
Back Market Japanは、2025年2月に実施した「新生活におけるスマホ購入と月額料金に関する調査」の結果を発表した。
6割のキャリアユーザーが格安SIMへの乗り換えに消極的
同調査は、全国の20~70代の大手キャリアユーザー男女500名、および格安SIMユーザー男女500名の合計1,000名を対象に実施したもの。その結果、大手キャリアと格安SIMユーザーの間で、通信費用などを含めた月額料金は約4,000円、2年間で合計約10万円の差があることが明らかに。また、春のスマホ商戦において、約4人に1人がスマホの買い替えを検討していることも判明した。
■春のスマホ商戦、約4人に1人がスマホ買い替えを検討
春にスマートフォンの買い替えを検討した経験について質問したところ、約4人に1人が春に買い替えを検討したことがあることが明らかになった。
さらに、春に買い替えを検討した人のうち、半数以上の56%が「春のスマホ◯◯キャンペーン」などのキャンペーンを活用することを検討していることも判明。春のスマートフォン商戦において、キャンペーン施策が消費者の購買行動に影響を与える重要な要素となっていることがうかがえる。
■スマホ購入の際は86%がコストパフォーマンスを重視
続いて、スマートフォンの端末を買い替える際の考え方について質問したところ、「高額でも性能重視」と回答した人は14%にとどまる一方で、「一定の機能や性能を満たしていれば、安い端末を検討したい」と回答した人が46%、「機能や性能と価格のバランスに納得できれば、買い替えたい」という回答が40%に上り、全体の9割がコストパフォーマンスを重視していることが明らかになった。
■キャリアユーザーのスマホ端末代金の平均購入価格は71,120円、格安SIMユーザーは50,600円
スマートフォンに対して支払う費用について聞いたところ、キャリアユーザーは、より高額なスマートフォンを購入する傾向があり、特に10万円以上の端末を選択する割合が29%と最も多い結果となった。
一方で、格安SIMユーザーは2万円未満の低価格帯を選択する割合が16%と最も多く、4万円未満の回答を含めると29%に上り、価格を抑えたスマートフォン選びをする傾向がわかる。スマートフォン端末を購入する際の平均価格はキャリアユーザーが71,120円、一方で格安SIMユーザーの平均購入価格は50,600円となり、その差額は20,520円となることが明らかになった。
■キャリアと格安SIMユーザー、2年間の支払額に約10万円、月額約4,000円の差
スマートフォン契約先に支払っている費用(通信費、端末の月割費、オプション利用費などの合計)について、キャリアユーザーと格安SIMユーザーの2年間の合計支払額を聞いたところ、キャリアユーザーは10万円以上が48%で、格安SIMユーザーは3万円未満が56%という結果となった。
全体の平均額として、キャリアユーザーは約15万円、格安SIMユーザーは約5万円となり、格安SIMユーザーはキャリアユーザーに比べて、スマートフォン利用に関する月額費用として約4,000円、2年間で約10万円節約していることがわかる。
■料金が高くても格安SIMに乗り換えない主な理由は「面倒」、「長年契約しているから」
キャリアユーザーに格安SIMへの乗り換え意向を尋ねたところ、「乗り換えを検討している」と回答した方は16%にとどまり、「興味はあるが、乗り換えを考えていない」が28%、「興味がなく、乗り換えを考えていない」が56%と、キャリアユーザーの84%は格安SIMへの乗り換えを検討しない結果となった。
さらに、「興味はあるが乗り換えを考えていない」または「興味がなく乗り換えを考えていない」と回答した人にその理由を聞いたところ、「長年契約しており、変更の手続きが面倒に感じる」(31%)、「長年契約しており、変更する理由が特に見当たらない」(30%)となり、全体の60%が「長年契約していることで、変更する手間を感じる」ことを理由に乗り換えを避けていることが明らかになった。
■4割がリファービッシュスマホの購入を検討、コストパフォーマンスを求める消費者のニーズにマッチ
コストパフォーマンスを重視するトレンドがあるなか、リファービッシュスマホの購入意欲について質問したところ、4割の消費者が今後スマートフォンを買い替える際にリファービッシュスマホを選択肢として検討する可能性があることがわかった。
具体的には、31%が「どちらかといえば、なると思う」、12%が「なると思う」と回答し、合わせて43%がリファービッシュスマホを購入候補に挙げている。また、年代別に見ると若年層ほどリファービッシュスマホを受け入れやすい傾向にあることもわかった。
新品同様の品質が保証され、価格が比較的安いリファービッシュスマホは、コストを抑えつつ高品質を求める消費者のニーズにマッチしているため、全体の4割がその購入を検討していることがうかがえる。
さらに、大手キャリアから格安SIMへの乗り換えを「考えていない」と回答した人のうち、約3人に1人がリファービッシュスマホの購入を選択肢に入れるという回答結果となっており、格安SIMへの乗り換えを検討していない人でも、リファービッシュスマホの購入を前向きに検討する傾向があることが明らかになった。
この結果から、格安SIMへの移行には慎重な姿勢を見せるユーザーも、「通信プランはそのまま、端末だけお得に買い替えたい」と考えていることがわかる。特に、「新品より安く、品質も安心」というリファービッシュスマホの特徴が、乗り換えに消極的なユーザーにも支持されていると考えられる。
【調査概要】
期間:2025年2月
方法:インターネット調査
対象:全国20~70代の大手キャリアユーザー男女500名・格安SIMユーザー男女500名
人数:合計1,000人
※Back Market Japan調べ
関連情報
https://www.backmarket.co.jp/ja-jp
構成/立原尚子