パティシエの横顔に迫る
――光野さん個人について伺いますが、スーパーでデザートを開発したいと思った理由とは?
光野さん 前職のパティシエ時代から成城石井の商品や品ぞろえにとても興味がありました。いざ入社すると、成城石井の調達力やスケールメリットに圧倒され、“こんなに良い原材料を商品開発に使えるのか!”と衝撃を受けました。今は良い原材料を使って商品開発ができることを魅力に感じています。職人冥利に尽きます。
一方で、前職では、目の前で召し上がっていただけるレストランやケーキショップだったため、製造から配送、他の食品と一緒に購入しお持ち帰りする、などのお客様が召し上がられるまでにかかる時間や、衝撃に耐えられるかなどの項目を考えたことがなく、その考察に苦労しました。
――プレミアムチーズケーキに関してお客様からの反響で最も印象に残っている言葉を教えてください。
光野さん 「商品の販売担当部署から情報を聞いたのですが、プレミアムチーズケーキを買うために成城石井に来ている」というお客様の声が印象的でした。また、初めてプレミアムチーズケーキの派生品(キャラメルプレミアムチーズケーキ)を発売した際に、あっという間に売れてしまい、チラシに掲載している商品にも関わらず、早々に欠品となってしまったことがあったそうです。このエピソードを聞いて、成城石井のチーズケーキを多くのお客様に受け入れていただいているのだと嬉しさを感じました。
――今後もお客様に楽しんでいただける商品をお届けしていくためには、どんな点に気を付けていますか?また、今後開発してみたいデザートとは?
光野さん 食事中にも食感や新しい組み合わせが無いか考えていたり、街中を歩いていても配色や形状など、お菓子のヒントになるものがないか探して、常にアンテナを張ることを意識しています。
今後ですが、プレミアムチーズケーキのようにオリジナル性があって長く愛されるような商品を開発したいと考えています。
――ありがとうございました。
最後に、現在行われている「お惣菜選挙」の得票数は下記の表の通り。
光野さんはこの結果について「デザートに限らずですが、少しアレンジを加えたり再構築をすれば、現在のお客様に支持していただけそうな商品が過去の商品にはたくさんあり、そういった意味で気付きを得られた選挙でした」とコメントしてくれた。
文/柿川鮎子