
「介護脱毛」という言葉を聞くようになって、10年が以上経過した。
言葉自体を聞いたことがあっても、実際にはどのような内容なのか、必要なことか否か悩んでいる人も少なくないだろう。そこで、介護脱毛の必要性や、クリニックやサロンなどに通うべきか最新機器でセルフケアにするべきかなど、介護脱毛について紹介する。
そもそも介護脱毛とは
介護脱毛とは、自分が介護される立場になったときのことを考え、VIOラインと呼ばれるデリケートゾーンを脱毛することだ。
介護してくれる人のことを考え、その負担を少しでも減らしたいという思いからあらかじめ脱毛しておくことが介護脱毛だ。実は、思いやりだけではなく、介護される側にもメリットがある。
「脱毛することによって、汚れを落としやすくなり、衛生面でもおすすめです。お世話する側が楽になるだけでなく、介護される側の肌トラブルも軽減でき、両方が楽になると思います。」(ウィルビークリニック 堀田歩希先生)
介護脱毛により、雑菌の繁殖も抑えられるため、オムツを使用して蒸れたときなどのニオイも軽減できるという。
介護を経験したことがある人ならわかるあの特有のニオイは、介護者のみならず、介護される側も軽減されると助かるのではないかと感じる。
堀田先生によると介護脱毛の時期は、早ければ早いほど理想的とのこと。レーザーは、黒い色素(メラニン)に反応し、熱が毛根の組織を破壊して脱毛するため、白髪になる前に行う必要がある。いざ、介護の時期になってからでは間に合わないということだ。
介護脱毛を行うこと自体はメリットが多いようだが、ではどのような方法があるのだろうか。今回は、クリニックでの医療脱毛と自宅での最新機器を使用したムダ毛ケアを体験と共に紹介する。
クリニックでの医療脱毛
ウィルビークリニック 統括院長 堀田歩希先生。
クリニックで介護脱毛を行う場合のメリットは、なんといっても永久脱毛が行えるため、同じ毛根から再度毛が生えてくることがないということだ。
「脱毛は、医療行為にあたります。医療脱毛は、レーザーを使い、毛根を破壊する行為です。人の体を不可逆的に変えてしまいます。毛の再生機能をなくすため、脱毛は医療行為になります。」(堀田先生)
つまり、クリニックで行う場合のみ、厳密には脱毛ということになる。ただ、毛の再生を破壊するほどの出力があるため、パワーが強くなり、施術時に個人差はあるが痛みを感じることもあるそうだ。とはいえ、ひと昔前と比べると、かなり痛みは軽減されるよう機器が進化している。
そしてクリニックで脱毛を行うとなると、通うという手間が出てくる。どこまで脱毛するかによるが、VIOすべて脱毛する場合、過去にクリニックでの脱毛経験があれば少ない回数で終了するが、初めてだと約10回通うことになる。
毛の再生機能をなくしたのに、なぜ10回も通うのかという疑問が生まれるだろう。これは、毛周期に関係している。
レーザー脱毛の場合、成長期の毛根にのみ効果があり、1回で脱毛できるのは、全体の10~15%だ。
すでに抜けかけている退行期や休止期の毛には反応しないため、最初は1ヶ月半くらいの間隔で脱毛を行い、少なくなってきたら2~3か月の間隔で行うことになる。
それでも、数年後に毛が生えてくる場合もあるそうだ。回数を減らすために、排せつ物がつく心配のあるIOだけを脱毛してもいいのではないかと思ったが、ウィルビークリニックを訪れる人は、VIOすべての脱毛を希望する場合がほとんどだとか。
ウィルビークリニックでのVIO脱毛の年代別割合。40代以上の約4割が介護脱毛目的で訪れている。
年代別にみると、なんと20代が多い。この年代では、介護を意識してのものではないが、VIOすべての脱毛を行うことが主流になっているそう。若いうちに脱毛することで、結果的に介護脱毛にもなっているというわけだ。
カウンセリングの内容から推測すると、利用者全体の約5%が介護脱毛目的で訪れ、40代以上に絞り込むと40%に上るという。
身近な人の介護など、介護が自分事として考えられるようになったときに意識するのかもしれない。ただ、通う回数が増えるとコストもかかってしまうのがデメリットではある。だが、医療機関であることから、施術後に赤味が残るなど、なにか症状がある場合は、医師に相談できるというのは安心だ。
体験したスプレンダーXのマシン。
「20代から30代の人は、脱毛していることが普通になってきています。介護してもらう立場になったとき、その人たちからの見られ方も考えると、介護脱毛がおすすめです。どうせ通うなら全身脱毛してしまおうという人も増えていますよ。」(堀田先生)
毛周期の関係で通う回数は必要だが、一度の施術は30分弱。というのも、レーザーをあてる面積が少ないため、VIOだけの場合、あっという間に終了する。筆者も、体験してみたか、10分くらいだったのではないかと感じるほどだった。
確かに、それならもう少し施術時間を長くして他の部分の脱毛もしてみたくなる気持ちもわからないではない。初めての場合、痛みを感じることが多いと聞いていたが、出力調整をしてくれるため、冷却用の風が冷たいという印象の方が強かった。
また、デリケートゾーンも肌と同じで乾燥するため、保湿ケアが重要だ。デリケートゾーンは、pH値が3.8~4.5と弱酸性のため、専用の保湿ケアアイテムを使用したい。