
GNヒアリングジャパンが展開している「リサウンド」は、補聴器をしているのを忘れてしまうほど自然であることを目指している。
こうした高性能な補聴器の普及により、難聴を感じるシニア層でも周囲との円滑なコミュニケーションがとれるようになった。では、若い世代は補聴器についてどのようなイメージを持っているのだろう。
GNヒアリングジャパンは、3月3日(月)の耳の日に合わせて、難聴を感じているシニア500名と若年層500名を対象に「難聴・補聴器利用に関するアンケート調査」を実施。
今後補聴器を着ける可能性がある若者の意見にも目を向け、シニアと若者の意識の差について迫ったので、結果を紹介しよう。
難聴を自覚したきっかけは「家族や友人との会話」が約7割
難聴を自覚したきっかけを聞いたところ、聞き取りが不安定だと感じたり周囲の人から指摘を受けた人が全体の83%で、そのうち家族や友人との会話で聞こえに関して不安を感じたり指摘を受けた人が全体の69%という結果に。
続いて騒がしい環境での会話が57.9%、大人数での会話が36.1%、その他と回答した人の中では「テレビの音が聞こえにくくなった」が最も多い回答となった。
他にも「病院で名前を呼ばれた時」や「電話口の声が聞き取りにくくなった」、「会議中の協議内容が聞き取れない」、「リモート会議の音声」など、他者とのコミュニケーションによって難聴を自覚するシニアが多く見受けられる。
補聴器はかっこ悪いものではない!若年層が持つ補聴器のイメージとのギャップが発覚
一般社団法人日本補聴器工業会の調査結果によると、難聴を感じている65歳以上のシニアの補聴器所有率は約18%*に対し、若年層に「自身が将来聞こえにくくなった際に補聴器をつけることに抵抗はあるか?」と聞いたところ83%が「いいえ」と回答した。
聞こえに不安を感じているものの、様々な理由から補聴器を着けていないシニアと若年層の補聴器に対するポジティブな印象にギャップが生じていることが分かる。
*Source: Anovum – JapanTrak 2022
「補聴器に対してなぜ抵抗がないか?」の設問に対して、「恥ずかしいことではないと思う」と回答した若年層が約56%という結果に。
補聴器を着けていない理由として最も多く挙げられたのが「聞き取りはし難いが、日常生活に大きな支障はない」という回答だった。本人は聞こえにくいことを自覚してはいるものの、日常生活を送れていることから大きな支障がないと感じているのではないだろうか。
また、「着けていることで周囲からの目が気になる」や「補聴器の見た目が気に入らない」、「年寄りだと思われたくない」といった“見た目”に関するネガティブなシニアが多いが、若年層はそもそも「恥ずかしいことではないと思う」という意見が最も多い。
続いて多い「聞こえ難いことを解決できるから積極的に取り入れたい」という回答に対しては、実際にコメントでも「目が悪くなったらメガネをかけることと同じで、耳が悪くなったら補聴器を着けることが自然なことだと思う」などの意見が多く見受けられる。
若年層にとってはありのままの自分らしく生活するために悪くなったらその部分を補うツールを使用することは当たり前だと感じているようだ。
補聴器を着けているシニアに対して、若年層の約73%がポジティブに思っていることが判明。また、シニアが感じている“見た目”に対するネガティブなイメージに対して、若年層の約93%が偏見やかっこ悪いと感じていないことが分かる。
身近に難聴者がいる若年層からは「聞こえなくて困るなら補聴器をつけた方がいいし、話し手も聞き手も気分よく話せると思う」や「耳が遠いから大きい声で話してと言われると、補聴器を付ければいいのにと思う」など、コミュニケーションに関する意見や、「年を取ると新しいこと、ものにチャレンジしない人が多いので、補聴器をしていると頑固ではない、柔軟性があると好印象」など、「補聴器を着けるシニアはむしろかっこいい」といった意見が見受けられた。
シニアと若年層がコミュニケーションを取る場合、若年層側からはシニアが補聴器装用することをほとんど気にしていない、むしろ補聴器着用に対する推奨の声が大きく、円滑なコミュニケーションを取りたいから補聴器を着けて欲しいと思っていることが分かった。