乗り心地もクラスを超えたレベル
かんじんの走行性能も文句なし。e:HEVモデルであれば出足はもちろんEV走行。そこからスムーズに加速していっても車内は実に静か。例えエンジンを高回転まで回しても耳障りなノイズとは無縁だ。操縦性も素晴らしく、すっきりとしたパワーステアリングの操舵感、高速走行、カーブでの重心の感じにくさもあって、あらゆる走行シーンでの安定感、安心感、心地よさを実感できることになる。
乗り心地もクラスを超えたレベルにあると言っていい。とにかく上質で上級車並みの、荒れた路面、段差、ゼブラゾーンを走破しても快適性が失われないゆったりとした乗り心地の良さが魅力なのだが、特筆すべきは、3代目フリードの乗り心地は後席にフォーカスが当てられ、ミニバンの特等席である2列目席(クロスターの2列シートモデルは後席)の快適性にこだわっている点だ。
先代と違い、電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を備え、先進運転支援システムのホンダセンシングに含まれる渋滞追従機能付きACCのおかげで、ロングドライブ、ゴールデンウィークもある春の行楽シーズンの高速道路につきものの大渋滞でもドライバーの運転に関わるストレスは最小限。ストレスフリーで往路、帰路ともにドライブを楽しめることになる。
他の最新のホンダ車同様、トラブルサポートボタン、SOSコールボタンも前席頭上に備わっているから、出発前からドライブ中まで、安心感も絶大だ。
そんなホンダ・フリードクロスターの2列仕様は、これから始まる絶好のドライブ、アウトドア、車中泊シーズンに最適最高の1台と言っていい。もちろん、ミニバンとして3列シートが必要なら、エアーやクロスターの3列シートを選べばいい。3列シートにはライバルにないリヤクーラーも用意されているから、夏の暑い時期のドライブでの後席乗員、愛犬の快適度はさらに高まるはずである。2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーをミニバンとして初めて受賞したのも納得ではないだろうか。
文/青山尚暉
写真/青山尚暉 日本カー・オブ・ザ・イヤー