
「メロい」というワードをご存知だろうか?最近、SNSでよく見かけるようになってきている。しかし、改めて意味を問われると説明に難しい人も多いのではないだろうか。本記事では、その意味や使い方、語源について気になる新しい言葉「メロい」の詳細を調べてみた。
「メロい」の意味
メロいの基本的な意味は、「メロメロになる」「メロメロになるくらい素敵」という意味で、語源は意味そのままの「メロメロ」からきていると考えられる。
元々アイドルのファンやオタクの間で作られた言葉で、一部の界隈では頻繁に使用されていたそうだが、最近ではSNSでこの「メロい」が流行り、若者の間で広く使われるようになった。広まっても意味が変わることはなく、引き続き心を奪われ、夢中になってしまうさまを表現することに使われている。
・「アイドルの◯◯ちゃんのMVがメロすぎ」
この例文の「メロい」は「かわいい」という意味で使われている。自分の推しなどに心を揺さぶられている様子を表している。
・「推しの新しい髪型、圧倒的メロい」
ここでの「メロい」は「かっこいい」を意味していて、新しい髪形を見せてくれたアイドルに対してドキドキするような感情の高ぶりを表現している。
・「最近、急に△△にメロりだした」
これはいままで自分の推しではなかった人、コンテンツに向けて、「夢中になり始めた」「好きになってきた」という意味で「メロい」を使っている。
2024年の三省堂の「今年の新語」では「メロい」は、「メロメロになるほど相手がかっこいい、可愛い」という同じ意味で紹介されており、「メロメロ」から「メロい」になるような、オノマトペ由来の形容詞は珍しく、オノマトペ由来の形容詞を代表することばとして定着するかという点でも注目されていると解説されている。
「メロい」の歴史
「メロい」は、2022年から2023年にかけて流行し始めた表現である。2024年には三省堂の「今年の新語2024」や「SNS流行語大賞」でもノミネートされている。
アイドルオタクの中では2023年には使用されていた「メロい」という表現だが、爆発的に使用者が増えたのはこの言葉を一般人も認識し始めた2024年ごろと推察できる。
「メロい」は、10~20代の女の子が男性アイドルや二次元の男性アイドルに向けて口にすることが多い。以前、女の子の友達とアイドルのライブビューイングを見に行った際、「メロい」というワードを息を吸うように言っていた。100回くらい言っていたのではないかと思うほどだ。「顔メロい」「声がメロすぎる」「メンバーとの絡みメロすぎ無理」など、本当にずっと発言していたのだ。もちろんその多様していたメロいのなかにも、かわいいもかっこいいも含まれているのだろうが、それをメロいという言葉一つですべて完結させられていて、さまざまな感情につかえるため使い勝手がいいのも流行った理由なのだろうか…と少し考えさせられた。
「メロい」と似たような言葉
「メロい」はオタク用語から一般的に使われるようになった言葉だが、他にも同様の形で流行った言葉がある。
例えば「エモい」は皆さまも知っておられるのではないだろうか。 エモいはエモーショナルからきており、感情が揺さぶられた時や、気持ちをストレートに表現できない時、哀愁を帯びた様、趣がある時などにつかわれる。これも感情が高まって強く訴えかける心の動きを意味する言葉だ。
他にも「バブみ」という言葉が存在する。バブみは赤ちゃんが発する「バブー」や「バブバブ」に「み」を付け足した言葉である。「バブみがある」・「バブみを感じる」・「バブみが強い」などと表現されて母性をくすぐられた気持ちを表現する際に用いられる。この言葉も周りのヲタク友達がいつも使っているのを聞いている。
「メロい」も「エモい」も「バブみ」も全て感情を表す言葉だが、そのなかでもやはり恋愛面の気持ちも垣間見れる言葉は「メロい」なのではないかと思う。そこに明確な違いを感じる。かわいい、綺麗、かっこいいなどの感情を表現する若者言葉は今紹介した中にも含まれているが、胸がどきどきするような異様な高揚感を表すために作られたものが「メロい」なのではないかと推測している。つまり、感情が最も高まっているときに使う若者言葉が「メロい」なのである。いわば感情の頂点であり、「メロい」でしか伝えられない感情があるということである。
筆者は今なんとか若者言葉に食らいついている状態で、そのうちわからなくなる言葉が出てくると思うと少し寂しいが、それもまた楽しみでもある。
文/^悪魔的ネッコ^