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2025年はオーロラの当たり年!日本で観られるのはいつ?どこで?

2025.03.10

昨年5月、日本全国でオーロラが観測された。その範囲は広く、北海道から愛知、兵庫など、北の地だけでなく西日本でも。さらには、アメリカ、イギリス、中国,オーストラリアなどでも観測され、SNSにも多くのオーロラ写真が投稿された。

そもそもオーロラとはなんなのか?

夜空に浮かび上がる赤や紫、ピンクの神秘的な輝きは、自然が描いた美しいアート作品のようで是非一度は見てみたいものだが、日本でも観測できるとは知らなかった。

カナダや北欧など北の果ての寒すぎる地域でしか見られない「幻の自然現象」のイメージが強かったが、いくつかの条件が重なると日本のような低緯度地域でも観測できることがあり、これらは低緯度オーロラと呼ばれている。

一体なぜ日本にまでオーロラが姿を現したのか?そもそもオーロラとはなんなのか?観測できないと思われたオーロラが見られることはこの地球に何かしらの変化が起きているのか?

そんな疑問を解消し、人生で一度は出会ってみたいオーロラの未来予報を教えてもらうべく、今回、「なよろ市立天文台 きたすばる」の渡辺文健さんに話を聞いた。

――昨年、日本の広範囲でオーロラが観測されましたがそれはナゼ?

「オーロラの発生は太陽活動が活発になるほど現れやすく規模も大きくなります。2024年は約11年周期の太陽活動が極大期を迎え、太陽フレアという爆発現象が頻繁に発生する活発な時期なんです。そのため日本でも複数回オーロラの観測がされました」

「ちなみに、太陽が極大期を迎えたと言われた2024年ですが、今年2025年も広い範囲でオーロラの観測が期待できると言われています」

渡辺さんが勤務している天文台「きたすばる」では、北海道で観測されたオーロラを記録しており、2024年は11月までに8回のオーロラを確認したという。

その中から、渡辺さんが特に印象的だったものを紹介いただいた。

【2024年5月11日のオーロラ】

「今までは磁力線による筋が低緯度オーロラでも観測できると思っていませんでしたが、この日の写真にはその磁力線による筋がしっかりと写っていました。また、全国的にも大変注目されたオーロラでした」(渡辺さん)

非常に魅力的で幻想的。何より色がいい。

ただ、「オーロラ」とはなんなのか、を自分自身分かっていない。

夜空にゆらゆらと揺れるカーテン状の美しい輝きというぐらいしか知識がない。

なのに、普通のオーロラに加え、低緯度オーロラという新ワードが出てきたため理解が追いつかないでいる。

改めて、オーロラという現象の仕組みから教えていただこう。

「地球は大きな磁石(じしゃく)と考えてもらえれば分かりやすいです。南極はN極で北極がS極になっていて、両極を結ぶように巨大な磁力線ができているんです。そんな地球に太陽風と呼ばれる電気を帯びた粒子(プラズマ)が飛んでくると地球のN極やS極に引き寄せられますよね?」

「その際、太陽風が地球の大気と衝突したときに赤や緑の光を出すんですが、これがオーロラという現象なんです。太陽風は地球の磁力線に導かれるので両極の周辺に集まります。地球の磁力に吸い寄せられるので、ゆらゆらと動いてるようなオーロラが見られるんです」

「一般的に極地で観測できるオーロラですが、オーロラ帯と呼ばれる緯度60~70度付近で発生する典型的な緑色のオーロラの上部にある『赤みを帯びた部分』が、低緯度である地域で観測されることが多いです。そのため、日本で観測できるオーロラは赤系の色が多いんです」

ちなみに「低緯度オーロラ」は肉眼ではほとんど見えない現象だとか。写真を撮ると赤く写るらしい。一体今年はどれだけの「低緯度オーロラ」を写真に収められるのか?気になるオーロラ観測予報を聞いていこう。

今年はいつ見られる?2025年のオーロラ観測予報

日本でも観測されたオーロラだが、実は古の時代からオーロラは日本人の前に姿を現していた。

古くは西暦620年。日本書紀に記された「赤気(せっき)」という言葉が、赤い光を放つオーロラの神々しさを表しているという。

また、1770年には京都で観測され、江戸時代末期までに作られた書物である古典籍『星解』にはオーロラの絵が描かれており、オーロラは意外にも日本に馴染み深いものだったのだ。

そして昨年から活発化している太陽フレアという爆発現象。今年は昨年同様に日本でもオーロラが観測できると言われている。

「太陽活動は極大期なので2025年も観測される可能性は十分あります。その際はなるべく北の地域(北海道)で北の空が暗く、空の低いところまで見える、ひらけた場所が望ましいです」

さらに、街灯や都市照明の明るさでオーロラが隠れてしまう可能性もあるため、天気の良い日の真っ暗な場所こそ、オーロラ観測に欠かせないポイント。

ちなみに見られる時期や時間帯だが、太陽風が発生するタイミングは定まっていないため、いつどんなタイミングで発生するかは誰もわからない。その点は運を信じるしかない。

「オーロラは分単位で変化しており、いつ見えるかも正確に予想することが難しく、希少性がとても高いんです。ただ、その希少性がオーロラの魅力でもあります。自分の住んでいる地域からそれが頻繁に見られるというところも、オーロラにハマってしまうポイントですね」

オーロラは冬でも夏でも、季節を問わずに年中発生しているという。日本では真夏にもオーロラが観測されたことがあるとか。

どうしてもオーロラを見たい方は、渡辺さんが勤める「なよろ市立天文台 きたすばる」の公式X(@kitasubaru)をチェックしておけば、最高なオーロラチャンスに巡り会えるかもしれない。

取材協力
なよろ市立天文台 きたすばる

文/太田ポーシャ

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