
車を運転する上で最も気を付けなければならないことと言えば、交通事故のリスクだ。ニュースなどで交通事故の報道を見るにつれ、自身が加害者にならないようにと気を引き締めるドライバーは多いに違いない。
では、大事故発生の原因にはどんなものが多いのだろうか?
アクサ損害保険はこのほど、2022年~2023年に受付した事故のうち、死亡や後遺障害、傷害の補償で1,000万円以上の保険金支払い額となった事故(大事故)のデータからキーワードを抽出した結果とともに、事故防止のポイント、事故発生時の正しい対応方法を公開した。
大事故データに見る発生原因、「右折」が圧倒的
アクサ損害保険が2022年~2023年に受付した事故のうち、死亡や後遺障害、傷害の補償で1,000万円以上の保険金支払い額となった事故(大事故)のデータからキーワードを抽出したところ、「右折」が大事故の発生原因になることが、圧倒的に多いことがわかった。右折時、対向の直進車に注意が向いてしまい、「右折先の横断歩道上の歩行者や自転車に接触する事故」が頻発している。
以下「左折」「スピードオーバー」「追い越し」「赤信号無視」「操作誤り」と続いた。
大事故の発生原因キーワードトップ20
事故防止ポイント
(1)対向車との事故防止は「運転に集中できる環境づくり」が大切
運転に集中し周囲に気を配ることができるよう、十分に睡眠をとることや、時間に余裕をもって出発するなどの心理的環境を構築することが重要だ。また、時間帯別の事故件数比率を見ると17時台が最も多く、次いで16時台、12時台、8時台と続き、朝夕の通勤や通学時間帯の事故が多い傾向だ。出社時は急いだり、帰宅時間は気がゆるむことから、慣れた道路でも十分に気を付けることが必要。大事故は21時以降の夜間が多く、スピードを落とし車間距離を十分にとるなど昼間よりさらに注意して運転を心がけよう。
(2)自転車または歩行者との事故は「自転車や歩行者を探す気持ち」で防止
自転車または歩行者との事故は「自転車や歩行者を探す気持ち」で防止ドライバーは、昼夜問わず右折前や右折中に前方から道路を横断しようとしている自転車や歩行者を確認することに加え、自分と同じ方向で横断する歩行者がいないか振り返って確認することが重要だ。また、自転車や歩行者を発見した場合にすぐに止まれる速度で走行することを習慣づける必要もある。ドライバーは単に「見る」だけではなく、自転車や歩行者を「探す」という気持ちで見るべきだ。
<確認すべきこと>
・前方や後方から歩行者や自転車が横断してきていないか
・右折先の横断歩道には、歩行者や自転車はいないか
時間帯別の事故件数比率
事故発生時の正しい対応方法
事故に遭ってしまったら慌てずに、まずはけが人の救護を優先させよう119番通報から救急車が現場に到着するまで平均8分以上とされている。重傷者の救命には、運転者が現場で行う応急救護措置が重要。その後、警察、ご自身が契約している保険会社に連絡してほしい。交通事故は、双方に何らかの責任割合が生じるケースが多い。事故現場で相手方から何らかの費用負担を求められた場合には即答せず、保険会社へ相談してほしい。
出典元:アクサ損害保険株式会社
構成/こじへい