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〝お祈りメール〟は必要?採用担当者ならおさえておくべき「不採用通知」の正しい送り方

2025.05.07

お祈りメールを作成するとき、どのような文面で書けばいいのか迷うことがあるのではないでしょうか?応募者に感謝の気持ちを伝え、企業イメージを損なわないためにも、お祈りメールの書き方には注意が必要です。本記事では、お祈りメールの例文や記載項目などを解説します。

お祈りメールとは、不採用を伝える際に使われるメールのことです。「ご活躍をお祈り申し上げます」という結び文句から、こう呼ばれるようになりました。

本記事では、お祈りメールの基本的な意味や必要性、送るタイミング、文面の作成ポイントについてわかりやすく解説します。企業の印象を損なわず、応募者に誠意が伝わる対応を行うための参考にしてください。

お祈りメールは送るべき?

お祈りメールとは、不採用通知のことです。採用活動で不採用になった応募者には、お祈りメールを送るべきか迷うことがあるかもしれません。

お祈りメールの必要性や、送信のタイミングについてみていきましょう。

■そもそもお祈りメールとは

お祈りメールとは、不採用を伝えるメールのことです。メールの末尾に「今後のご活躍をお祈り申し上げます」という文言があることから、「お祈りメール」と呼ばれるようになりました。

採用活動で不採用の場合に通知を送る義務はなく、選考に通過した場合のみ連絡を行い、不採用者には通知しないケースもあります。この場合、お祈りメールという名称に合わせて「サイレントお祈り」と呼ぶこともあります。

■お祈りメールは必要

お祈りメールは義務ではないことから、「送らなくてもいいのではないか」と思われるかもしれません。特に、応募者が多く不採用者の数が多い場合、お祈りメールを送るのは負担が大きいでしょう。そのため、サイレントお祈りをする企業も少なくありません。

企業がサイレントお祈りをする理由は、内定辞退者があることを見越して、次点の採用候補者を確保しておきたいという意図もあるようです。そのため、あえて不採用を通知しない企業もあります。

しかし、結論からいえば、お祈りメールは必要です。応募者に対して何も通知しないのはビジネスマナーに反すると感じられ、応募者からの印象はよくないでしょう。

お祈りメールは自社の求人に応募してくれた応募者への感謝の気持ちを表すものであり、企業への信頼性を保つためにも必ず送るようにしてください。

■お祈りメールを送るタイミング

お祈りメールはただ送ればいいわけではなく、送るタイミングも重要です。応募者は結果を1日でも早く知りたく、もし不採用であればすぐに次の行動に出たいと考えています。そのため、できるだけ早く結果を知らせる必要があります。

応募締切や面接日から3日以内に送信するのが理想的で、遅くても1週間以内には通知を行うようにしましょう。

ただし、選考に時間がかかったり、応募者が多く、メールの準備に時間がかかったりすることも考えられます。そのため、通知が遅れる場合はその旨を連絡しておくことも大切です。

なお、不採用通知は電話や郵便で行っても問題はありません。以前は、多くの企業が電話や郵便で通知していました。しかし、電話や郵便は作業工数が多く、手間やコストがかかり効率的ではないため、近年はほとんどの企業がメールを利用しています。

直接相手と話してお礼を伝えたい、あるいは書面にしてより丁寧に伝えたいといった場合は、電話や郵便を利用してもよいでしょう。

電話で通知する場合は、文章でも残しておくことをおすすめします。電話の場合、聞き間違いなどで「言った」「言っていない」などのトラブルにつながる可能性があるためです。電話での会話内容を、あとからメールでも送信し、文面に残すようにしましょう。

お祈りメールが必要な理由

お祈りメールが必要な理由は、主に次の3つです。

  • 応募者に誠意を表すため
  • 企業イメージを損なわないため
  • フィードバックにより応募者の質を高めるため

ここでは、お祈りメールが必要な理由を詳しく解説します。

■応募者に誠意を表すため

お祈りメールが必要な理由は、応募者に誠意を示すためです。数ある企業の中から自社を選び、応募してくれたことに対しては、率直に感謝の意を示すことが、企業のあり方を示すためにも大切です。

お祈りメールが届かなければ、応募者は良い結果を期待して待ち続けるかもしれません。早いうちに次の段階に進んでもらうためにも、できるだけ早いお祈りメールの送付が必要です。

■企業イメージを損なわないため

不採用について何も通知しないのは不誠実な印象を与えることもあり、少なくとも良い印象は与えないでしょう。「今後その会社の商品・サービスは利用したくない」など、マイナスな感情をもたれてしまうかもしれません。

不信感を抱いた応募者がSNSなどに投稿し、企業の悪いイメージが拡散される可能性もあります。企業イメージが損なわれれば、今後の応募者が減少するなどの影響もあるでしょう。

応募者も自社の顧客になる可能性がある1人と考え、誠意のあるお祈りメールを送ることが大切です。

■フィードバックにより応募者の質を高めるため

お祈りメールに応募者へのフィードバックを添えれば、今後の応募者の質を高める効果が期待できます。

お祈りメールを受け取った応募者が「〇〇というアドバイスをもらった」という経験談をネットに投稿すれば、応募しようと考えている人が参考にして、より条件に合う人材の応募が増えるかもしれません。

不採用でもしっかりフィードバックする会社という、良いイメージも伝わります。お祈りメールの文面に、選考に際して相手の良かったと思われることにも触れてあげれば、評価された部分もあったとわかり、気持ちをポジティブに切り替えることができるでしょう。

すべてのメールにフィードバックを入れるのは難しいですが、最終面接まで進んだ応募者は評価が高く、優秀な人材も多くいます。

印象に残ったことを記載することで今後に活かしてもらうことができ、​​「良い企業だ」「応募して良かった」という印象も、持ってもらえるでしょう。

お祈りメールに記載する項目

お祈りメールを作成する際には、記載する必須項目やポイントに注意が必要です。

ここでは、記載項目と注意すべきポイントを順にみていきましょう。

■件名

メールの件名は、見てすぐに内容がわかるように書きましょう。就職・転職活動をしている応募者は、自社以外にも複数の会社に応募し、エントリーした企業や転職サービスなどから多くのメールを受け取っていると予想されます。

自社のお祈りメールの件名が曖昧な場合、すぐに開封せずにそのまま埋もれてしまうかもしれません。件名だけで選考結果の通知だとわかり、すぐに開封してもらえるようにしてください。

【】などを使用して内容を強調し、自社の社名も必ず入れるようにしましょう。

(件名の例文)

  • 【面接結果のご連絡】株式会社〇〇
  • 【書類選考結果について】株式会社〇〇

■応募者の名前

応募者の名前も、必ずフルネームで記載してください。「貴殿」や「応募者各位」など、名前を入れずにテンプレートの文面をそのまま一斉送信するのは避けましょう。事務的な作業という印象を与え、誠意が伝わりません。

名前を入れる際は、誤字や誤送信にも注意してください、特に、誤送信は個人情報の流出につながるため、細心の注意を払いましょう。メール送信後は、正常に送付されているかの確認も必要です。

■感謝の言葉

お祈りメールには、必ず感謝の言葉を記載しましょう。数多くの企業の中から自社を選んでくれたことへのお礼を述べるとともに、面接まで進んだ応募者には、貴重な時間を割いて足を運んでくれたことへの感謝を伝えます。

なお、メールの冒頭にビジネスメールでよく使う時候の挨拶は不要です。「拝啓」「敬具」などの記載も必要ありません。

(感謝の言葉の例文)

  • この度は多数の企業の中から弊社の求人にご応募いただき、誠にありがとうございます。
  • 先日はお忙しいところ、弊社の面接にご足労いただき、感謝申し上げます。

■採用見送りになったこと

メールではあまり長い前置きをせず、選考結果を伝えましょう。不採用という結果になったことを、簡潔かつ丁寧に伝えます。

その際は、「不採用」といった直接的な表現をせず、「今回はご期待に添えない結果となりました」といったやわらかいニュアンスで伝えましょう。

さらに、「残念ながら」「不本意ながら」など、不採用にすることを申し訳なく思っていることが伝わるような言葉を添えると、より相手をいたわる気持ちが伝わります。

また、文面に「社内で慎重に議論を重ねた結果」「面接官一同で協議を行った結果」というような表現を入れれば、応募者一人ひとりと向き合い、公正な選考を行ったことを伝えることができるでしょう。

■書類の取り扱い

受け取った履歴書や職務経歴書などの書類について、どのように扱うかも必ず記載します。

これらの書類には応募者の氏名や住所、電話番号など個人情報が含まれており、応募者にとってどのように取り扱われるかは気になるところです。取り扱いについて記載があれば、安心できるでしょう。企業の誠実な姿勢を示すことができます。

受け取った書類の取り扱いは、返却するか、自社で責任を持って破棄するかのいずれかです。自社の対応に合わせ、適切な文言を添えてください。

(書類の取り扱いの例文)

  • 返却する場合:お預かりした応募書類につきましては、履歴書に記載のご住所に郵送させていただきます
  • 破棄する場合:お預かりした応募書類につきましては、弊社にて責任を持って破棄いたします

最後には、お祈りメールの名前の由来ともなったお祈りの言葉を添えます。「〇〇様のさらなるご活躍、ご健勝をお祈り申し上げます」「〇〇様のより一層のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げております」など、今後の活躍や就職活動の成功を祈る内容のフレーズを記載しましょう。

■担当者の署名

最後に、企業情報と担当者の署名を入れます。署名は必ず入れなくてはいけないわけではありませんが、企業名だけでは事務的な印象を与えるでしょう。署名を入れることで、より丁寧な印象を与えます。

特に面接まで進み、何度かやりとりをしている場合は、必ず署名を入れましょう。「担当者がわざわざ自分宛に送ってくれた」という印象を与えます。

お祈りメールの例文

不採用の際に送るメールは、どの段階で送るかによって文面が変わります。ここでは、書類選考後・一次面接後・最終面接後に送るお祈りメールの例文を紹介します。

■書類選考後

書類選考後のお祈りメールは、丁寧な内容にしながらも長くならず、簡潔な文面にすることがポイントです。

件名:【選考結果のご連絡】株式会社▲▲

〇〇 〇〇(フルネームで記載)様

株式会社▲▲採用担当のxxxxと申します。

この度は、多数の企業の中から弊社にご応募いただき、誠にありがとうございました。

応募書類をもとに慎重に選考しましたところ、誠に残念ではございますが、今回はご期待に添いかねる結果となりました。

今回の選考では思いがけず多数の応募があり、弊社としましても苦慮した上での判断となりました。大変恐縮ではございますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。

なお、お預かりした応募書類につきましては、履歴書に記載のご住所に郵送させていただきます。

ご応募いただいたことにお礼申し上げるとともに、略式ながらメールにて通知申し上げます。

末筆になりますが、〇〇様のこれからのご活躍をお祈り申し上げます。

株式会社▲▲ (担当者の氏名)

■一次面接後

一次面接で不採用となった応募者へのお祈りメールは、時間をとって面接に参加してくれたことに対しての感謝を伝えます。

件名:【面接の選考結果のご連絡】株式会社▲▲

〇〇 〇〇(フルネームで記載)様

株式会社▲▲採用担当のxxxxと申します。

この度は、多数の企業の中から弊社にご応募いただき、誠にありがとうございました。

また、先日はお忙しいなか、弊社の面接にご足労いただき、重ねてお礼申し上げます。

〇〇様との面接を踏まえ、社内で慎重に検討しましたところ、誠に残念ながら、今回はご希望に添いかねる結果となりました。

なお、お預かりした応募書類につきましては、弊社にて責任を持って破棄いたします。

ご応募いただいたことにお礼申し上げると共に、略式ながらメールにて通知申し上げます。

末筆になりますが、〇〇様のより一層のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げております。

株式会社▲▲ (担当者の氏名)

■最終面接後

最終面接後にお祈りメールを出す場合は、これまで長い時間をかけて選考にのぞんでくれたことに対する感謝を伝えます。何度もやりとりをしてきたことを踏まえ、担当者からの挨拶も添えたり、面接の結果についてのフィードバックを伝えたりするのもよいでしょう。

ここでは、最終面接後の例文を2つのパターンでご紹介します。

(パターン1)

件名:【最終選考結果のご連絡】株式会社▲▲

〇〇 〇〇(フルネームで記載)様

株式会社▲▲採用担当のxxxxと申します。

この度は、数ある企業の中から弊社にご応募いただき、誠にありがとうございました。
また、度重なる面接にもご足労いただき、重ねて御礼申し上げます。

〇〇様との最終面談でお話しさせていただいた内容をもとに、慎重に協議を重ねた結果、誠に残念ではありますが、今回はご希望に添いかねる結果となりました。

面接において〇〇様がお話しくださった弊社への志望動機は共感できるものであり、弊社についてもよく勉強してくださっていたことが伝わりました。

ご応募いただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり大変心苦しいのですが、ご理解いただけますようにお願い申し上げます。

ご応募いただいたことにお礼申し上げるとともに、略式ながらメールにて通知申し上げます。なお、お預かりした応募書類につきましては、履歴書に記載のご住所に郵送させていただきますので、お受け取りのほどよろしくお願いいたします。

末筆になりますが、〇〇様のこれからのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

株式会社▲▲ (担当者の氏名)

(パターン2)

件名:【最終選考結果について】株式会社▲▲

株式会社▲▲採用担当のxxxxと申します。

この度は、多数の企業の中から弊社にご応募いただきまして、誠にありがとうございました。

また、先日はお忙しいなか、最終面接にお時間を割いていただきましたこと、重ねて御礼申し上げます。

厳正なる審査の結果、誠に残念ではございますが、今回は採用を見送らせていただくこととなりました。何度もご足労いただいたのにもかかわらず、ご希望に添いかねる結果となり恐縮ではございますが、ご了承くださいますようお願いいたします。

ただ、弊社といたしましては〇〇様のスキルや経験を高く評価しており、今回の選考で不採用となったことは、単に弊社とご縁がなかったものと受け止めていただけますと幸いでございます。今後も〇〇様の強みを活かし、ご活躍されることを願っております。

なお、お預かりさせていただいた応募書類につきましては郵送にてご返却いたしますので、ご査収ください。

末筆になりますが、人事部一同、〇〇様の今後一層のご活躍をお祈り申し上げます。

株式会社▲▲ (担当者の氏名)

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