
タメニーが運営する結婚相談所「パートナーエージェント」は、20~35歳の未婚男女2,413人を対象に、「理想の結婚相手」に関するアンケート調査を実施し、その結果を公開した。
20~35歳の未婚男女の約半分が「結婚したい」と思っている
2025年も、新たな夫婦が続々と誕生している。俳優の溝端淳平さんやアイドルグループWEST.の桐山照史さんと元バレーボール女子日本代表の狩野舞子さん夫婦など、幸せそうなカップルの姿を見て、自分も理想の相手を見つけ、結婚したいと感じた人もいるのではないだろうか。
理想の結婚相手として、高学歴・高収入・高身長のいわゆる“三高”という言葉が流行した時代もあった。しかし、生活スタイルも大きく変わった現在では、男女ともにどんな相手が求められているのだろうか。そんな疑問を解決すべく、「パートナーエージェント」は、20~35歳の未婚男女を対象に、理想の結婚相手について調査を実施した。
■平成生まれの未婚男性の45.9%、女性の50.4%、男女全体の48.3%が「結婚したい」
20~35歳の未婚男女2,413人を対象に、結婚の意思について聞いたところ、「結婚したい」と回答した人は19.4%だった。「どちらかと言えば結婚したい」人は11.6%、「いい人に出会えれば結婚したい」人は17.3%で、平成生まれの未婚男女全体の48.3%の人が結婚したいと考えていることがわかった。なお、男女別では、男性の45.9%、女性の50.4%となった。
■結婚相手には、「安心感」に加え経済的な「安全性」と将来にわたる「安定性」が求められている
先の質問で結婚したいと回答した20~35歳の未婚男女1,163人を対象に、結婚相手にどのような条件を求めるかについて聞いてみたところ、「長時間一緒にいても苦にならず、安心感がある」(46.2%)が最も多く、次いで「価値観が似ている」(44.5%)、「話し合いができる」(44.1%)となった。
このことから、新婚生活において苦にならない、趣味も本音もなんでも話せる「安心感」のある関係性が重要視されていることがわかった。
また、第6位の「金銭感覚が似ている」(36.3%)、第7位の「経済観念がしっかりしており、無駄遣いをしない」(30.1%)などからは経済的な「安全性」を、第9位の「安定した収入がある」(28.9%)、第11位の「自分のことは自分でできる」(25.9%)などからは将来にわたる「安定性」を重視していることがうかがえる。
1980年代後半から1990年代初頭のバブル期には、女性の理想の結婚相手として高学歴・高収入・高身長の“三高”が求められていましたが、令和の時代においては、安心感・安全性・安定性の“三安(あん)”が求められているようだ。
男女別に見てみると、男性は「価値観が似ている」(39.6%)が最も多く、次いで「話し合いができる」(39.2%)、「長時間一緒にいても苦にならず、安心感がある」(37.3%)となった。
これらの結果から、男性はパートナーと共有できる時間を求めている傾向がうかがえる。また、「夫婦共働き」(14.5%)や「自分と同じくらいの収入がある」(9.9%)が女性よりも高い割合となっており、家庭における役割や経済的なパートナーシップを重視する男性も少なくないことがわかる。
一方、女性は「長時間一緒にいても苦にならず、安心感がある」(54.3%)や「浮気をせず、相手に対して誠実」(52.5%)が半数を超えており、精神的な安定や信頼性を最も重要視していることが判明。
このほか「足りないところを補い合える」(41.6%)、「金銭感覚が似ている」(41.0%)といった回答も多く見られ、安心感やパートナーとしての協力関係が理想の条件として挙げられている。
■相手の働き方、男女全体で68.6%が「正社員」を希望
夫が働き、妻が専業主婦というかつてのスタイルに対し、近年は共働き世帯が増加傾向にある(総務省統計局「労働力調査」)。夫婦共に働くことが一般的となっている現在、結婚した際の相手と自分の働き方の希望について聞いた。
相手の働き方としては「正規社員(正社員)」(68.6%)が最も多く、男性も半数以上の人が相手にも正社員で働いてほしいと考えていることがわかった。
一方、自分の働き方については、「正規社員(正社員)」(60.0%)が最も多く、男性(69.4%)、女性(51.5%)となった。なお、相手の働き方として「専業主婦/専業主夫」と回答した方、また自分の働き方として「専業主婦/専業主夫」と回答した人はかなりの少数派という結果となった。
■相手に求める年収、男女全体で最多は「300~500万円台」
次に、結婚する際、相手や自分にどれくらいの収入・貯金があるのが理想的なのかについて聞いたところ、相手の年収としては、「特に気にならない」(15.6%)が最も多く、次いで「300万円以上~400万円未満」(14.9%)、「400万円以上~500万円未満」(14.4%)、「500万円以上~600万円未満」(11.1%)となり、300万円以上500万円未満がボリュームゾーンとなった。
国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2023年の平均年収は460万円であることから、少なすぎず高望みもしすぎない、平均的な年収があればいいと感じているようだ。
一方、自身の年収については、「400万円以上~500万円未満」(16.0%)が最も多く、次いで「300万円以上~400万円未満」(14.7%)、「200万円以上~300万円未満」(11.2%)となった。
なお、男性に関しては「400万円以上」が全体の4割以上を占めていた。相手の収入が気になるのは、生活の安定を求めるためでもあるが、自分自身の経済状況が結婚を踏みとどまらせる理由となるケースもある。
実際に「お金がないから結婚できない」と感じる人も少なくない。そのため、多くの男性が「結婚するためには最低でも年収400万円以上が必要」と考えているのかもしれない。
また、相手の貯金については、「特に気にならない」(16.5%)が最も多く、次いで「200万円以上~300万円未満」(15.0%)、「100万円以上~200万円未満」(12.0%)となった。
自分の貯金については、「200万円以上~300万円未満」(13.2%)が最も多く、次いで「100万円以上~200万円未満」(12.2%)、「特に気にならない」(12.0%)となった。
先行きが不透明な現代において、万が一のトラブルに備える「生活防衛資金」を意識している人も多いのではないだろうか。生活防衛資金は3~6か月分の生活費が目安とされ、いざというときの安心材料となる。
一方で、一般的に結婚式費用は350万円程度といわれており、相手と自分の貯金がそれぞれ200万円程度、2人で400万円程度あるのが理想的と感じる人もいるようだ。
こうした金額感覚には、結婚生活を支えるだけでなく、将来的なリスクに備える意識も含まれているのかもしれない。
■安心感のある夫婦関係には、「対等に話し合える関係」と「安定した収入」が大切
今回の調査結果から、結婚して相手と長い年月を過ごしていくには、安心感のある夫婦関係が重要なキーワードになると考えられる。そうした関係を築くために大切なことは何か、聞いてみた。
その結果、「対等に話し合える関係」(44.2%)と「安定した収入」(44.2%)が最も多く、次いで「価値観が同じ」(43.9%)、「お互いの意見・考えを尊重し合える関係」(42.5%)、「誠実で、浮気の心配がない」(41.4%)となった。
なお、安心感のある夫婦関係を築くために必要なことを具体的に挙げてもらったところ、「本音を言い合える関係が重要」「心に余裕を持つために安定した収入も大切」「お互いが自立した生活を送れる力」など、さまざまな意見が見られた。
【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:20~35歳の既婚男女2,413人
集計期間:2024年12月20日~12月24日
※各項目の数値は小数第二位を四捨五入しているため、各項目の合計が100%とならない場合がある。
関連情報
https://tameny.jp/
構成/立原尚子