
LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社(以下「LG」)が「猫向けのマルチ機能空気清浄機を発売する」と聞いた時、「猫の臭いに特化した清浄機能はよくあるしな」「性能でいえばやっぱりAirdog(エアドッグ)にはかなわないのでは」と思いつつ、「多頭飼いの家や保護猫施設ではニーズがあるかもしれないから、見ておくか」という程度の関心だった。
ところが、2025年3月25日に行われたメディア発表会で初めて実物を見て、おどろいた。なんと、空気清浄機と猫タワーが一体化した製品だったのだ。
猫の健康管理とキャットタワーを兼ねた新発想の空気清浄機
空気清浄機能に加え、本体上部に搭載した温熱シートを通じて猫の体重を測定・記録する健康管理機能を備えた新発想の空気清浄機「LG PuriCare™ AeroCatTower」。想定実売価格は98,000円(税込)、クラウドファンディングサイトでの先行支援時の価格は、最安で59,900円(税込)
この新商品は「LG PuriCare™ AeroCatTower」(エルジー・プリケア・エアロキャットタワー、以下「エアロキャットタワー」)といい、LGの空気清浄機シリーズ「LG PuriCare™」の新ラインナップで、猫の健康管理とキャットタワーを兼ねた新発想の空気清浄機だという。
足の短い猫や高齢の猫が温熱シートの上に上り下りしやすいようにキャットステップを設置。猫が飛び乗ったり降りたりするときに倒れないよう、土台に重心を置いた設計
一般販売は2025年5月中を予定しており、想定実売価格は98,000円(税込※以下同)。一般販売に先立ち、3月26日~4月30日まで、クラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」にて先行支援受付を開始する。先行支援時の価格は、最安で約39%オフの59,900円(税込)と、かなりお得だ。
「愛猫がボタンの上に乗って、空気清浄機が誤作動してしまう」
LGといえば、韓国を代表する電気メーカー。2024年にはグローバルの売上87.7兆ウォン(日本円で約9兆5000億円)を達成している。冷蔵庫や洗濯機などの家電製品を幅広く販売しているが、好調を牽引しているのは、33.2兆ウォンを占める衣類ケア家電や空気清浄機だ。日本では2019年2月に初めて空気清浄機を発売して以降、これまでさまざまなタイプの空気清浄機を発売してきた。
今回発表したエアロキャットタワーは、猫オーナーたちから「愛猫が空気清浄機の上に上って、ボタンを押して誤作動してしまう」という悩みが多く寄せられていたことから開発した商品で、発売する初の海外市場として、猫オーナーや愛猫家が多い日本での発売を決定したという。
猫がボタンを押して誤作動しないよう、温熱シートの裏面にボタンを配置
猫が乗りたがる温熱シートだから、効率的に空気を清浄
エアロキャットタワーの最大の特長は、空気清浄機上部に、猫を包み込むようなドーム型の温熱シートを搭載していること。猫は室内飼いなので、居住空間が狭ければ狭いほど、運動のために上下に段差のある猫タワーが必要になる。猫タワーは場所をとるものが多いため、「空気清浄機を置きたいが、スペースがない」という猫オーナーは多いのではないだろうか。そんな猫オーナーにとって、猫タワーと空気清浄機が一体化したエアロキャットタワーは、省スペースになり大助かりだ。
ドーム型の温熱シートは、低温モード(34度前後)または高温モード(39度前後)の2つから、猫の成長過程や好みに合わせて温度を設定可能。温度設定だけではなく、猫が乗っている時にだけ作動する検知温熱モードと、常にシートを温める持続温熱モードの2つから、動作モードも設定可能
アプリで部屋の空気質レベルのチェックや、温熱シートに猫が乗っているかどうかの確認、温熱シートのモード切り替えおよびタイマー設定などが可能
しかも猫は暖かい場所を好むので、温熱シートがある場所で多くの時間を過ごすことが予想される。ペットの抜け毛は床に落ちるため、空気清浄機では処理できないのが通常だが、エアロキャットタワーは猫ベッドの下に空気清浄機がある構造のため、効率的・集中的に、猫の抜け毛を処理できる。「ターボモード」を使用すると、同機周囲のペットの抜け毛を 97%集塵するという(※6 m³の密閉空間での試験結果。床に落ちた被毛は集塵しない)。
さらにペットモードに設定すると、猫の重みを感知し、猫が乗っている場合には風量が弱まるスリープモードに自動で切り替わる。一方、猫がシートから下りると風量が強くなるターボモードに自動で切り替わって、空気中に舞う抜け毛やほこりを強力に集塵する。
温熱シートで体重管理ができる
さらに猫がシートでくつろいでいる間に体重を測定・記録できる。エアロキャットタワー専用アプリ内の体重モニタリング機能では、体重の推移をグラフで確認できる ほか、急激に体重が増減したり、肥満のリスクを感知したりした場合には通知が届くため、手軽に健康管理を行えるという。まさに一石三鳥、四鳥の商品ではないだろうか。
アプリ内の体重モニタリング機能では、登録したペットの体重の推移をグラフで確認でき、リスクを感知したりした場合には通知が届く