
真の意味でホリスティックなウェルビーイングビューティーとは?
ビューティーディレクター MICHIRUさんとおくる、連載「Wellbeing Beauty by MICHIRU」。
連載第4回目ではそんな課題を持ちつつ、昨年10月に東京・銀座に登場した世界一の長寿クリニックを目指す複合施設「THE HUDRED ロンジェビティハウス」に伺った。
お邪魔したのは、THE HUDRED ロンジェビティハウスの1フロア。アーユルヴェーダ施術を提供する「THE HUNDRED WELLNES SALON(ザ ハンドレッド ウェルネスサロン」。
全3回の前編では、施術を受けたMICHIRUさんの体験をレポートする。
最先端医療と伝統医学が循環する場所「THE HUDRED ロンジェビティハウス」
世界三大伝統医学のひとつであるアーユルヴェーダ。インド・スリランカ地域を起源とし、5000年以上の歴史を持つ伝統予防医学だ。
アーユルヴェーダというとマッサージや癒しのイメージを持つ人も多いかもしれないが、現地のアーユルヴェーダ医師資格は日本の西洋医師と同様の国家資格。インドやスリランカの人たちは西洋医学の病院とアーユルヴェーダクリニックをそれぞれの裁量で使い分け、心身の健康を保っているという。
そして、ここ「THE HUDRED ロンジェビティハウス」は、まさにそのような先進的な医療の受け方が叶えられる場所。
サロンはビルの8階にある。エレベーターを降りると、そこには洗練されたラグジュアリー空間が広がっていた
他に再生医療クリニック「THE HUNDRED CLINIC」や日本の発酵食を提供する「百薬 by 徳山鮓」が入っており「先端的な再生医療×古来の伝統医学×日本の伝統的な発酵料理」という包括的なアプローチが1つの施設で受けられるようになっている。
では早速、MICHIRUさんにザ・ハンドレッド ウェルネスサロンのメニューを堪能してもらおう。
アーユルヴェーダ医師による細やかなカウンセリングとアドバイス
ザ・ハンドレッド ウェルネスサロンのアーユルヴェーダプログラムは現在5種類。今回はトータルケアを堪能できる「Whole Detox Plus」メニューを体験した。
MICHIRUさんの脈診を行う、アーユルヴェーダ医師、サンジュ・マジャコティ先生
カウンセリングはアーユルヴェーダ医師、サンジュ・マジャコティ先生が直々に行ってくれる。本サロンオープンのためにネパールから招聘された、日本では数少ない専門医だ。記入したアンケート、脈診、そしてMICHIRUさんの肌や髪、話し方などからアーユルヴェーダ式体質診断を行っていく。
なおこのカウンセリング時に提供されたのは、トゥルシー茶(ホーリーバジルのハーブティー)。実はここからザ ハンドレッド ウェルネスサロンによる、“心身の整え”は始まっていたようだ(詳しくは中編で)。
カウンセリングの結果から現在の体の状態と、それをどう良いバランスに導くかのアドバイスが行われる
アーユルヴェーダの体質診断とは、その人の持つ生命エネルギー「ドーシャ」のバランスを診るもの。
以前、診てもらったときは「ピッタ(火)」と「カパ(地・水)」の混合タイプだったというMICHIRUさん。現在の状態は「ピッタ」と「ヴァータ(空・風)」の混合タイプで、ややピッタが強く出ているそう。
ドーシャのバランスが崩れていると不調につながるため、その人にとって良いバランスに導いていくのがアーユルヴェーダの目指すところだという。
サンジュ先生のアドバイスにメモが止まらないMICHIRUさん。
診断をもとにライフスタイルについてのアドバイスがスタート。後からMICHIRUさんも「細やかで驚きました」と話していたが、プログラムの前章とは思えないほどとても細やかなアドバイスが行われていた。
「夜は9:00に寝て、朝はゆっくりで7時くらいに起きて…」と、1日のタイムマネジメントから、体質に合う・合わない食べ物、セルフケアの方法などを細やかに伝えてくれる。最近の体調や悩みにも、的確な原因の見極めとアドバイスが返され、カウンセリングシートはMICHIRUさんによるメモがびっしり!
「普段行っている瞑想やヨガ・呼吸法に加える朝の活動から、寝る前のマッサージのオイルの種類までアドバイスをいただきました。健康維持のために自宅に帰ってからもできるようなアドバイスの深さに、ホリスティックな健康を提供する側にとって大切なポイントを感じました」と、MICHIRUさん。
体質に合わせたハーブオイルで全身をトリートメント
続いて、落ち着いた空間に設けられたベッドに移動し、足湯をしてからセラピストによるオールハンドのマッサージへ。温かいハーブオイルを首から下の身体全体にたっぷりすり込んでマッサージしていくオイルトリートメントは「アビヤンガ」と呼ばれるそう。
また、ザ・ハンドレッド ウェルネスサロンでは、同時に「マルマ療法」も採用してトリートメントを行っている。その人に必要な圧でマルマ(ツボ)にアプローチし、全身のエネルギーを整えるアーユルヴェーダの治療法の一つだ。
マッサージの始まりの合図は、音叉で奏でる美しい音。
トリートメントは下から上に。流れるような手つきが美しさも感じさせる
マッサージに使用するのは何種類もの植物が入ったハーブオイルで、全9種類の中から体質に合ったものが使用される。
MICHIRUさんのマッサージに使われたのは、「マハナラヤナ」という名前の20~30種類もの植物が入っているオイルと、3種類の植物が入り、抗老化・免疫力維持に力を貸してくれる「トリファラオイル」というオイルの2種類。
エネルギーのバランスに合わせ、上半身、下半身で使い分けていくのだそう。
写真でもわかるハーブオイルの量。体内の老廃物をしっかり押し流していく
本場の技術とこの銀座の一等地にふさわしい細やかな心遣い。ここでしか受けられない手技がMICHIRUさんを深いリラックスへと誘っていく。
後から感想を伺うと、「緩やかに筋肉の緊張をほぐしてくれる心地良い圧と流れるようなストローク。体質に合わせて選んでいただいたオイルが浸透すると、筋肉痛だった箇所や体のハリ、緊張がほぐれていくのを感じました」とのこと。
たっぷりのオイルが肌へと浸透していく様子が、そばで見ていても感じられたのが印象的だった。