家賃が最高値を更新中!家賃を抑えるコツは?
アットホームが公表した「全国主要都市の『賃貸マンション・アパート』募集家賃動向(2025年2月)」によれば、マンションの平均募集家賃は、東京都下・神奈川県・埼玉県・千葉県・札幌市・大阪市・福岡市の8エリアが全面積帯で前年同月を上回った。東京23区の最高値更新は27カ月連続となった。
東京23区のマンションで30平米以下は前年同月比+7.0%の98,346円、30~50平米は同+10.6%で161,906円だった。
調査を行ったアットホームラボ株式会社で、執行役員 データマーケティング部 部長 磐前淳子氏は、全国的に家賃の上昇が続いている理由について次のように話す。
【取材協力】
磐前 淳子氏
アットホームラボ株式会社 執行役員 データマーケティング部 部長
不動産市場動向や業況の分析などを担当し、各種レポートの分析や講演・執筆などを行う。
<出演・登壇>NHK「おはよう日本」(2024年)、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」、「Newsモーニングサテライト」(2024年)、日本経済新聞(2024年)、不動産業界内外でのセミナー登壇年間10件超 他
「理由は2つあります。1つは、マンションの建築や維持管理にかかる人件費など諸費用の高騰によるもの。もう1つは賃貸需要の増加です。コロナ禍では少なくなっていた転勤や進学などによる住み替えが活発になったり、分譲マンションが高騰したことで購入を見送って賃貸にシフトするファミリーが増えていることが影響しています」
●家賃を抑えるコツ
アットホーム株式会社 広報グループ グループ長の西嶋優理子氏も交えて、家賃を抑えるコツをアドバイスしてもらった。
【取材協力】
西嶋 優理子氏
アットホーム株式会社 広報グループ グループ長
不動産情報のプロとして、さまざまな住まい選びのポイントの解説を行う。
<出演・登壇>テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2022年)、ラジオNIKKEI「#buzzルーム ~十人Z色~」(2024年)、賃貸住宅管理・仲介EXPO(2024年)、賃貸トレンドニュース(2024年)他
・「築年数」と「最寄り駅からの徒歩分数」を広げる
「家賃を抑えるには『築年数』と『最寄り駅からの徒歩分数』を広げるのがポイントです。同じ駅周辺の物件でも築年数や駅徒歩分数を広げれば広げるほど家賃がお得になります。新築や駅近を希望する人は多いですが、アットホームの調査では、築年数で『10.2年』、駅徒歩分数で『9.3分』妥協していることが数値として出ています」
・インターネット接続料・駐車場料金込み物件はねらいめ
「住まいにかかる費用には家賃以外にも、インターネット接続料や駐車場料金があります。検索の際は、『インターネット接続料込み』『駐車場料金を含む』で検索することで、月々の支払いが膨らむのを抑えることができます」
・初期費用は敷金・礼金0円・フリーレント物件で抑えられる
「初期費用を抑えるためには、敷金・礼金0円の物件や、一定期間について家賃が無料に設定されているフリーレントの物件を選ぶと良いです」
・内見では日当たり・スマホ電波状況をチェック
「賃貸物件を内見する際は、日当たりの良さやスマートフォンの電波が入るかを確認し、借り直しにならないように注意しましょう」
・家賃はクレジットカードで支払いポイントをためる
「クレジットカードでポイントをためている方は、家賃や管理費の支払いについてクレジットカード決済対応のところにするのもおすすめです」
日々、家計を圧迫するニュースが絶えないが、少しでも負担を減らすための工夫方法は数多くあるものだ。ぜひ賢く負担を減らして、少しでも暮らしを良くしよう。
【調査出典】
#第3の賃上げアクション「賃上げ実態調査2025」
アットホーム「全国主要都市の『賃貸マンション・アパート』募集家賃動向(2025年2月)」
取材・文/石原亜香利