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1年に2度の脳梗塞を発症、死を覚悟した元IT企業家がアーユルヴェーダに出会うまで

2025.03.21

東京の中心地、昼夜を問わずビジネスパースンが行き交う銀座に、5,000年以上の歴史を持つ伝統的な予防医学「アーユルヴェーダ」をベースとした施術を提供する「THE HUNDRED WELLNESS SALON」がある。

今回はこのサロンを立ち上げ、ビジネスパーソン向けの睡眠改善プログラムを提案するスワル株式会社代表取締役、石古暢良さんにお話を伺った。

1年に2度の脳梗塞を発症し、「このままいったら次は死ぬ…」。
そこで初めてホリスティックな生き方を選択し、アーユルヴェーダに出会う

────アーユルヴェーダに出会い、このサロンを立ち上げた経緯を教えて下さい。

石古暢良さん(以下石古さん): 以前、僕はIT起業家でして、過去、上場直前に1年間で2度、脳梗塞を罹っているんです。2回目は脳幹に罹ってしまって、高次機能障害と言語障害が出てしまいました。

1回目の時、ITオタクだった僕はセンサー付きの腕時計を付けて、アプリで心拍を見て「このミーティングに出たら血圧が上がる」とか、「この仕事はちょっとやめておこう」など、コントロールしていましたし、さらに、朝は5時か6時に起きてウォーキングをしたり、ヨガをやったりというようにヘルシーな生活もしていましたらからもう大丈夫だろうと思っていました。

ですから、2回目のタイミングで、「あ、これ、このままいったら次は死ぬ」と。

────そこで初めてご自身のウェルネスに向き合ったんですね?

石古さん:はい。そこでもうビジネスマンを諦めようと思ったんです。とっても残念だったんですけど、ここでホリスティックに生き直さないと無理だなと。それで思い出したのが、仕事で携わったことのあったタラソテラピーだったんです。当時、一流のスポーツ選手や一部の裕福層の方達がそこで療養しているという情報を得て、そういうものを探さないとなと。そしてそれは東洋医学だろうと思って、ニーマル・ラージ・ギャワリ(伝統的なヨガ・メディテーションの継承者であり、王族や上流階級の人々への指導も行ってきた瞑想家。瞑想スタジオsuwaruで瞑想・呼吸法を指導)に相談に行ったんです。そうしたら彼から、「これは、なるべくしてなっている」と言われました。

────なぜ、すぐに分かってしまったんですか!?

石古さん:まず、あなたは何を食べていますか?と聞かれました。僕はアーユルヴェーダで言うところのピッタ体質(火のエネルギーが強い)だったんですけれども、その体質を助長するような物ばかり食べていたんです。それがまた僕が好きなものばっかりだったんです。例えばネギとか、トマトとかニンニクとか。僕、ネギなんて下仁田ねぎ祭りに行くぐらいめちゃくちゃ好きだったんですよ。笑

逆にキュウリとか、主に野菜を食べなければいけないと言われたんですけど、キュウリなんてこんな水みたいなものがなんで必要あんねん、と思うぐらい自分の体質を全く理解できていなかったんです。

────まったく逆の食生活を送っていたんですね。

石古さん:そうなんです。そしてその次に言われたのが睡眠時間でした。このまま寝ないと死ぬよ。人間の脳は寝るからこそ修復されるのに、あなたの脳は全く修復されてない状況になっていたんじゃないですか?と。

────実際、睡眠時間は足りていなかったのですか?

石古さん:僕は寝るのがめちゃくちゃ嫌いだったんです。会社の上場に向かけて走っていた時期でしたし、とにかく時間がなかったので睡眠を削ろうと。寝なくてもなんとかなるだろうと思っていました。実際に寝られなかったというのもありましたし。

脳が悲鳴を上げていたことを僕は分かっていたんですけど、でも、もっと負荷をかけたらトレーニングできるんやろって、それぐらいのポジティブマインドでいたんです。

────当時は睡眠の大切さに気がついていなかったんですね。

石古さん:僕はずっと危機的状況下で出るアドレナリンとかガンマ波を出し続けている状態だったんです。サバンナで言うと、いつ獲物に狙われるかも分からないような状態で常にいたわけです。そんな状況では長生きできるわけがないんですよね。それでニーマル先生に「シロダーラ」を受けてみなさいと言われました。

シロダーラにより睡眠が劇的に改善。
高次機能障害と言語障害も回復し、サロンを立ち上げるきっかけに

────シロダーラを受けてみてどんな変化があったのでしょうか?

石古さん:最初は「シロダーラってなんなん?」と思いつつも受けてみたんです。そうしたら、寝られないはずの僕がいきなり寝てしまったんですよ。どんな施術が行われているのか絶対に見たいと思って受けるんですけれど、寝てしまう。もう完全に撃沈させられているわけです。ずっと寝ていなかったから余計にそうだと思うんですけど、体が求めているんだなということが分かって続けていたんです。そうしたら1年後に高次機能障害と言語障害が治ってきたんですよ。それからは瞑想もヨガも取り入れて、ウェルネスライフにプラスしてアーユルヴェーダを続けたらもっと良くなるなと確信しましたね。

────こういった経験からこちらのサロンを立ち上げるに至ったわけですね。

石古さん:アーユルヴェーダは約5000年続いているメソッドで、シロダーラに関して簡単に言うと、副交換神経にスイッチを入れてくれるんです。先ほども言ったように、僕のように忙しくても寝られない人は、夜になってベッドに入ってもずっとアドレナリンやガンマ波が出ていているから寝られないんです。それを瞑想状態や浅い睡眠時に出るシータ波に変えないといけない。そのためには副交換神経のスイッチを切り替えないといけないのですが、この状態では入れようと思っても入らないんですよね。

シロダーラはそのスイッチを入れるための練習なんです。続けていくと、副交換神経を入れる癖みたいなものが自分の中に生まれてくるということなんです。

────どうしておでこにオイルを垂らすことでシータ波に変えたり、リラックスできたりするのでしょうか?

石古さん:大きく分けて三つあると言われていて、1つは、脳内にあるのは脳みそですよね。脳みそは脂肪なんですが、この脂肪がどちらかというと乾燥していると言われていて、おでこにある骨の繋ぎ目からオイルが浸透して、脳みそを保湿するということなんです。2番目は、オイルを垂らす位置に経絡とツボのようなポイントがあって、そのツボをオイルで刺激するということですね。そして3番目は、一定のリズムでオイルを落とすのですが、このリズムとか強さにもすごいポイントがあって、これにより松果体(メラトニンを分泌する器官)に刺激を与えているということなんです。

────このロジックは科学的にも証明されているんですよね?

石古さん:僕は元々テック系の人間なので、シロダーラを受けたら本当に脳波がシータ波に変わるのか?と思って、実際に脳波計で測ってみたんです。そうすると、シロダーラを受けたあとは明らかにシータ波が優位になることが分かりました。こういったデータはこれからもここで積み上げていこうと思っていますが、シロダーラの効果が科学的にも証明されたということなんですよ。

5000年の歴史を持つシロダーラを忙しいビジネスパーソンにも最適な睡眠改善プログラムへ

────このシロダーラをもっと身近に体験できて、副交換神経にスイッチを切り替え、睡眠の質を改選できるコースがスタートしたとお伺いしました。

石古さん:ここに通っていただいている方たちはもちろん、僕の周りにいるほとんどのビジネスパーソンが 「寝られない」と言うんです。昔のビジネスマンにはスマホなんかないですから、誰からも追いかけられることはなかったし、夜になって自分で仕事をやめようと思ったらそこで終わっていたけど、今はスマホがあるから文字通り「24時間働きますか?」みたいな状態になっていますよね。ずっとスイッチが切り替わらないから、疲れているのに眠れなかったり睡眠の質が悪くなったりするんです。こういった人たちをシロダーラで救えるんじゃないかなと思ったんです。

────ビジネスパーソンの睡眠改善にフォーカスしたプログラムの具体的な内容を教えてください。

石古さん:通常のほかのメニューは3時間ぐらいかかるんですけれど、忙しいビジネスパーソンがこれに3時間も時間を割けるかと言えば、難しいと思うんですよ。ですから、40分でシロダーラを受けられるとってもシンプルなプログラムを開発しました。それを4回〜6回受けていただけると、副交換神経へスイッチを切り替えやすくなるという睡眠改善プログラムです。(https://www.thehundred-wellness.jp/suimin1

────忙しいビジネスパーソンにフィットするアーユルヴェーダですね!

石古さん:これがもっと普及していって睡眠薬が手放せない人も含め、睡眠に困っている多くの人たちの手助けになればいいなと思っています。

先ほども言ったように、現代のビジネスパーソンは常に何かに追われているような生活をしていますし、加えて、デジタルによって生活がものすごく変わってきました。ブルーライトや電磁波の影響とも言われていますが、睡眠障害をはじめ、不定愁訴(明確な病気がないにもかかわらず、さまざまな症状を訴える状態)に悩まされている人たちがとても多い。そういうものを直すにはやっぱりホリスティックに治さないといけないんだと思います。

ということころで、5000年間続いてきたメソッドをベースに、日本の文化にあうような雰囲気、メソッドをここで受けていただけたらと思っています。

────シロダーラを受ける以外にも、生活の中でホリスティックに自分を癒すためにはどうしたよいか、アドバイスをいただけますか?

石古さん:瞑想をはじめ、こういうメソッドってシリコンバレーから盛り上がってきたことで、実はとってもロジカルなんですよ。瞑想って要するに脳をデフラグしようっていうことなんです。パソコンもデフラグしなければめちゃくちゃ重くなるじゃないですか。シリコンバレーに通う若い人たちはみんなこのロジックが分かっているから、バスなどの移動中にも瞑想しているらしいですね。日本でも同じように、脳をデフラグする必要性をちゃんと理解して、時間がないからと言わずに、まずは通勤時間など少し余裕のある時間を利用してマインドフルネスを取り入れてみたらいいと思いますね。

石古暢良さん
2005年、ロボット開発会社「株式会社ジャイロウォーク」を創業し、ロボットカフェやロボットミュージアムを手がける。2010年にはITベンチャー「アララ株式会社」を創業し、最先端のテクノロジー分野で新たな挑戦を続ける。
その後、二度の脳梗塞を経験し、一線を退くも、2019年にトータルウェルネスカンパニー「スワル株式会社」を創業。現在は、心身の健康と豊かなライフスタイルを提案する事業に取り組んでいる。

取材・文/高田あさこ

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