
共働き世帯が増加傾向にある近年では、働きながら子育てに当たる女性も多い。そうした働くママたちは、どのような心身の不調に悩まされているのだろうか?
アドバンスト・メディカル・ケアはこのほど、全国の子どもがいる35歳~44歳の有職の既婚女性を対象に「働く子育てママの不調に関する調査2025」を実施し、1,000名の有効サンプルを集計した。ここでは調査結果の中から「働く子育てママの不調の実態」の調査結果のみを抜粋し、紹介する。
働く子育てママが普段感じる不調 半数が「肩こり・腰痛」と回答
全国の子どもがいる35歳~44歳の有職の既婚女性1,000名(全回答者)に、自身の不調について質問した。
普段感じることがある不調を聞いたところ、「肩こり・腰痛」(49.7%)が最も高くなり、「イライラしやすい」(36.6%)、「目の疲れ」(32.9%)、「だるい・すぐ疲れる」(29.3%)、「頭痛」(27.8%)が続いた。
年齢別にみると、「PMS ※月経前症候群:生理前のイライラや不調」(35歳~39歳27.2%、40歳~44歳20.2%)は40歳~44歳と比べて35歳~39歳のほうが7.0ポイント高くなった。
普段不調を感じることがある人に、感じることがあるものとして挙げた不調について、それぞれどのくらいの“つらさ”か聞いたところ、“つらい”と感じる人(「非常につらい」「つらい」「少しつらい」の合計)の割合が最も高くなったのは「生理痛・生理不順」(93.0%)で、「PMS ※月経前症候群:生理前のイライラや不調」(92.4%)が続いた。
女性特有の不調に悩んだ経験のある人の大多数が、その不調がつらいものだと感じているようだ。以降、「肩こり・腰痛」(91.0%)、「不眠・眠りが浅い」(89.9%)、「イライラしやすい」(89.0%)となった。
不調時の対応状況 「不調への対応ができている」全体の76%、「家事・子育てへの対応ができている」全体の52%、「何もしない」は全体の21%
全回答者(1,000名)に、不調を感じたときにどのように対応することが多いか聞いた。
【不調への対応】については、「休養をとる」(48.4%)が最も高くなり、「薬を飲む」(34.1%)、「運動や趣味などでリフレッシュする」(21.5%)が続いた。他方、「病院・クリニックに行く」は17.2%で、不調に対しては医師に頼らず自身で対応するという女性が多いようだ。
不調時の【家事・子育てへの対応】については、「不調を配偶者・パートナーに伝える」(39.0%)が最も高くなった。他方、「配偶者・パートナーに家事・子育てを頼む」は29.2%、「親・義親に家事・子育てを頼む」は8.0%という結果となり、家事・子育てに関しても自身で対応する女性が多いようだ。
対応状況をみると、【不調への対応】について対応ができている人は76.4%、【家事・子育てへの対応】について対応ができている人は51.5%となった一方、いずれも行わない人(「何もしない」の割合)は20.9%と少なくはない結果となった。
不調を感じたときに、「何もしない」ことが多いと回答した人(209名)に、不調を自覚しているのに何もしない理由を聞いたところ、「休むほどではないと思うから」(16.3%)や「お金がかかるから」(12.9%)、「休むと仕事に支障が出るから」、「自分に使う時間がないから」(いずれも12.4%)に回答が集まったが、最も回答が多かったのは「特になし」(48.3%)で約半数となった。
「ママになってから婦人科を受診していない」全体の58%
全回答者(1,000名)に、ママになってから婦人科を受診したか聞いたところ、「受診した」は41.9%、「受診していない」は58.1%で、受診していない人が過半数となった。
婦人科を受診してよかったと思ったこと、1位「自身の体調について相談できた」、2位「女性特有の体調不良について情報が得られた」
ママになってから婦人科を受診した人(419名)に、婦人科を受診してよかったと思ったことを聞いたところ、「自身の体調について相談できた」(42.0%)が最も高くなり、「女性特有の体調不良について情報が得られた」(25.8%)、「体調不良の原因がわかった」(22.0%)、「自身の体調について話せて気が楽になった」(18.6%)、「体調不良時の対処法を教えてもらえた」(16.2%)が続いた。
「自身の体調について相談したいことがある」全体の66%
全回答者(1,000名)に、自身の体調について相談したいことがあるか聞いたところ、「相談したいことがある」は66.2%、「相談したいことはない」は33.8%となった。自身の体の悩みや不調などについて、“誰かに相談したい”“誰かに話を聞いてもらいたい”と感じている人は多いようだ。
自身の体調について相談したいことがある人(662名)に、自身の体調について誰に相談しているか聞いたところ、「配偶者・パートナー」(61.5%)が突出して高くなり、「友人」(32.0%)、「親・義親」(31.7%)、「婦人科医」(15.9%)、「兄弟姉妹・義理の兄弟姉妹」(10.9%)が続いた。一方で、「相談相手はいない」は10.3%と、約1割が自身の体調について相談したいことがあるにもかかわらず、誰にも相談できていないということがわかった。
<調査概要>
調査タイトル :働く子育てママの不調に関する調査2025
調査対象 :ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする
子どもがいる35歳~44歳の有職の既婚女性
調査地域 :全国
調査方法 :インターネット調査
調査期間 :2025年2月5日~2月6日の2日間
有効回答数 :1,000サンプル
実施機関 :ネットエイジア株式会社
構成/こじへい