2023年に実施した類似調査からの変化考察
2023年10月にセレクトラが実施した類似アンケートからの推移・変化について考察する。
ランキング変動:1位に変動なし、チューリッヒ保険が躍進
前回調査同様、代理店販売型の1位は東京海上日動となった。その背景には補償内容の充実度と業界最大手の信頼性が挙げられる。特に、事故対応力や迅速なサポート体制が評価され、堅実な支持を獲得している。
ネット販売型ではソニー損保が継続して1位を獲得している。ソニー損保の保険料は他ネット型損保と比較して最安値水準ではないものの、代理店型よりは割安であり、保険料と補償のバランスにおいて評価されているといえる。さらに今回の調査では、チューリッヒ保険の顕著な躍進が注目され、特に保険料の安さが加入理由として重視されていた。
■加入理由の傾向
前回および今回の調査で共通して、加入理由の上位には「補償内容の充実」と「保険料の競争力」が挙げられている。
損保ジャパンに関しては、2023年調査ではビッグモーター事件の懸念が指摘されていたが、今回の回答者コメントからはその影響が緩和されている印象を受けた。
■総括
今回の調査では「ネット型損保」と「代理店型損保」への選択理由がより明確化されており、特に保険料の安さでネット型損保を積極的に加入している回答者が目立った。
一方で、前回調査と同様に、補償の充実度と保険料のバランスといった、各保険会社が提供する付加価値と保険料のバランスは、依然としてシビアに比較検討される傾向が続いている。
構成/こじへい