卒業旅行で行きたい場所ランキング、中国・四国地方の人気が極めて低いのはなぜ？

　学生時代最後の思い出を作る人たちで全国各地の観光地がにぎわう季節。そこで国内の卒業旅行の人気行き先ランキングを見ると、北海道、京都や大阪を抱える近畿、首都圏などが人気の中、中国地方は男性0％、四国地方は男女とも0％という結果に。

　なぜ〝0〟となったのか。中国、四国地方の人気観光地ランキングを見ると、島へとつながる橋をSNSに投稿する人が多い山口の角島周辺が1位。5年半にわたる保存・修理工事を終え、2024年の夏に全館で営業を再開した道後温泉本館のある愛媛の道後温泉が4位、ほか、島根の出雲大社、広島の宮島と学生が写真や動画を撮りたくなるスポットがたくさん。

　それにもかかわらず、中国、四国地方が〝0〟なのはなぜか。おそらく山陽、山陰、瀬戸内など、このエリアの呼び方は実に多彩で、実際はこの地方へ卒業旅行に行くものの、それが中国、四国地方であることを認識していない人が多いのだろう。

卒業旅行の行き先エリアはどこですか？（国内）

首都圏は女性、東北、沖縄は男性が極端に多い結果に。女性は千葉県のテーマパーク、男性はスノボやマリンスポーツなどアクティビティーを楽しむ傾向があるのか？

2023 マイナビ マーケティング・広報ラボ「卒業旅行に関する調査」より

中国四国の観光地満足ランキング

【1位】エメラルドグリーンの海に架かる角島大橋は映画、ドラマ、CMの撮影も数多く行なわれた。

【2位】三朝（みささ）町に流れる三徳川には混浴の河原風呂がある。今なら雪見風呂も楽しめる？

【2位】小豆島へは神戸や高松から船があるので、香川にうどんを食べに行く途中に立ち寄れる。

【4位】明治から大正時代にかけて造られた4つの建物からなる共同浴場。夏目漱石も通っていた。

【4位】岡山県北部に広がる高原。このエリアで飼育されるジャージー牛という品種の牛乳が人気。

取材・文／渡辺雅史