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老舗のお豆腐屋さんが作った獣医さん監修のペット用おやつが話題

2025.03.22

ペットに良くないと言われ続けてきたおやつ。肥満は大敵、病気のモト、食事を食べなくなり偏食に繋がる・・・等々、飼い主としてはそんな忠告をたくさん受けてきた。実際、その通りで、ペットのおやつは添加物も多く含まれ、ペットの身体によくないものも多かった。

でも、美味しいものを食べる幸せを、ペットと分かち合いたい。背徳感なく、ペットにおやつを与えたいのが、飼い主の本音である。そんな飼い主の願いを聞き入れてくれる商品が登場してきた。メーカーがペットのおやつに本気で取り組み始めている。特に「飼い主の背徳感を払拭させてくれる安心安全なおやつ」として注目を集めているのが、お豆腐屋さんが作った獣医師監修のおやつ。どんなおやつなのか、「杜のとうふ工房三河屋」を運営しているジャパンフードクリエイト社長の山中栄さんに聞いてみた。また、実際に監修した獣医学博士金井修一郎先生に、ペットのおやつについて解説してもらった。

創業明治36年の老舗豆腐店のペットのおやつ

――お豆腐屋さんが作るペットのおやつ、身体に良さそうですが、まずは会社概要を教えてください。

山中さん 日本一の湧水からつくられたお豆腐の「杜のとうふ工房三河屋」として、明治36(1903)年に創業の老舗豆腐店です。豆腐のほか、豆腐、豆乳、おからを使用したスイーツの企画開発も行っており、現在直営店4店舗うち2店舗では豆腐に特化したお食事の提供も行っております。また、豆腐の移動販売を神奈川県内8台で実施しております。

――店頭では美味しそうな豆腐が並んでいます。豆腐作りついて特別なこだわりがあるとか?

山中さん 三つのこだわりがあります。一つ目は水にこだわっていること。豆腐の成分の90%は水です。水にこだわった結果、秦野の湧水に惚れ込んで、工場を近くに移転しました。「湧水日本一」に選ばれた秦野名水を使っています。

もう一つのこだわりは「国産大豆・にがり」にこだわっていること。国産大豆はその年の産地の出来栄えによって微妙に風味などが異なります。熟練した職人による目利きとブレンド力を駆使するとともに、店主が厳選した高純度のにがりを使用し、その年最高の豆腐をつくっています。

三つ目のこだわりは「製造方法」です。まずは「非常に濃い豆乳へのこだわり」があります。美味しい豆腐に濃い豆乳は欠かせません。さらに「再加熱しない豆腐へのこだわり」もあります。一般的なお豆腐は日持ちさせるために容器ごと再加熱殺菌をします。その結果、大豆本来の風味などが消えてしまうのです。再加熱することなく出来立ての美味しさをお届けできる製造方法へのこだわりをもっています。

サービスのおからをフードにまぜていた飼い主さん達

――こだわりのお豆腐、とても美味そうですが、今、豆腐業界そのものはどういった状況なのでしょうか?

山中さん 地域密着型の豆腐店では店主の高齢化が進み、事業を継承する人材が無く廃業する豆腐店が増加しているのが現状です。

――そんな中、どうしてペットのおやつを開発しよう企画したのでしょうか?

山中さん お店にご来店のお客様に、おからをサービスで提供しているのですが、わんちゃんに健康食としてフードに混ぜるというお客様の声がとても多かったのです。弊社スタッフの中にも犬好きなスタッフがおり、弊社おからで愛犬用のクッキーを商品化し販売したいとの意見が出ました。

――社員の声からスタートしたのですね!実際の開発の苦労を教えてください。

山中さん たまたま人用のおからクッキーを取引しているメーカーさんがペットフードの製造届をしていることを知り、商品化をしてみようと思いました。異業種のため知識が全くなかったのですが、学生時代の友人で獣医学博士の金井修一郎先生に相談したところアドバイスを頂き商品化することが出来ました。

最大の特徴は、小麦アレルギーのわんちゃんも多く小麦を使わない米粉を使用したグルテンフリーだということです。原材料は国産にこだわった、安心・安全なおやつです。

――確かに獣医さん監修のおやつだったら、安心できますね。お豆腐には3つのこだわりがありましたが、ペットのおやつのこだわりも3つ挙げてください。

山中さん まずひとつめは、「原料は国産にこだわっていること」です。すべて国産の原料を使用しております。二つ目は「保存料、着色料等、添加物は使わない」ということです。さらに「手づくり」であることにもこだわりました。生おからを使用するため、水分量により材料の調整が必要になります。そのため、ほとんどの工程を手作業で製造しています。

さらに、原料は全て国産にこだわり使用しております。グルテンフリー小麦粉を使わず米粉にこだわりました。おからと豆乳につきましては、弊社秦野名水仕込みのおから、濃厚豆乳をメーカーに送り製造しております。

また、秦野名水は環境省、名水百選選抜総選挙「おいしいが素晴らしい名水部門」第一位にも選ばれたお水で、三河屋の豆腐に使用しております。

――ペットのおやつで「手づくり」は珍しいですね!飼い主としては特別感があり、とても嬉しいです。グルテンフリーなのも安心です。具体的な商品概要を教えてください。

山中さん 現在、味は4種類あり、「プレーン」、「チーズ」、「かぼちゃ」、「紫いも」です。一袋20個入り、販売価格600円税込みです。

――実際に購入された飼い主さんからはどんな反響がありますか?

山中さん 「安心して愛犬に与えられる」「うちの子(愛犬)が好んで食べてくれる」「再購入したいのですがどうすれば?」といったお問い合わせ等、飼い主さんからたくさんの声が寄せられています。愛情をもって、たいせつに飼育されている様子が伝わってきます。

――今後の課題について教えて下さい。

山中さん ペット業界の問屋さんでは賞味期限180日以上でないと扱えないとの話もあって(弊社クッキーは120日)、飼い主さんからご要望をいただいても、問屋さんに卸すのが中々難しいという課題もあります。

とはいえ、賞味期限を延ばすために保存料などの添加物を加えることは絶対にしないので、口コミやご紹介等、地道な販売活動で売上アップを図りたいと思っています。さらに、今後のラインナップとしましては、大麦若葉(大麦が実を付ける前に収穫する若い葉っぱ)の新商品の開発を検討しています。

――ありがとうございました。続いて監修した「むつあい動物病院」院長の獣医学博士金井修一郎先生より、ペットへの与え方の注意なども含めて、コメントをいただきました。

獣医学博士が教えてくれたペットのおやつとの正しい付き合い方

三河屋さんのオーナーとは学部こそ異なりますが、大学の同じ運動部の同期生であり、苦楽をともにしてきた30年来の友人です。彼は経済学部を卒業し、豆腐関連ビジネスのオーナーを務めており、私は農獣医学部を卒業し、犬の栄養学に関する研究で学位を取得した獣医師です。そのご縁もあり、犬用おやつの開発について相談を受けることになりました。

獣医師として何よりも大切なのは、愛犬の健康維持です。長年にわたり豆腐屋として実績のある三河屋さんが手がける以上、品質は間違いありません。発売前に当院で多くのワンちゃんに試食してもらったところ、嗜好性は良好で、飼い主さんからも商品の発売を楽しみにする声が多く寄せられました。小型犬に与える際は、手で簡単に割れるため、4分の1程度にすると食べやすい印象です。

また、私は国際中医師として、動物に対し漢方、鍼灸、薬膳などの東洋医学的診療も取り入れています。おからは薬膳として非常に有用で、身体の熱を取り除き、脾(消化機能)の働きを高める効果があるとされています。

薬が苦手な愛犬の投薬に役立つことも

当院では犬用の漢方を処方することが多いのですが、投薬に苦労するケースも少なくありません。そこで試しに、おからクッキーを砕いて薬に混ぜたところ、これまでなかなか薬を飲めなかったワンちゃんも、クッキーと一緒に食べてくれる例が多く見られました。

栄養学的にも、おからには整腸作用、むくみの軽減、抗酸化作用があるとされ、健康維持に役立つことが期待されます。ただし、大豆アレルギーのあるワンちゃんや、尿石症、腎不全のワンちゃんには適さないため、ご注意ください。

本製品は医薬品ではないため、明確な投与量は設定されていませんが、1日に数個をおやつとして、または砕いてフードや薬に混ぜて与えるとよいでしょう。どのおやつにも言えることですが、食べ過ぎには十分ご注意ください。

また、食欲不振やストレスの解消に、おやつが役立つことも少なくありません。安心できるものを適量与えることは、愛犬の健康維持にも良いでしょう。三河屋さんのおからクッキーは、飼い主さんが自信を持っておすすめできる、安心・安全なおやつです。

取材協力 杜のとうふ工房三河屋
URL:https://jfcreate.com/

獣医学博士 金井修一郎 先生

日本ペット中医学研究会 学術委員長
比較統合医療学会 獣医鍼灸認定医コース講師
国際現代美術家協会理事(油彩画家)
日本大学キックボクシング部OB・OG会副会長
むつあい動物病院 院長
URL:https://www.mutsuai-ah.com

文/柿川鮎子

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