
家賃相場が高い東京23区だが、仕事や生活の利便性を考え、なんとか安く住みたいと思う人も多いと思う。
リクルートが運営するニュースサイト『SUUMOジャーナル(スーモジャーナル)』は、東京23区内に位置する各駅から徒歩15分圏内にあるシングル向け賃貸物件(専有面積10平米以上~40平米未満のワンルーム・1K・1DK)の家賃相場を安い駅順にランキングTOP18(20駅)を公開したので詳細をお伝えしよう。
東京23区の家賃相場が安い駅ランキング1位は「上井草駅」!最安は杉並区の駅、最多ランクインは足立区の駅
1位は杉並区にある西武新宿線・上井草駅で家賃相場は6万5000円であった。西武新宿線の各駅停車で3駅目の鷺ノ宮駅から準急に乗り換えると、西武新宿駅まで計約22分で行くことができる。
駅の南側にはラーメン店や焼き肉店などの飲食店が立ち並び、駅前商店街にはミニスーパーがあるほか、駅の徒歩10分圏内には品ぞろえ豊富なスーパーも複数あるので、自炊派も困らないだろう。
また、上井草駅を含む井荻駅~西武柳沢駅間の約5.1km区間では2024年より鉄道の高架化に向けた事業がスタート。踏切が撤去されると交通渋滞や線路による街の分断の解消が期待でき、側道も整備されるため、より住みよい街になりそうだ。
2位には家賃相場6万6000円の2駅がランクイン。京成本線・江戸川駅と、都電荒川線・梶原駅。
江戸川区に位置する江戸川駅は、京成本線の普通列車で青砥駅に出てから通勤特急に乗り換えると日暮里駅まで計約23分。日暮里駅からはJR山手線に乗り換えも可能。
江戸川駅の東側には江戸川が流れ、河川敷の一角で例年約5万本の花ショウブが咲く「小岩菖蒲園」の最寄駅にもなっている。
江戸川駅から25分弱ほど歩くとJR小岩駅前に到着できるので、徒歩ではなかなかの距離だが、ここからJR中央・総武線各駅停車に乗れば、JR山手線に接続する秋葉原駅や、JR中央線(快速)に接続する御茶ノ水駅まで1本で行くことも可能だ。
もう一つの駅・梶原駅が位置する北区は、JRの駅を都内最多・11駅も抱えている区。梶原駅から都電荒川線で2駅・約5分の王子駅前駅に出ると、JR京浜東北線と東京メトロ南北線の王子駅が利用できる。
梶原駅の周辺はどこかのどかな雰囲気があり、昔ながらの商店街には鮮魚店やミニスーパーなどに加え、電車の形をした「もなか」が名物の和菓子店もある。
都電荒川線の線路と交差するように延びる明治通り沿いにはコンビニや飲食店も点在しているほか、駅から5分ほど歩いた場所にはスーパーやホームセンター、家電量販店もあるので買い物には困らない環境だ。
また、飲食店が充実した王子駅周辺までは歩いても20分ほどなので、散歩がてら食事に出かけてみるのもおすすめ。
18位までにランクインした20駅の立地を見ると足立区が9駅、江戸川区が5駅、葛飾区が2駅。その他は杉並区、北区、練馬区、世田谷区が各1駅という顔ぶれでに。
一番多くランクインした足立区の駅の中で家賃相場が最も安い駅は、4位・堀切駅で6万8300円であった。
東京駅まで25分以内で行ける便利な駅もランクイン
「家賃相場が安いのも大事だし、なるべく都心に近いほうがいい」という人に向け、今回ランクインした駅から東京の中心地と言える東京駅まで、電車でどれくらいかかるのかも合わせて調査。
それぞれの駅から7時30分発~9時発の電車を利用した場合、東京駅までの所要時間が最も短いのは、家賃相場7万円で12位にランクインしたつくばエクスプレス・青井駅。南千住駅に出て、JR上野東京ライン直通のJR常磐線に乗ると、東京駅まで乗り換え1回・計約24分で到着することができる。
そんな青井駅の周辺は都営アパートなどの集合住宅や一戸建てが立ち並ぶ住宅街。住民の生活を支えるスーパーやドラッグストアも充実している。
ちなみに今回の調査では、東京駅の家賃相場は14万4000円であった。その半分以下の家賃相場で落ち着いた暮らしができ、東京駅まで25分以内で行ける青井駅は狙い目の街かもしれない。
調査概要
調査対象駅:SUUMOに掲載されている東京23区内の駅(掲載物件が20件以上ある駅に限る)
調査対象物件:駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
データ抽出期間:2024/7~2024/12
家賃の算出方法:上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
関連情報
https://suumo.jp/journal/2025/03/14/208110/
構成/Ara