
4月は進学や就職をきっかけに多くの人が一人暮らしを始める時期だ。一人暮らしデビューには、自分だけの空間が手に入るワクワク感と、実家を離れる寂しさ・不安がつきものだが、実際のところ、初めての一人暮らしにはどんな困りごと・悩みがあるのだろうか?
酸素系漂白剤「オキシクリーン」を販売するグラフィコはこのほど、全国の20歳前後以上の男女1,044人を対象に、「初めての一人暮らし」に関する意識調査をインターネットリサーチにて実施し、その結果を発表した。
令和の一人暮らし満足度は87.1%!昭和から令和へ上昇の理由は?
初めての一人暮らしを始めた年代で、昭和・平成・令和にグループ分けし、それぞれ一人暮らしの満足度を尋ねた。昭和は74.2%、平成は83.6%、令和は87.1%(楽しかった、まぁまぁ楽しかったの合算)と、令和にかけて満足度が上昇した。SNSやオンライン通話ツールの普及による孤独感の軽減や、娯楽の多様化と手軽さによって一人暮らしがより快適になっていることがうかがえる。
また、この春から初めての一人暮らしを始める未経験者にも楽しみかどうかを尋ねたところ、83.1%(楽しみ、まぁまぁ楽しみの合算)と期待度が高いことが明らかになった。具体的には「親の干渉がない」「自由」というワードが多い中、「夢の始まりだから」という素敵な回答もあった。
困りごと・心配事は、昭和・平成と令和で大きなギャップ
初めての一人暮らしで困ったこと、昭和と平成は1位「病気やケガの時にお世話をしてもらえない」、2位「部屋が汚くなる」3位「貯蓄ができない」と続き、トップ3の順位が一致する結果となった。
しかし、令和は、1位「貯蓄ができない」、2位「部屋が汚くなる」、3位「害虫の駆除」と順位が大きく変化した。また、未経験者に尋ねた初めての一人暮らしで心配なことでは、令和と1位、2位は同様で、3位は「洗濯物がたまる」との回答が得られた。
この結果から、令和や未経験者が「病気やケガの時にお世話をしてもらえない」ことをそれほど心配していない理由として、本当に困った経験がまだ少ないことが考えられる。また、通信手段の発達により、離れていても家族や友人に簡単に連絡を取れる環境が整っていることも、心配の度合いを軽減させている要因と考えられる。
また、「洗濯物がたまる」が昭和の困りごととして少なかった理由には、洗濯機が高価で購入が難しく、コインランドリーの利用も一般的だったため、洗濯物がたまる前に処理する生活スタイルだったことが影響しているのかもしれない。
初めての一人暮らしで「便利だった家電」と「便利だと思う家電」
経験者に「初めての一人暮らしで役に立ったと思う家電」を3つ選んでもらったところ、すべての年代で1位は「冷蔵庫」となった。2位は昭和のみ「テレビ」となっているが、平成、令和は「冷蔵庫」がランクインしており、時代と共に洗濯機の重要度が増しているとも考えられる。
なお、未経験者に「初めての一人暮らしで役に立つと思う家電」を同様に3つ選択してもらったところ、1位「冷蔵庫」、2位「洗濯機」、3位「電子レンジ」という結果になった。
日用品購入時のポイントは安心感。令和は日用品にも“タイパ“を重視傾向
経験者に初めての一人暮らしで日用品の購入時に重視したことを尋ねたところ、昭和と平成の1位は「信頼性」、令和の1位は「時短」という結果になった。Z世代をはじめ、若年層が昨今高まっている時短意識は、日用品にも求められていることが明らかとなった。
また、トップ3に共通するのは「信頼性」と「実家で使っていた」というポイントだ。メーカー、ブランドに対する信頼と、実家で愛用していた、使ったことがあるなどの経験から、失敗が少ないという安心感が生まれていたのかもしれない。
特に令和は、インターネットやSNSを駆使して商品情報を収集し、自分にとって最適な選択肢を追求する「賢い消費者」としての特徴が顕著だ。令和の約6割が「口コミ」を重視すると回答したように、レビューサイトや動画レビューを参考にすることで、単に安価な商品を選ぶのではなく、価格に見合った性能や利便性を求める傾向があると言えるだろう。このような情報収集能力の向上により、結果として重視するポイントが全体的に増加していることがうかがえる。