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日本でも美容意識がジェンダーレス化?男性消費者の5人に1人が「男性もメイクをしてきれいになるべき」

2025.03.19

市場調査会社「Mintel Group」の日本法人である株式会社ミンテルジャパン(東京都千代田区)は、ミンテルジャパンレポート「男性の美容とグルーミング・トレンド – 日本 – 2024年」(2024年4月発刊)、「ラグジュアリー&プレミアム BPCトレンド – 日本 – 2024」(2024年2月発刊) 、「ジェンダーレスビューティ – 日本 – 2023年」(2023年5月発刊)の中で、美容市場において、性別の垣根が急速に薄れつつあり、男性向けのスキンケアやメイク製品の需要が拡大していることについて明らかにしている。

世界ではフレグランスを中心に、性別を謳わないジェンダーレスアイテムが誕生しており、男性美容が確立されつつある日本においても、男性が美容アイテムを積極的に取り入れる傾向の高まりが予測されている。

先日、同社からそんな男性の美容に対する意識の高まりや、世界の変遷から見る日本市場における今後のビジネスチャンスに関する解説リリースが到着したので、概要をお伝えする。

◎ミンテルジャパンレポートについて詳しくはこちらから
https://www.mintel.com/jp/jr-feb-2025-2

男性美容は当たり前:ジェンダーの区別が薄れる世界の美容業界

アメリカの男性消費者の84%が自分の見た目を整えることが重要だと考えており、現代において男性がスキンケアやメイクをするのは当たり前になっている。

また、イギリスの男性消費者の49%が週1回以上顔用保湿製品を使用しており、中国の男性消費者の38%が過去6か月にベースメイクアップ製品を使用したと回答。男性にとっても見た目は重要であり、スキンケアやメイクをする人は少なくない。

さらに、男性も見た目がよい方が自分に自信を持てると考える人の割合は高く、イギリス男性の59%が容姿がよいとさらに自分に自信が持てると回答、ドイツ男性の59%が男性も女性と同じくらい容姿を気にすると回答している。

また、アメリカでBPC(ビューティー&パーソナルケア)製品を使用する男性では、あらゆるジェンダーの人が出ているBPC広告に関心を持つ人は76%に上り、美の世界におけるジェンダーの区別は薄れつつある。

しかし欧米やアジアの美容大国を見ても、ジェンダーレス新製品の比率はそれほど変わらない。つまり、まだマイナーな存在であるがゆえに、伸びしろがあるともいえるのだ。

ジェンダーレスコスメのジャンルは各国ともフレグランスが8‐9割、スキンケア製品はほとんどの国で1割程度となっている。韓国では他国と比べ、ジェンダーレスのメイクアップ製品も存在感を示している。

■日本でも美容意識がジェンダーレス化:男性向けスキンケア製品は増加傾向に

日本の男性消費者の美容意識は、他の先進諸国と同様に極めて高く、肌にも体毛にも関心を払っている人が少なくない。

日本の男性消費者の42%が肌の手入れができている男性は仕事ができそうだと考えており、28%が体毛ケアの経験があり今後もしたいと考えていると回答している。

さらに、5人に1人は男性もメイクをしてきれいになるべきだとさえ考えており、日本の男性消費者の美容意識は既にジェンダーレスになりつつある。

欧米諸国や韓国、中国の男性ほどではないが、日本の多くの男性が自分の容姿を重視している。

また、日本の男性向けスキンケア市場はコロナ禍で落ち込んだが、回復しつつある。日本でもインフレが叫ばれているが、グルーミング(身だしなみの手入れ)にかける支出は変えていない人がほとんどだ。

存在感を増すフレグランス商品:性別を問わない美容アイテムを積極的に取り入れる傾向

日本の男性向けBPC新製品市場における主要カテゴリーは、スキンケアとヘアケアだ。スキンケアの比重が高いのは同じアジアの中国や韓国と同様となっている。

世界においては、男性向けBPC製品で一番ボリュームがあるのはフレグランスで、男性向け新製品でフレグランスの構成比は過去3年間上昇傾向になる。

しかし、フレグランス新製品全体では、男性用フレグランスの構成比はあまり変わっていない。一方で女性用フレグランスの割合が下がり、ユニセックス製品が増えている。

フレグランスは、体に塗布するスキンケア製品やボディケア製品とは違い、ほんのり全身にまとうことができるので、消費者が気軽に取り入れやすく、ジェンダーレスであるハードルは低いのかもしれない。

日本においては、ラグジュアリーBPC製品(※)購入者を対象にした場合、BPC製品全体では女性購入者の方が男性購入者より使用率は高いが、フレグランスだけは例外となっている。男性購入者の2人に1人はフレグランスを購入している。

ラグジュアリーBPC製品については、女性はメイクアップ製品、スキンケア製品で購入率が高い一方、男性はヘアケア製品、フレグランス、ボディケア製品で、購入率が高く、女性を上回っている。
※ ラグジュアリーBPC製品:日本市場において、美容部員や美容師とのカウンセリングを通じて販売される高価格帯ブランドの製品を指す。


左のグラフはラグジュアリー製品購入者のアイテム別の購入率(ラグジュアリーかどうかを問わない)、右のグラフはラグジュアリー製品購入者のラグジュアリー製品のアイテム別の購入率

フレグランスについては、日本の消費者は欧米諸国や同じアジアの中国の消費者と比べて購入率自体が低いが、ラグジュアリー新製品の過去5年間のフレグランス製品の割合は上昇傾向にある。

さらに世界と同様、ユニセックス製品の割合も上昇している。日本でもラグジュアリー製品の中でユニセックスフレグランスが存在感を増している状況が推察できる。

出典/ミンテルジャパンレポート『男性の美容とグルーミング・トレンド – 日本 – 2024年』『ラグジュアリー&プレミアム BPCトレンド – 日本 – 2024』『ジェンダーレスビューティ – 日本 – 2023年』より

関連情報
https://japan.mintel.com/ 

構成/清水眞希

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