
それぞれのライフスタイルをより豊かにする、生活家電、ファッション、インテリアなど、さまざまな商品をこれまで世に送り出してきたドウシシャ。
近ごろは尖ったアイデアで存在感を放つヒット商品を連発し、快適な実用性と驚きの仕掛けという、宝箱とビックリ箱を掛け合わせたラインナップが家電好きや雑貨好きを魅了している。
「ゴリラのハイパワー」シリーズに新商品が仲間入り!
そんな期待値大のドウシシャが、今春発売の新製品を一気にお披露目する発表会を開催した。冒頭で健康家電「ゴリラのハイパワー」シリーズの企画・製品開発、ネーミングを手掛ける水島英恵氏が登壇しシリーズ最新作を熱くプレゼン。まずは、ここから紹介していこう。
ドウシシャ家電事業部生活家電商品ディヴィジョンの水島英恵氏。
「ゴリラのハイパワー」シリーズは、2024年に「ゴリラのひとつかみ」、「ゴリラのひとつき」、「スーパーゴリラのひとつかみ」を相次いで発売し、シリーズ累計50万台以上を販売した大ヒット商品。
今春は新たにゴリラ愛の深いユーザーを歓喜させるハンドケア家電「ゴリラの握手」と、⾜裏ケア家電「スーパーゴリラのひとつき」をリリースする。実際の使い心地をレビューしながら、そのディープな魅力をお伝えしたい。
■『ゴリラの握手』5500円(3月上旬発売)
手に巻くだけ。小型の強力ポンプがエアバッグに空気を送り込み、その加圧で、2つの握手パーツがぐいぐいツボを刺激し、PCワークやスマホ操作で疲労した手をケアする。商品名は「まるでゴリラと握手をしているような痛気持ちよさがやみつきになる」ことから命名された。アダプター込みで約 300g と軽く、厚みも4cm のコンパクトサイズ。面ファスナーだから簡単に着脱できるのもうれしい。
これが握手パーツ。見た目からしてぐいぐいきそうなパワーを感じる。
面ファスナーの内側に2つの握手パーツをセットすればゴリラ祭の準備は完了。
面ファスナーで手をくるむ要領。内側には握手パーツの取付位置の目安タグがある。
電源ケーブルにつなげて、電源ボタンを押すだけでスタート。モードはオートのみ。強さ調整は弱・中・強の3段階で、電源ボタンを押すと切り替えられる。便利な5分オフタイマーも付いている。
使用例として、人差し指と親指の付け根を狙った“はさみ突き”と、手のひらの中央近くを刺激する2点突きを解説。
<使ってみました>
握手パーツを取り付ける位置は手の大きさや、刺激をしたい部位によって個人差が。そこで最初に「弱」で動かしてベストポジションを探し、パーツの位置を変更し本格的にスタートした。強さレベルは日によって異なる感じ。PCワークに明け暮れた1日は「強でも、まだまだ!」と感じたが、休日は弱でも「これで十分」とゴリラパワーに屈した。5分オフタイマーを刺激の目安とし、使った後は手がスゥッと軽くなった。悩まず使えるシンプル操作も◎。
■『スーパーゴリラのひとつき』6600円(3月上旬発売)
「ゴリラのひとつき」(通常版)は、⾯ファスナーに“ひとつきパーツ”をつけ、エアバッグで押しあげることで⾜裏をケアできる商品。今回限定販売されるのは、“ひとつきパーツ”に加え、刺激の強さをさらにパワーアップさせる、よりするどい“スーパーひとつきパーツ”を加えたモデル。足に疲労がたまりやすい人、営業や立ち仕事をしている人にはピッタリだ。
今回追加された、左の赤いパーツがヤバイやつ。いずれも先端に着脱できるとんがりが付いているが、赤にとんがりを付けて刺激すると突き刺すように足裏を攻めてくる。
こんな感じで面ファスナーにパーツを取り付ける。ケアしたい部位に合わせてセットできるのもポイント。2つのひとつきパーツを使う2点突きもおすすめだ。
高さは 2 段階から選べる。強さ調整は弱・中・強の3段階。モードはオート一つのみと操作がしやすい。10 分のオフタイマーは「お風呂上がりのパックやスキンケアをする時間の目安に設定した」とのこと。
<使ってみました>
まずは赤い“スーパーひとつきパーツ”にとんがりを加えてみた。足を当てた時の突き刺し感にひるみ、すぐさまとんがりを外し「強」レベルで試すと、適度に足裏が刺激されなんとも心地よい。しかし、立ち仕事をしている家族は、とんがり付きの“スーパーひとつきパーツ”の「強」が最も痛気持ちいいという猛者。すでにヤミツキで、帰宅後に10分オフタイマーで足裏ケアするのが日課になっている。「使った後は足や足指の動きがよくなり、疲労もとれる」という感想は両者とも合致した。
「最高」と「ヤバイ」! 2つのスピンオフも堂々デビュー
■軽すぎるフライパン『ゴリラのひとつまみ』(26cm) 2508円(3月22日先行発売)
これまで「ゴリラのハイパワー」シリーズは健康家電メインだったが、この春に初のスピンオフ企画として画期的な2アイテムが登場する。
「まるでゴリラのようなハイパワー気分を味わえる」を製品コンセプトに、従来のフライパンより本体を薄く仕上げたのが、この軽すぎる!フライパンだ。家庭では標準の26 cmサイズのフライパンは、一般的な豆腐一丁の重さ(300~400g)とほぼ同じ375gを実現。商品発表会では、参加者全員で一斉に持ってみたが、誰もが「軽っ!!」と合唱してしまったほど。日常使いでよく使用されるサイズのフライパン(20cm・26cm・28cm)、玉子焼きフライパン、深型フライパン2種の計6種類を展開する。
内面には、ふっ素コーティングが施されているため、コゲなどがこびりつきにくく、お手入れもしやすい。
料理によるがフライパン返しもラクにできる。料理の時短効果も抜群。
<使ってみました>
軽さのメリットはいろいろ。調理中はもちろんだが、フライパンからお皿に盛る時や洗う時は特にこの軽さの恩恵を実感する。周囲の人にも使ってもらったが、「前よりも料理が楽しくなった」と高齢者の方に感謝されたことが一番ううれしかったかも。
■超重量級ジョッキ『ゴリラのひとくち』 3850円(3月上旬発売)
ジョッキ本体をスチールでつくることで、高さ約12cmのコンパクトサイズながら、約2kgとあり得ない重さに。ジョッキというより「ほとんどダンベル」だが、実際、ダンベルをつくる工場にオーダーすることで製品化に漕ぎつけたのだという。開発コンセプトは「重たすぎてジョッキを口に運ぶのが億劫になることで、飲みすぎを防ぐ」というもの。もちろんこの重さゆえ、酒量をセーブしながら筋力トレーニング効果も期待できる。パッケージはもろにダンベルだ。
左が本製品。断面写真を見ると容量は一口分の 135ml と少なく、ジョッキ型ダンベルっといっても通用しそう。飲み物をいれる内側のみ鋼鉄ではなく、なめらかな口当たりのポリプロピレンにしているが、果たしてなめらかな口当たりや味わいを実感できるのか?
マッチョなお兄さんが持っていると取っ手付きダンベルにしか見えない。飲みすぎで数々のしでかしを経験した人や、筋トレに熱心な人へプレゼントすると喜ばれそう。
<使ってみました>
2回で135ml飲み干したが、筋力の弱い人は一滴も飲めずに断念するかも。もうこんな苦行はこりごりというのが正直な感想だが、「重すぎて飲みにくいから飲みすぎを防げる」という斜め上の発想は素晴らしい。筋トレ好きには受け入れられそうなので、もしお父さんが筋肉自慢なら、父の日に贈ると、そのインパクトに感激される可能性が。
取材・文/安藤政弘
【ヒット商品開発秘話】〝非常識な商品名〟で5万台以上受注したドウシシャのマッサージ機「ゴリラのひとつき」
■連載/ヒット商品開発秘話 力強いイメージのある動物といえばゴリラ。そんなゴリラの握力は500kgだと言われている。 ゴリラみたいな力強さで体のケアができる...