ジゴロとはどういう意味なのか、よくわからない方もいるのではないでしょうか?女性に養われる男性という意味で、遊び人のようなイメージで使われます。本記事では、ジゴロの意味や語源、ヒモとの違いを解説します。使い方やジゴロの特徴も説明するため、参考にしてください。
目次
ジゴロとは?

ジゴロとは、女性の収入に頼って生活している男性を指して使う言葉です。フランス語の「gigolo」が言葉の由来となっているカタカナ語ですが、本来の言葉とは意味が少し異なります。
ここでは、ジゴロの意味や語源についてみていきましょう。
■女性に養われている男性のこと
ジゴロとは、女性から経済的な援助を受けて生活している男性を指します。「女性から金を巻き上げる」「巧みに援助を受ける」など、あまりよくないイメージで使われる言葉です。
日本でジゴロという言葉が使われるようになったのは、およそ1970年代ごろに小説や映画で使われるようになってからです。1980年に公開されたリチャードギア主演の「アメリカン・ジゴロ」は、上流階級の女性たちを相手に「ジゴロ」を職業とする青年を描いています。
■ジゴロの語源
ジゴロの語源は、フランス語の「gigolo」です。フランス語の意味は「女性から援助を受けている男性」という日本語の意味だけではなく、「どのように生計を立てているのか不明な洗練された若い男性」「女性が貢ぎたくなるほど洗練された若い男性」といった意味があります。
フランス語の「gigolo」 には「若い男性」という意味があるのに対し、カタカナ語であるジゴロは年齢の制限なく使われています。
■「天然ジゴロ」との違い
ジゴロのほかに、「天然ジゴロ」という言葉もあります。本人は意図せずに女性から好かれやすく、自然な言動や振る舞いで女性を惹きつける男性のことです。
ジゴロは、相手の気を引くような言動をして貢がせるのに対し、「天然ジゴロ」は無意識で相手に好かれるような言動をするため、自分では意図しないにもかかわらず女性から好かれ、貢がれてしまいます。
ジゴロは男性に使う言葉ですが、「天然ジゴロ」は女性にも使われます。
ジゴロの使い方・例文

ジゴロの使い方について、いくつかの例文で確認してみましょう。
- 彼は勤め先が倒産してから次の仕事がなかなか見つからず、妻の稼ぎで生活するジゴロのような生活が続いている
- 俳優を目指して下積み生活を続け、生活は彼女の収入に頼っている彼は、そろそろいい役をもらってジゴロの状態から抜け出したいと考えている
- 彼はおしゃれでいつも彼女から贈られたブランド品を身につけているため、周りからジゴロと呼ばれている
- 職場の女性から「天然ジゴロ」と呼ばれたが、喜んでいいのかよくわからない
ジゴロの類義語

ジゴロには、以下のような類義語があります。
- ヒモ
- プレイボーイ
言葉の意味を、詳しく見ていきましょう。
■ヒモ
ヒモとは、自分では働かず、女性の収入に頼って生活する男性のことです。ジゴロとは、ほぼ同じ意味で使われます。
ヒモの由来は、ものをしばったり束ねたりするのに用いる「紐」です。女性の収入に頼る男性をなぜヒモ(紐)と呼ぶようになったかは、諸説があります。そのひとつが、海に潜って貝や海藻などを採る海女さんの話です。
海女さんは海の中に潜り、息が続かなくなる限界に達すると、腰につけた紐を引いて船上にいる男性に合図します。その間、男性は船上で待っているだけであり、何もしません。その様子から、ヒモという言葉が生まれたとのことです。
ヒモは女性の収入に頼って生活しているという点でジゴロと似た言葉ですが、ジゴロには「洗練されている」という意味があるのに対し、ヒモにはそのような意味はなく、ただ女性に依存するというマイナスなイメージがあります。
(例文)
彼女は自分の収入に頼っている夫に対し、「いつまでもヒモのような生活をしていないで、早く仕事を見つけて」と懇願した
■プレイボーイ
プレイボーイとは、多くの女性を誘惑して遊びまわる男性のことを指す言葉です。遊び人というニュアンスがジゴロと似ていますが、ジゴロのような「女性の収入に頼る」という意味合いはありません。
プレイボーイは英語の「Playboy」に由来するカタカナ語ですが、意味合いは異なります。カタカナ語のプレイボーイは「遊び人」のニュアンスがある一方、英語の「Playboy」は、裕福でプライベートな時間を快楽の追求に使う男性という意味があります。
(例文)
彼は若いころは「プレイボーイ」と呼ばれて遊びまわっていたらしいが、結婚してからはすっかり落ち着いて、子煩悩な2児の父親になっている
ジゴロの対義語

ジゴロの対義語には、次の言葉があげられます。
- ジゴレット
- クーガー
「ジゴレット」とは、キャバレーの女性ダンサーや妾(めかけ)を指す言葉です。フランスの「gigolette」に由来しています。妾は、 正妻のほかに養っている女性という意味で、女性版のジゴロといえるでしょう。
「クーガー」は英語の「Cougar」に由来する言葉で、年下の男性を養う女性という意味です。もともとは大型の猫という意味がありますが、アメリカではスラングとして、年下の男性を好む女性という意味でも使われています。
ジゴロの特徴

ジゴロと呼ばれる男性には、甘え上手や自分に自信があるなど、いくつかの特徴があります。
ここでは、ジゴロについての特徴をみていきましょう。
■甘え上手
ジゴロには、甘え上手という特徴があります。女性の母性本能をくすぐるのがうまく、放っておけないという気持ちにさせます。甘えながら、自分がほしいもの、望むことを要求することが得意です。
女性は甘えてくるジゴロを可愛いと感じ、喜んで要求に応えます。与えてくれた女性に対するフォローも上手です。女性が喜ぶ言葉や行動を知っており、いつもやさしく接しながら、女性の気持ちを癒します。
■自分に自信がある
ジゴロは、自分に自信があります。自信があるからこそ、女性が自分に貢ぐことを心得ており、その心理を上手に利用しようとします。
女性に養われていることが当然と感じ、そのような生活が続くことを信じていることも、自分に自信のある「ナルシスト」といえるでしょう。
ジゴロは容姿がよいケースも多く、それを利用して女性に養われようとするケースもあります。
■口がうまい
ジゴロは、口がうまいのも特徴です。女性が喜ぶ言葉や接し方を知っているため、適切なタイミングで相手を褒め、喜ばせます。口がうまい人は、相手の感情を読み取るのも上手で、相手に合わせながら話すことで安心感を与えます。
口がうまいとわかっていても、褒められて悪い気持ちになる人はいないでしょう。女性は口のうまいジゴロの魅力にハマり、貢いでしまうという構図が生まれます。
ジゴロとヒモの違いを理解しよう

ジゴロは女性に養われる男性という意味で、「遊び人」のようなイメージで使われます。似た言葉に「ヒモ」や「プレイボーイ」があげられます。
ジゴロもヒモも女性の収入に頼っている男性を指している言葉ですが、ニュアンスは異なるため、使い方に注意してください。ジゴロには洗練されたイメージがあるのに対し、ヒモは経済的に自立せず、女性に依存しているというマイナスなイメージがあります。言葉の意味を理解して、上手に使い分けましょう。
構成/須田 望







DIME MAGAZINE











