
セリアの水性ニスはDIYに最適で、木工品の表面を保護しつつつやを出す商品です。種類は透明、メープル、ウォールナットがあり、塗りやすく乾燥が早いです。100円で手に入り、手軽に使えますが、色の違いに注意が必要です。
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木工品の製作に欠かせない「ニス」。素材の木目は生かしつつ、表面を保護するのに使われる。光沢感(つや)のある仕上がりになるのが一般的だが、逆につやを消したり、着色を兼ねるものもあるなどバリエーションは多い。
大容量で品質の高いニスはホームセンターで入手できるが、100円ショップのセリアでも、少量入りのものが販売されている。今回は、この商品をレビューしよう。
セリアのニスはすべてアクリル水性
ニスは、大きく分けると油性と水性がある。油性は、硬い塗膜を形成して耐久性は高いが、においがきつく、乾燥に時間がかかるなどデメリットもある。
どちらかといえば玄人向けの素材だ。一方で水性は、耐久性はやや劣るものの、においはほとんどなく、乾燥が早いという利点がある。
水性はさらに、成分の樹脂がアクリルかウレタンかで分かれるが、セリアのニスは前者である。こちらは塗りやすいが、耐久性はウレタンよりも落ちる。そのため、重量のかかる家具ではなく、木工クラフトの塗りに向いていると言えるだろう。
そのセリアの水性ニスは全部で4種類。ベーシックで透明な「水溶性つやだしニス」と、色付きでつやの出ない「メープル」「ウォールナット」「ライトオーク」がある。
ちなみに色付きバージョンは、各店を見て回ったもののどこも品薄で、「ライトオーク」はついに見つからなかった。人気ゆえにすぐ売り切れるのか、筆者が住む近畿ではあまり流通してないのか、その辺の事情は分からない。
左から「水溶性つやだしニス」「メープル」「ウォールナット」
塗りやすく耐久性は十分
前置きが長くなったが、早速塗って試してみよう。まず「水溶性つやだしニス」から。容量は60mlで、2回塗りだと約0.4平方メートル塗れる。
準備作業として、木にはサンドペーパーをかけて滑らかにしておく。ニスの容器は振っておき、濃いと思ったら水道水で少し薄める。ハケは、セリアで何種類か売っているので、水性に対応したものを買っておこう。
筆者はDIYに関してはド素人だが、垂れたり、はみ出たりがなくて、塗りやすさに驚く。
さて、塗り終わったら乾燥させておく。乾燥時間について説明はないが、大概のニスは、夏場は約1時間、冬は2~3時間といったところ。環境や木材によっては、それ以上かかることもあるので、目視してちゃんと乾いているか確認する。
この記事を書いているのは12月だが、室温は20℃ほど。湿度が低いのも関係するのか、2時間経たずに乾いた(下写真の右3分の2が塗装面)。写真ではわかりにくいが、ほどよい光沢感が出ており、日なたではそれがより鮮明になる。
次は、色付きの「メープル」「ウォールナット」を塗ってみる。容量は少し増えて80mlあり、塗り面積は0.8平方メートル。乾燥時間は明記されていて、「2時間(冬場は6時間)」となっている。塗って乾燥させたのが以下の写真。
上が「メープル」で下が「ウォールナット」。「ウォールナット」については、上の側が少し塗りムラがある。これは、「メープル」と比べて粘性が強く糸を引くほどであり、この箇所は1回塗りで済ませたため。
乾かしてみると塗りムラとなってしまったので、粘性にかかわらず、2回塗りをしたほうがいい。他方、粘性のあまりない「メープル」は、2回塗りでも下地の木目が生きている。
乾燥後の耐久性だが、3種類のいずれも、爪で引っ掻いたり、少量の水をつけるくらいでは、塗膜は剥がれなかった。この点でもおすすめポイントは高い。
ダイソーのニスと塗り比べてみた
ところで、100円ショップの雄、ダイソーでもニスは販売されている。詳細は過去記事を参照してほしいが、今回改めてセリアの色付きニスと塗り比べてみた。
上の写真の右側がダイソーの「メープル」と「ウォールナット」を塗ったもので、セリアの同名のニスと色味がかなり違うことが分かる。どちらがいいかは好みの問題なので、興味のある方は、両社の製品を購入して使い分けてみるといいだろう。
■商品詳細
商品名:水溶性つやだしニス
価格:110円
原産国:韓国
材質:水、合成樹脂(アクリル)、有機溶剤
容量:60ml
種類:-
■商品詳細
商品名:水性ニス
価格:110円
原産国:中国
材質:水、合成樹脂(アクリル)、顔料
容量:80ml
種類:ライトオーク、メープル、ウォールナット
撮影・文/鈴木拓也
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