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手書きの伝統を受け継いだモリサワの「甲子園フォント」がスコアボードに刻む新たな歴史

2025.03.07

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

昨年2024年に100周年を迎えた、日本初の本格的な野球場として誕生した「阪神甲子園球場」と、フォントメーカー「モリサワ」。100周年記念共同プロジェクトとして、同球場のスコアボードで使用してきた伝統の「甲子園文字」を受け継ぐ「甲子園フォント」をモリサワが制作し、2月に甲子園球場でお披露目された。

「甲子園フォント」は、2025年3月4日(火)のオープン戦(阪神タイガース対中日ドラゴンズ)から阪神甲子園球場のスコアボードで使用を開始する。

特徴的な手書き文字「甲子園文字」の伝統を受け継いだ「甲子園フォント」が完成

1934年に甲子園球場の外野中央に完成した2代目のスコアボードは、特徴的な形をしており、選手名などの表示は職人が黒い板に毛筆で書いた文字を使用しており、独特な文字は「甲子園文字」と呼ばれ、甲子園らしさを象徴する伝統のひとつとして親しまれてきた。

現在でも甲子園歴史館には、当時使用されていた手書きの選手名板が展示されている。

1984年にスコアボードが電光掲示板に改修されてからも、同球場の職員が、甲子園文字を踏襲した球場オリジナルのドット文字を作ることで伝統を受け継いできたが、今回の甲子園フォントの制作により、デジタル表示における甲子園文字が完成形となった。

(※下記画像は2008年当時のスコアボードとフォント制作の様子)

「甲子園フォントお披露目式」には、阪神電気鉄道株式会社の谷本修取締役と、株式会社モリサワの森澤彰彦代表取締役社長が登壇した。

「甲子園文字は甲子園を舞台とした数々の名場面、名選手たちと共に野球ファンの記憶に深く刻まれた文字で、甲子園らしさを表す大切な伝統のひとつです。

今回、甲子園文字のデザイン的特徴を受け継ぐ『甲子園フォント』が開発され、デジタル表示における甲子園文字が完成形となり、これからの100年にも甲子園文字を受け継いでいけることになりました。甲子園フォントが、多くのファンの皆様に親しまれ、これから生まれる名勝負、名選手たちと共に、新たな歴史を刻んでくれることを願っています」(谷本取締役)

「『甲子園フォント』は、甲子園文字の特徴を弊社のデザイナー、エンジニアが様々な形で分析・検討し、ユニバーサルデザインと呼ばれている現代に即した形で開発をしたものです。

視認性を確保した、遠くの席からでもスコアボードが見やすいフォントになっています」(森澤代表取締役社長)

スコアボードには高校野球仕様で、阪神タイガースが日本一となった1985年の開幕試合のスターティングメンバーと、2023年にリーグ優勝を決めた試合のスターティングメンバーの名前が並んで表示され、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。

球場メインビジョンでは、80年代の阪神タイガースを牽引し1985年には猛虎打戦で日本一に貢献、史上最強の一番打者と謳われた、元阪神タイガースの真弓明信氏が登場するメイキング動画のダイジェストが流れた。

「手書きのスコアボードは思い出がたくさんありますね。自分の名前は1番に入ることが多かったですが、何番に入るかは結構楽しみでしてね。特に4番に入ったら記念撮影をしていました。手書きの名前はとても勇気をもらったような気持ちになり、試合でもやる気が出るんですよ。

実は書いてすぐは意外と色が薄く、乾いてくると白くなって、きれいにあの濃さが出てくるんです。ですから急に出場が決まった選手は文字が薄くなっていましたね」(真弓氏)

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