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【ヒャダインの温故知新アナリティクス】城みちるが「イカゲーム」のモデルだったかもしれない件

2025.03.15

 Netflixで『イカゲーム2』が配信されましたね。前作『イカゲーム』はエミー賞を取るなどの大傑作、私もドキドキしながら一気見して、最後の結末に「うぉお!」と興奮したものです。

 今回、その続編が配信されるということで非常に楽しみにしていました。内容は前作に比べて若干まどろっこしさがあったり、なかなか前に進まないもどかしさはあったものの、意外な終わり方を含め大変楽しかったです。

 さて、ご存じない方はいないと思いますが、一応ストーリーを説明すると、債務者たちが命をかけたゲームに参加し、他の参加者と共に生き残るため奮闘するというもので、言ってしまえば『賭博黙示録カイジ』ですよ。実際にカイジの名物である鉄骨渡りと似たようなゲームも出てきますし、それを金持ちが眺めるという構図も一緒ですし。このカイジイズムって、露悪的で人間のイヤなところを浮き彫りにさせるあたりが私大好きで、『イカゲーム』もそうですし、『水曜日のダウンタウン』藤井健太郎氏の作品群も露悪的でいいですよね。

イカゲーム2Netflixにて独占配信中。

既視感の正体は……『風雲!たけし城』!?

 さて、このコラム。温故知新なんて言いながら「イカゲームはカイジだ!」なんて陳腐なことを言いたいわけではありません。「一般応募者が数々のゲームをクリアして、脱落していく中で勝ち残った者が優勝賞金をゲットする」って、既視感ありませんか。そうです。『風雲!たけし城』ですね。

 1986年から3年間テレビ放送されていたビートたけしさんを城主とするアクションバラエティなんですが、これがコンプラ無視でおもしろかったんですよねー。たけし軍団が悪役となり一般視聴者を振り落としていくんですが、まあ容赦なし。今だったらまあ無理だよな、それこそ『イカゲーム』みたいにフィクションものとしてじゃないと成立しないよな、という残虐性でした。ケラケラ笑いながら一般応募者を振り落としていくビートたけしさんの顔は十分にアウトレイジでした。

 そんな番組の中で人気ゲームが「すもうでポン」。くじ引きで引いた玉の色と同じ土俵のたけし軍側からの対戦相手を決め、相撲を取って勝てば合格なのですが、対戦相手が元力士から人形まで、実力差が極端でかなりの運ゲーでした。そんな「すもうでポン」で参加者がガッツポーズを取れた色が黄色。相手は歌手の城みちる氏が確定で、それすなわち勝ち確定だったんです。城みちる氏について説明しますと、1973年に『イルカにのった少年』という曲で大ヒットを飛ばした当時美青年だった歌手なんですが、3年で引退したこともあり、いわゆる一発屋として扱われることも多く、芸能活動を長い間休止していた後の復帰第一弾がたけし城だったわけです。

 当時アラサーになっていた城みちる氏、細い体に童顔、弱々しい所作は多様性なんて言葉がなかった80年代において「男らしさがない情けない男」としてお茶の間のピエロとなっていました。そうなることを百も承知で芸能界復帰を決めた城みちる氏の覚悟も相当だなと思います。当時視聴者だった自分も「あ、黄色引いた! 城みちるだ! よわーい」なんて嘲笑っていたのですが、自らを弱者ピエロに貶めながら精いっぱい相撲を取っていた城みちる氏のメンタル、大人になった今になり慮るとやりきれない気持ちにもなります。この類の笑いに疑問符が出るのは時代のせいでもあるのでしょうか。

 で、今回の『イカゲーム2』。ミンスというキャラクターが城みちる氏によく似ているんです。童顔で弱々しく自分で何も決められず、視聴者のヘイトを買う役割。髪型も表情も城みちるなんですよねえ。『イルカにのった少年』K‐POPバージョンでカバーしてくれないかな。爆買いするのに!

イカゲーム2臆病で自信がない、自己主張が苦手な内気な青年ミンス。すぐ脱落しそうだが……。

文/ヒャダイン

ヒャダイン
ヒャダイン
音楽クリエイター。1980年大阪府生まれ。本名 前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。様々なアーティストへ楽曲提供を行ない、自身もタレントとして活動。

※「ヒャダインの温故知新アナリティクス」は、雑誌「DIME」で好評連載中。本記事は、DIME4月号に掲載されたものです。

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