
英国のプレミアムブランドのMINIは、2002年からBMWが開発、生産、販売を行なっている。BMW製のMINIは3ドアモデルが登場、2007年に2代目、2013年に3代目へと進化してきた。そして、2024年3月に4代目が日本でも発表された。4代目のMINIは「MINI COOPER」が正式名称となった。グレードはCとS。さらに初めて電気自動車のE/SEもラインアップされた。しかも電気自動車は、スタイリングは似ているが、ガソリン仕様のMINIのボディの流用ではなく、ホイールベースも異なる別物のクルマとして開発されている。細部のデザインなどが独自のデザインなのだ。4代目のMINIは6月には電気自動車専用の「エースマン」と、MINIとしては2代目となる5ドアも発表されている。
今回は3ドアのガソリン版「COOPER S 3ドア」に試乗
今回試乗したのは3ドアのガソリン版で「COOPER S 3ドア」。ホイールベースは3代目と同じだが、全長は10mm、全幅20mm、全高25mm大きくなった。ボディデザインは外観ではクラシカルなフォルムのヘッドライトとグリルは踏襲された。あとはあまり変わっていない。
変化の少ない外観に対し、室内は大きく変わった。運転席の前のハンドルの奥にあったメーターパネルは廃止され、運転に必要な情報はヘッドアップディスプレイにすべて映し出される。さらにインパネ中央部には直径240mmの円形ディスプレイはタッチ機能を装備している。メーターメニューは各機能がウィジェットして横並びに配置される。
ダッシュボードは布地を思わせる新しい素材が採用された。リサイクル・ポリエステルを使用した新素材は、編み目のような模様を造り出している。しかも助手席と運転席の前に、2024年式からは光の点模様がモードにより色を変えるという演出で点灯される。標準装備のエクスペリエンスモードではインパネ中央下のスイッチで6パターンの異なるグラフィックと色の演出が選択できる。
パーソナルモードは、GO-KART/CORE/GREEN/VIVID/TIMELESS/PERSONAL/BALANCEの7パターンで、それぞれ円形メーター内のデザインや室内のアンビエントライトの色が変わるという凝った演出が行なわれる。いかにもギミックだと思ったのは、このモードの中で加速感や乗り心地が変化するのは一部のみ。あとはメーターやインテリアを視覚的に乗員が楽しむためのモードなのだ。
さらにヘッドライトのシグニチャーライトはフロント、リアのライトが挨拶するかのように点滅するなど3パターンが用意されている。車両のキーを持って車に近づくと、ライトが挨拶するかのように点滅する装置も装備されている。