつも、「何から始めたらよいかわからない」(38.3%)、「面倒くさい・後回しにしてしまう」(38.0%)がそれぞれ約4割、「計画を実行できない・続かない」(30.8%)、「現実を直視したくない」(27.7%)が約3割と、取りかかる段階でのハードルの高さを感じている人が多いことがわかる。
「今以上に切り詰める余裕がない」(30.2%)と限界を感じている人は約3割、「家族の協力が得られない」(13.3%)といった声も挙がった。