
賃貸物件を選ぶ際、立地や家賃はもちろんのこと、設備面も重要なポイントのひとつだ。では、2024年下半期に特に注目が集まった設備はどのようなものだったのだろうか。
アットホームは、2024年7月~12月の間に賃貸居住用物件を探している人を担当した全国のアットホーム加盟店を対象に実施した調査結果をもとに、『不動産のプロに聞いた!「2024年下半期 問合せが増えた条件・設備~賃貸編~」ランキング』を発表した。
≪条件編≫ 1位「転勤のため引っ越したい」「通学先・通勤先の近くに引っ越したい」
不動産のプロである不動産会社の方に、2024年下半期に前年と比較して問合せが増えた条件を聞いたところ、「転勤のため引っ越したい」「通学先・通勤先の近くに引っ越したい」が26.4%で1位に。
不動産会社のコメントでは、「コロナ禍で控えられていた転勤が活発になってきた。また、多少遠くても自宅通学をしていた学生が近くに引越しを考え始めた」「リモートワークする会社が減った」というコメントが上がり、人流が活発化していることがうかがえる。
3位は「毎月の家賃を下げたい」。不動産会社からは「物価高の影響。減らせるところから出費を削ろうとする方が多い印象」というコメントが上がり、2024年上半期同様“物価高”というキーワードが多く見られた。
■不動産のプロが出会ったお客さまの住まい探しエピソード~2024年下半期 条件編~
・音の問題で、単身でも一戸建て物件を探している方が例年より多かった印象です。
・4月入社のために住まい探しを12月に始めた方がいましたが、実際に住みたい3月まで物件を抑えておくことができず、物件をご案内しても1週間程度で埋まってしまいます。入居時期が「3月」で譲れない場合は、今は自分で相場を調べるだけにして、2月ごろに改めて問合せして欲しいとお伝えしました。
・人生で初めての賃貸物件探しの方が多く、中には20件以上内見されている方がいました。
・物価高の影響か更新の方が多く、空室が出にくいように思います。
≪設備編≫ 1位「インターネット接続料無料」
設備編の1位は「インターネット接続料無料」という結果に。不動産会社からは、「毎月の固定費の削減」「単身の物件では今や必須条件になってきている」というコメントが見られた。
また、「通常であれば個人負担のインターネット料金を法人契約の場合は会社負担にできることもある」というコメントも。
2位は「宅配ボックス」。不動産会社からは「在宅勤務が減少傾向にあり、家に不在の時間が増えたため」と利便性を理由に上げる声があった一方、「防犯対策のため」といったコメントも見られ、セキュリティーを重視するコメントが目立った。
置き配の場合は住所や名前、電話番号が長時間人目に触れてしまうことがあるので、宅配ボックスを利用することで防犯対策につながるようだ。
次いで「駐車場」が3位にランクイン。不動産会社からは、「2台目を希望する方が多い」というコメントが寄せられた。
■不動産のプロが出会ったお客さまの住まい探しエピソード~2024年下半期 設備編~
・質の重視が高まったと思います。物価高ではありますが、充実した設備がついていれば、少し賃料が高くても決まることが多いです。
・防犯カメラの総数を気にされたお客さまが印象に残っています。
・バス・トイレ別や、キッチン環境の充実などを賃料よりも重視するお客さまが多かった印象です。
・昨今のガス料金の値上げにより、プロパンガスから都市ガスの物件へ住替え相談がとても増えました。
調査概要
調査対象:「2024年7月~12月の間に、賃貸居住用物件を探しているお客さまを担当したことがある」と回答した全国のアットホーム加盟店 511店
調査主体:アットホーム株式会社
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2025年1月16日(木)~1月23日(木)
構成/Ara