
一昔前はティラミスにナタデココ、パンナコッタ、ベルギーワッフル、最近ではタピオカやバスクチーズケーキ、マリトッツォなど、数年単位で移り変わるスイーツの流行。直近では2022年にカヌレが90年代以来の第二次ブームとなったが、次にくるスイーツはいったい何だろうか?
リクルートの外食市場に関する調査・研究機関『ホットペッパーグルメ外食総研』はこのほど、次にヒットしそうな「ネクストブレイクスイーツ」について、20代~60代の男女1,035人にアンケート調査を実施した結果を発表した。
「ネクストブレイクスイーツ」予想1位は「ボンボローネ」
『ホットペッパーグルメ外食総研』がピックアップした26の「ネクストブレイクスイーツ」候補の中から、「知っているが食べたことがなく、食べてみたい」「知らなかったが食べてみたい」を合わせた「食べてみたい・計」が最も高かったのは「ボンボローネ」(58.2%)となった。
2位、3位には「カンノーリ」(57.6%)、「フラン」(56.8%)が入り、海外の伝統的なスイーツ、特にイタリアやフランスのデザートへの関心が高いことがうかがえる。
また、TOP10の中で「知っているが食べたことがなく、食べてみたい」割合が高かった「ドバイチョコ」(11.7%)や「マラサダ」(10.3%)などは、SNSなどで名前の認知度がありながらも提供店舗が限られており、ネクストブレイクな状態にありそうだ。
「食べたことがあり、好きなスイーツ」の中で“ネクストブレイク”候補は…?
「食べたことがあり、好きなスイーツ」に関する調査では、「アップルパイ」(72.1%)が圧倒的な人気を誇り、「チュロス」(62.5%)、「ブラウニー」(60.9%)が続く結果となった。
「アップルパイ」「ブラウニー」に加え、「チェリーパイ」(20.3%)、「キャロットケーキ」(18.6%)などはアメリカ発祥のものやアメリカ家庭料理のイメージが強く、アメリカンなスイーツが定番のものとして愛されていることがわかる。また、「エッグタルト」(34.2%)や「ギリシャヨーグルト」(32.7%)といった、最近専門店を目にする機会が増えてきたスイーツも上位にランクインした。
『ホットペッパーグルメ外食総研』研究員からの解説ネクストブレイクスイーツは「海外トレンドの導入」と「定番スイーツの革新」から生まれる?
今回の「ネクストブレイクスイーツ」ランキングでは、「ボンボローネ」や「カンノーリ」のような聞き慣れない海外スイーツが上位に入りました。これらはSNSを中心に“映える”ビジュアルが話題となり、近年専門店も登場。次の大ヒットを待つ状況が整いつつあります。
また、近年のスイーツ市場は「生ドーナツ」や「さまざまなフレーバーのカヌレ」など、新たなアレンジが加わることでヒットにつながるパターンも少なくありません。そういう意味で、すでに好きなスイーツ(次ページ)の中でも「アップルパイ」や「チュロス」などは最近アレンジを目にする機会が増えており、こちらもヒットの予感です。
物価高騰の影響で節約傾向が強まる中でも「特別なご褒美」としてのスイーツ需要は根強く、スイーツ市場は今後も、海外トレンドの導入と定番スイーツの革新が共存しながら発展していくのではないでしょうか。
<アンケート調査概要>
調査期間:2025年1月24日(金)~2025年1月25日(土)
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:全国20代~60代男女(株式会社マクロミルの登録モニター)
有効回答数:1,035件(男性517件、女性518件)
出典元:リクルートグループ
構成/こじへい