What’s 胃がん検診
50歳以上2年に1回
胃内視鏡検査がマスト!選べない場合は、胃部X線検査を
胃部X線検査(バリウム検査)か胃内視鏡検査が行なわれる。「胃内視鏡検査のほうが正確で、バリウム検査に比べて、胃がんによる死亡者を減らすことができます。内視鏡を受けることができる環境にあるならば、内視鏡を選びましょう。内視鏡検査は食道がんも同時に見られる点もよい。早期の食道がんは色の変化しかなく、バリウムで見つけることは難しいからです。内視鏡検査を受ける頻度としては、年齢とピロリ菌感染の状況に応じて変えましょう。例えば、40歳以上でピロリ菌陰性ならば2年に1回くらいでしょう」(豊島医師)
検査後はしっかりバリウムを排出する必要あり
胃部X線検査(バリウム検査)
造影剤のバリウムを飲み、胃を膨らませてレントゲン撮影。「バリウムが粘膜の表面を流れる様子を撮影し、ポリープなどの有無を捉えます」(豊島医師)。コース内料金のことが多い。
検査の精度を上げるなら口からが◎
胃内視鏡検査
内視鏡を口もしくは鼻から挿入し、異常がないか確認する。「鼻からのほうが口からよりラクですが、スコープが細いため、画質が少し下がります」(豊島医師)
口からは特に苦しく感じる検査なので、麻酔薬の使用も検討可能。「身体が動かないため検査も行ないやすいです」(豊島医師)
「10分程で終わります。麻酔をしていたら検査後、1時間ほど休憩を」(豊島医師)。検査料は施設で異なり、2万〜4万円※。
NEWS and TOPICS
ピロリ菌除去こそ、胃がん予防の第一歩
ピロリ菌は胃に生息する細菌で、衛生環境の悪い時代、飲み水から感染したと考えられている。現在は水道の環境は整えられているが、すでに感染している親から、幼少期の口移しなどで子に移ってしまう。
「ピロリ菌が慢性的な胃炎を起こし、胃の粘膜が徐々に萎縮して、萎縮性胃炎になります。ただこの流れはそこまで早いわけではなく、10年単位で進む変化。さらにそれが進み、胃がんが発生するという流れをたどります。予防の観点から考えると、萎縮が進む前、つまり若いうちに除菌を行なうことが望ましい。成人したらすぐにでもピロリ菌検査を受け、ピロリ菌がいることがわかれば除菌を行ないましょう」(豊島医師)
ピロリ菌は衛生状態が悪い時代に乳幼児期を過ごした世代の感染率が高く、現在の若い世代では減少傾向にある。「ただし、ピロリ菌除菌後もがんになる可能性はあります(上右図)。定期的な内視鏡検査を忘れずに」(豊島医師)
検査方法は?
ピロリ菌の検査にはいくつか種類がある。「血液検査や尿素呼気試験、便検査などです」(豊島医師)。保険適用(3割負担)なら620〜5800円程の負担だが、自費の場合は施設で異なり、4000〜2万円が目安※。
除菌方法は?
「2種類組み合わせた抗生剤を、胃薬と共に1週間服用。1回目で除菌しきれなかった場合は、2回目を実施します」(豊島医師)。胃炎や胃潰瘍と診断された場合は、2回まで保険が適用される。
取材・文/田村菜津季 イラスト/macco 編集/原口りう子
※検査料は、人間ドックでオプション検査として受診する場合の目安例です。基本コースに含まれている場合や、保険が適用されるケース、自治体検診によっても価格は異なりますので、詳しくは受診施設に問い合わせてください。
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