小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

スバルの新型「フォレスター」プロトタイプに試乗してわかった期待を超える納得の仕上がり

2025.04.10

スバル・フォレスターと言えば、ミッドサイズのスバルを代表する正統派SUV。初代は1977年に登場し、先代にあたる5代目ではe-BOXERと呼ばれるマイルドハイブリッドを追加。日本国内ではもちろん、北米でも人気絶大なスバルを代表する1台であり、2025年3月いっぱいでレガシイ・アウトバックが国内で終売したあと、スバルのフラッグシップモデルとなるSUVである。

トヨタの2モーターハイブリッドシステムを採用

6代目となる新型の最大のトピックは、すでにクロストレックに採用されている、トヨタの2モーターハイブリッドシステム、THSとスバルのAWDを組み合わせたストロングハイブリッドの搭載だ。水平対向エンジンとシンメトリカルAWDを組み合わせたこれまでのスバル車は、動力性能や操縦性、アイサイト=先進運転支援機能、そしてオールラウンダーな走破性能に優れていても、「燃費性能に不満アリ」という声が、スバリストと呼ばれるスバルファンからも聞こえていたことは確か。

しかし、クロストレックとともに、この新型フォレスターは、そうした不満を一気に解消してくれる爆発力ある商品性を、ストロングハイブリッド搭載で実現したことになる。この@DIMEではすでに新型フォレスターの概要を詳しくお伝えしているが、ここではプロトタイプを袖ケ浦フォレストレースウェイで乗った試乗記をお届けしたい。試乗した車両は新型フォレスターの最上級モデルとなる2.5Lストロングハイブリッド搭載のプレミアム、そしてスポーティグレードに位置づけられる1.8Lガソリンターボ”DIT”搭載のSPORTの2モデルに加え、参考車両として先代マイルドハイブリッドモデルのAdvanceが用意されていた。※いずれもプロトタイプ。新型のストロングハイブリッドモデルとしてはX-BREAKも揃う。

待望のハイブリッドモデルも!全面リニューアルをはたしたスバルの新型「フォレスター」進化ポイント

1997年に初代が登場したスバルの正統派SUV、フォレスターがこの春、6代目の新型に生まれ変わった。2025年3月には、残念ながらレガシイ・アウトバックが国内市...

まず走らせたのは、2Lエンジン140ps、19.2kg-mに13.6ps、6.6kg-mのモーター、18インチタイヤを組み合わせた先代マイルドハイブリッドモデルのAdvanceだった。いわゆるハイブリッド感はほぼないに等しいものの、スバルならではの水平対向エンジンらしい鼓動、伸びやかな吹け上がりが依然、気持ち良く、しっかりとしたボディと操縦性が袖ケ浦フォレストレースウェイのようなサーキットトラックでも不満なく飛ばすことができた。ただし、速度に関わらず、車内へのロードノイズの侵入は少なくない。全体的にはまだまだ現役と言える走りの良さを備えているが、そこだけはデビュー年次を感じさせるところかも知れない。

待望のストロングハイブリッド搭載となるプレミアムEX

次に試乗したのは、待望のストロングハイブリッド搭載となるプレミアムEX(アイサイトX搭載)。レイバックに準じた水平対向2.5Lエンジン160ps、21.3kg-mと119.6ps、27.5kg-mのモーター、そしてフォレスター初の19インチオールシーズンタイヤを組み合わせたグレードだ(ミッションはすべてリニアトロニックCVT)。ちなみにWLTCモード燃費は先代マイルドハイブリッドモデルの14.0km/Lに対して、新型のストロングハイブリッドは18.4km/L(プレミアム)~18.8km/L(X-BREAK)と、最大約25%もの向上なのである。

ピットロードをゆっくり走り出せば、なるほど、ストロングハイブリッドだけにモーター走行に徹し、エンジンが始動しても実に静かだ(ドアを閉めた瞬間から外界との遮断を感じさせる)。事前に開発陣から聞いた、トーボードやフロアのアンダーカバー、ウインドー回りなどの防音・遮音対策(追加)がしっかりと施されていることが理解できた。

ストロングハイブリッドによる動力性能は、サーキットで走らせて”血の気が引く”ような強力な加速力こそ持ち合わせていないものの、静かに、そしてスムーズに回る水平対向エンジンの伸びやかで気持ちのいい加速フィールを味わせてくれる。フォレスター初の組み合わせとなる19インチタイヤによる乗り心地は、サーキット路面ゆえ、公道での評価を待つべきだが、しなやかかつしっとりとした、”プレミアム”なタッチが好ましい。開発陣に聞いた、「プレミアムグレードは乗り心地の上質感を重視した足回りのセッティングを施している」という話も納得である。具体的には、リヤサスペンションのロッド長を伸ばし、フリクションとピッチングを抑えているという。ただし、サーキットの段差=ゼブラゾーンにタイヤを乗せると多少の突き上げがあり、金属の横バーをハシゴのように並べた特設路面でも、それは同様だ。一般道の段差などでは、同じような突き上げ感、ゴツゴツ感があるかも知れない。

そして、先に走らせた先代18インチタイヤ装着車よりも俄然、ロードノイズが抑えられているのが印象的だ。もっとも、同パワーユニット×18インチタイヤのレイバックのほうがロードノイズを含め、静かなのは、Xモードを持たない都市型クロスオーバーモデルというクルマのキャラクターの違いだろうか。

サーキットゆえ、ストレートを始め、様々なコーナーを走ることになるのだが、快適で上質な乗り心地でありながら、デュアルピニオン式パワーステアリングのダイレクト感ある自然な操縦性もまた、この新型でさらに進化しているようだ。とにかく切る、戻すの両方向ともに絶品と言っていいほどのスムーズなステアリングフィールを示し、一般道での常識的なスピードで走る限り、安定感もまた文句なしだった。サーキット走行で可能になるハイスピードでコーナーに進入した際の安心感あるステアリングの手ごたえ、コーナー出口のトラクションのかかり方も好印象。これはパイロンを立てたスロラーム体験でも確認できた。乗り心地重視の足回りゆえにロールはそれなりだが、飛ばして気持ち良く、安心・安全に走れるSUVが新型フォレスターということになるだろうか(前席肩回りのシートサポート性は左右で異なる)。

1.8L直噴ターボ”DIT”を搭載するSPORT EX

続いて、スポーティグレードの1.8L直噴ターボ”DIT”を搭載する、専用サスペンションとクロストレックに履いた際、想定外のマッチング、乗り心地の良さ、静かさに開発陣も驚いたとされるファルケンの18インチオールシーズンタイヤを組み合わせたSPORT EXに乗った。

トルクフルなターボエンジンは加速力にパンチがあり、ストロングハイブリッドモデルより走りは軽快。タイヤの出来の良さからくるロードノイズの小ささ、より曲がりやすくリニアでファンな操縦性を示す。インナーフレーム構造よるボディ剛性の高さや18インチタイヤによる滑らかで快適な乗り心地(サーキット路面での印象)も美点と言える。乗り心地面で優位と思える18インチタイヤとストロングハイブリッドの組み合わせはプレミアムグレードでは叶わないが、X-BREAKがその組み合わせになる(今回は未試乗)。そしてエンジンを高回転まで回したときの水平対向エンジンらしい咆哮を豪快に、より明確に聴かせ、飛ばして気持ちいいのもSPORTグレードならではの魅力と言っていい。同じ1.8Lターボエンジン搭載でも、レイバックとは明らかに違う走りのキャラクター(先代の流れを汲むスポーツ寄り)の持ち主ということでもある。※筆者はレイバックの大ファンでもある。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年4月16日(水) 発売

DIME最新号は、「名探偵コナン 熱狂の舞台裏」。長野県警全面協力!劇場版最新作の舞台の新聖地とは?長野県警トリオ〟をあしらったトリプルジッパーバッグの付録付!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。