
NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所は、スマホ所有開始年齢と所有理由に関する調査レポートを発表した。
所有理由は中学生になると「子ども起因」が増える
同調査レポートは、2024年11月に実施した親と子に関する調査のなかから、スマホの所有についてまとめたもの。子どもにスマホを持たせる理由については、小学校低学年では「緊急時の連絡」と「子どもの居場所の把握」が約半数となったが、学年が上がるにつれて、これらの理由に加え「子どもが欲しいと言った」や「友だちが持ち始めた」といった、子ども自身に起因する理由が増加する傾向が見られた。また、スマホを持たせる年齢、全国平均10.3歳という結果となった。
【調査結果】
■スマホを所有する時期が中学生になると子ども起因の理由が増える
まず、スマホを持たせる時期と子どもの性別ごとの理由を調査したところ、持ち始める時期(学齢)によって理由が変わることがわかった。
小学校低学年では、主な理由として「緊急時の連絡」と「子どもの居場所の把握」が約半数と多いです。しかし、学年が上がるにつれて、これらの理由に加え「子どもが欲しいと言った」や「友だちが持ち始めた」といった、子ども自身に起因する理由が増加する傾向が見られた。
図1. 【小中学生】スマホを持たせた理由(所有させた時期別)
■スマホを持ち始める年齢、全国平均10.3歳
次に、スマホを所有させた年齢の平均を調べたところ、全国では10.3歳となった。最も低いのは近畿の9.8歳となり、近畿はスマホ所有率も最も高く、早くから多くの子に所有させている地域となった。
学齢ごとにスマホ所有開始割合を見ると、男女とも最も高いのが12歳だが、その割合は23%程度。また、8歳~13歳が10%以上となり、散らばりがあることがわかる。
図2. 【小中学生】スマホを持たせた年齢
図3. 【小中学生】スマホを持たせた年齢(男女別)
■スマホ所有年齢調査開始以降、最も低くなる
なお、比較が可能である関東地域でスマホ所有年齢の経年変化を見てみると、今回の調査(2024年)が最も低く、10.4歳となった。また、女子の方が早くスマホを持つ傾向は続いているが、男子との差は、最も少なくなった。
図4. 【小中学生】スマホを持たせた年齢 経年変化
【調査概要】
「2024年親と子の調査」
調査方法:訪問留置調査
調査対象:全国・小学生及び中学生とその親
回答数:1,300(組)
サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・学年・地域・都市規模の人口分布に比例して割付
調査時期:2024年11月
構成/立原尚子