
2025年4月13日から開幕となる大阪・関西万博。本記事では、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとした大阪万博の基本情報や見どころ、チケット情報を解説する。
目次
2025年4月から「大阪・関西万博」が開催される。万博では、最新技術が体験できるパビリオン、世界各国の文化に触れられる展示などを通し、未来を体験し、世界と繋がる絶好の機会となる。
本記事では、大阪万博のテーマや目的はもちろん、その魅力やみどころを詳しく解説する。スムーズに万博を楽しめるように、チケットの種類や購入方法も確認していこう。
大阪万博とは?
まずは、大阪万博のテーマや目的、基本情報について解説する。
■大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」
大阪万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。このテーマには、世界中の人々が「幸福な生き方」について深く考え、互いに協力し合うことで、誰もが可能性を最大限に発揮できる持続可能な社会を共創したいという願いが込められている。
格差や対立といった現代社会の課題や、科学技術の発展に対し、一人ひとりが「幸福とは何か」を問い、未来に向けた解決策を模索する。これまでにない万博となるだろう。
■大阪万博が開催される目的
「大阪万博は、なんのために行うの?」と考えている人もいるだろう。そもそも万博は、世界中の国々が集まり、最新の技術や文化を共有する国際的な祭典だ。世界規模の課題解決に向けて、世界中の英知を集結させ、未来の社会を創造する場となることを目指す。
参加国間の文化交流を促進し、世界平和に貢献するとともに、新たな技術革新や文化の創出を促すことも目的の一つだ。また、万博が持つ求心力と発信力を活かし、大阪・関西、そして日本の持続的な成長を牽引する起爆剤となることも期待されている。
■基本情報
大阪万博は、2025年4月13日から10月13日までの184日間、大阪湾に浮かぶ人工島、夢洲(ゆめしま)で開催される。会場の広さは155ヘクタールと広大で、東京ドーム約33個分の大きさを誇る。2025年1月19日に開業した大阪メトロ中央線「夢洲駅」が最寄りとなり、駅前が万博会場の東ゲートとなる。
大阪万博で何ができる?楽しみ方を紹介
大阪万博は、多彩な楽しみ方ができるイベントだ。ここでは、具体的にどのような体験ができるかを5つのポイントから解説する。
■最新技術に触れ合える
大阪万博では、「未来社会の実験場」をコンセプトに、会場全体が最先端技術のショーケースとなる。カーボンニュートラル、次世代モビリティなど、未来の生活を形作るさまざまな技術が実装され、来場者は次世代社会をいち早く体験できる。例えば、次世代の移動手段として期待されている「空飛ぶクルマ」の体験展示は、見どころの一つだ。
■150を超える国と地域の文化が学べる
大阪万博の大きな魅力の一つは、150を超える国と地域、そして国際機関が参加し、それぞれの文化や技術を体験できることだ。各国のパビリオンは、その国の歴史、文化、未来に向けたビジョンを表現している。万博を訪れることで、世界中の多様な文化に触れ、国際的な視野を広げられるだろう。
■大阪万博特別のエンターテインメントが体験できる
大阪万博では、最先端技術を駆使した多彩なエンターテインメントが楽しめる。例えば、EXPOホールで見られる光と水のショー。デジタルアートとテクノロジーが融合した幻想的な世界は、さぞ圧巻だろう。
他にも、会場全体の音響・照明・プロジェクションマッピングが連動するショーなど、革新的な体験も楽しめる。さらに、会期中ほぼ毎日開催されるナショナルデー、スペシャルデーも見逃せない。参加する国や国際機関が式典や文化イベントを開催するイベントで、多様な文化を体験できる。
■未来の食について学び、世界の食が楽しめる
未来の食体験から世界のグルメまで、多彩な食の楽しみが広がっているのも大阪万博の見どころ。未来の暮らしを体験できる「フューチャーライフヴィレッジ」では、未来の食事やサステナブルフードの展示が見られる。
また、会場内には世界各国の料理が味わえる飲食店が多数出店。EXPOナショナルデーホール「レイガーデン」内の「ラウンジ&ダイニング」では、各国の料理をビュッフェ形式で楽しめる。
■SDGs達成に向けた取り組みに参加できる
SDGs達成に向けた取り組みを、さまざまなかたちで体験できるのも大阪万博ならでは。例えば、日本館では、会場内のゴミからバイオガスを生成し、そのエネルギーを利用する循環システムを体感できる。
また、「フューチャーライフヴィレッジ」では、未来の暮らしを体験できる展示や、世界の課題に対する解決策を提示する場が設けられる。こうした体験を通して、SDGs達成に向けた具体的な行動を促し、持続可能な社会の実現が目指される。
大阪万博の見どころ
未来社会を体験できる、大阪万博の多彩な見どころを見ていこう。
■大阪万博のシンボル「大屋根リング」
世界最大級の木造建築物として注目を集めているのが、大阪万博のシンボル「大屋根リング」。「多様でありながら、ひとつ」という万博会場デザインの理念を体現したこのリングは、日本の伝統的な木工技術と現代の建築技術を融合して造られている。
リングの下は、各パビリオンへの主要な通路となり、雨風や日差しを遮る快適な空間となっている。また、屋上遊歩道「スカイウォーク」からは、会場全体や瀬戸内海の美しい景色を一望できる。
■いのちをテーマにした「シグネチャーパビリオン」
大阪万博の「シグネチャーパビリオン」は、各界の第一人者8名がプロデュースする、テーマ「いのち」を深く掘り下げた8つの展示だ。音楽家の中島さち子氏や、メディアアーティストの落合陽一氏、映画作家の河瀨直美氏など、それぞれの専門性と創造性が融合した空間が提供される。これらのパビリオンを通し、来場者が「いのち」について考える貴重な機会となることが期待されている。
■未来の生活を体験できる「大阪ヘルスケアパビリオン」
「大阪ヘルスケアパビリオン」は、未来の生活を体験できる注目の展示だ。「REBORN」をテーマとし、大阪の産学官民が連携し、最先端の技術やアイデアが結集された。来場者は、自身の健康データをもとに生成された25年後のアバターと出会う体験ができる。
■大阪万博のテーマを存分に体感できる「日本館」
大阪万博の「日本館」は、「循環」をテーマに、SDGsの社会課題を自分ごととして捉えるきっかけとなるような展示・体験を提供している。館内では、ゴミから水、水から素材、素材から製品へと移り変わる様子が見られ、循環型社会の重要性を実感できる。地球環境問題を見つめなおし、一人ひとりが未来のためにできることを考える機会となるだろう。
大阪万博のチケットについて知っておきたいこと
最後に、大阪万博に参加するために必要なチケット購入について、チケットの種類や料金、購入方法を確認していこう。
■種類と料金
大阪万博のチケットは、多様なニーズに応えるため、複数提供されている。
- 前売り限定チケット
- 会期中販売チケット
- 複数回入場チケット
- 特別割引チケット
- 団体チケット
前売り限定チケット
前売り限定チケットは、開幕前の4月12日まで購入できるチケット。特定の期間に利用できるもののほか、会期中いつでも利用できるチケットも用意されており、利用できる期間の長さによって金額が異なる。
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大人 |
中人 |
小人 |
開幕券 開幕日~4/26まで1回入場可能 |
4,000円 |
2,200円 |
1,000円 |
前期券 開幕日~7/18まで1回入場可能 |
5,000円 |
3,000円 |
1,200円 |
早割一日券 会期中いつでも1回入場可能 |
6,700円 |
3,700円 |
1,700円 |
会期中販売チケット
会期中販売チケットは、会期中に購入可能なチケット。一日券や特定の時間帯に利用できるチケットなど、3種類が用意されている。前売り券より割高になっているので、お得にチケットを購入したい場合は前売り券の購入を検討しよう。
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大人 |
中人 |
小人 |
平日券 平日に1回入場可能 |
6,000円 |
3,500円 |
1,500円 |
夜間券 17時以降いつでも1回入場可能 |
3,700円 |
2,000円 |
1,000円 |
一日券 いつでも1回入場可能 |
7,500円 |
4,200円 |
1,800円 |
複数回入場チケット
複数回入場チケットは、会期中に複数回の入場が可能なチケット。リピートして万博を楽しみたい方におすすめ。来場日時予約は別途必要となる。
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大人 |
中人 |
小人 |
夏パス 7/19~8/31まで毎日入場可能 |
12,000円 |
7,000円 |
3,000円 |
通期パス 毎日入場可能 |
30,000円 |
17,000円 |
7,000円 |
特別割引チケット
特別割引チケットは、障害者手帳を持っている人や特定の条件を満たす人が利用できる割引チケットだ。
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大人 |
中人 |
小人 |
特別割引券 |
3,700円 |
2,000円 |
1,000円 |
団体チケット
団体チケットは、大人数での来場を予定している人向けのチケット。
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大人 |
中人 |
小人 |
一般団体割引券 15名以上の一般団体が、会期中 いつでも1回、同時入場可能 |
6,300円 |
3,500円 |
1,500円 |
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高校生 |
中学生・小学生・園児 |
前期学校団体割引券 2025年7月18日までに1回 同時入場可能 |
2,000円 |
1,000円 |
後期学校団体割引券 2025年7月19日から10月13日 までに1回、同時入場可能 |
2,400円 |
1,000円 |
■購入方法
大阪万博のチケットは、公式Webサイトや指定の旅行代理店を通じて購入し、来場日時を予約する仕組みだ。チケットは、QRコードを利用した「電子チケット」と「紙チケット」の2種類。電子チケットは、万博IDの登録から入場までをオンラインで完結できる。
電子チケットの購入から来場までの流れは以下の通り。
1.「万博ID」を登録
2.公式ホームページまたは旅行代理店で入場チケットを購入
3.公式ウェブサイトで来場日時を予約
4.パビリオンやイベントの観覧予約
紙チケットは、コンビニエンスストア(セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)に設置されている店内端末で購入可能。入場前に、「ゲート前チケット引換所」でQRコード付チケットへの引き換えが必要となる。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部