お祈りメールを送る際の注意点
お祈りメールを送る際は、不採用の理由は記載するべきかなど、迷うこともあるでしょう。また、再選考の可能性がある場合は、書き方に工夫が必要です。
ここでは、いくつかの注意点を解説します。
■不採用理由は記載しなくてよい
お祈りメールには、不採用の理由を記載する必要はありません。また、お祈りメールの返信で不採用理由について質問されても、回答はしないのが一般的です。
不採用の理由を伝えることで応募者の今後に役立つ可能性はありますが、納得してもらえない可能性も高く、自分を否定されていると感じる応募者もいるでしょう。トラブルの原因にもなるため、不採用理由は伝えないスタンスにすることが無難です。
ただし、面接を重ねて相手とコミュニケーションを深め、信頼関係が構築されているケースでは、不採用の理由を伝えることがプラスになる場合もあります。基本的には伝えないスタンスで、ケースによりフィードバックするという方向で考えるとよいでしょう。
■再選考の可能性がある場合は書き方を工夫
最終面接まで残り、採用枠の関係で不採用としなければならないケースもあるでしょう。自社に必要な人材で再選考の可能性もある場合は、書き方に工夫が必要です。
今回は不採用にせざるを得なかった理由を伝え、今後、再選考の可能性があることを伝えるとよいでしょう。その後、再選考の予定が決まった場合に連絡をとりやすくなります。
以下に、再選考を依頼する際の例文をご紹介します。
その後、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。 先日は〇〇様に誠に申し訳ないご連絡をいたしましたが、実は、以前応募いただいた職種に欠員が出ました。 〇〇様が現在も就職活動を行われているのでしたら、ぜひ再びお話の機会をいただきたく、恐縮ではございますがご連絡をさせていただきました。すでに他社にてご活躍中であれば、ご容赦ください。 もし弊社とのご機会をいただけるようでしたら、ご連絡をいただけますと幸いに存じます。 一度こちらからお断りの連絡をしたにもかかわらず、このようなご連絡を差し上げ、誠に申し訳ありません。しかしながら、願わくば〇〇様と一緒に仕事ができればと考え、ご連絡させていただきました。 |
■転職エージェント経由の場合は担当者に連絡
転職エージェント経由で応募者を受付している場合は、転職エージェントの担当者から不採用の連絡をしてもらいます。自社からお祈りメールを送る必要はありません。
転職エージェントを利用する場合は、基本的に企業は応募者と直接連絡を取り合うことはなく、不採用の場合に限らず、応募者への連絡は必ず転職エージェントを通します。
転職エージェントに不採用を伝える場合は、不採用の理由をしっかり伝えることが大切です。理由を詳細に伝えることで、今後紹介してもらう人材の判断材料にもしてもらえます。
お祈りメールは書き方に配慮しよう
採用活動で不採用になった応募者には、感謝の気持ちを伝えるためにお祈りメールを必ず送りましょう。不採用の通知を送ることは義務ではありませんが、何も連絡をしないのは誠意がないと受け取られます。企業イメージを損なわないためにも、お祈りメールの送付が必要です。
お祈りメールには必ず記載すべき項目があるため、例文も参考に、採用の段階に合わせて適切な文章を作成してください。
文面では、応募してくれたことへの感謝と、残念な結果になったことを簡潔かつ丁寧に伝えましょう。不採用の理由を記載する必要はありませんが、最終面接まで進んでいるなどコミュニケーションを深めていた応募者には、フィードバックを添えることもおすすめです。
構成/須田 望