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【生成AIやってみた!NotebookLM編】自分だけのチャットボットをかんたんに作れる超便利な新時代のノート活用法

2025.03.04

2024年4月からDIMEにて連載が始まった「マンガでわかる生成AI」の原作を担当している、アステリア株式会社、および生成AI協会(GAIS)のエバンジェリスト 森一弥です。

今回から本コラムはちょっとだけリニューアルして、読者の皆さんにとって身近な生成AIツールや新機能を、実際に触ってみてご紹介する「エバンジェリスト森一弥の生成AIやってみた」コーナーとしてお届けします! 読んでみて、興味があればぜひ積極的に試していただければ嬉しいです。

自分専用のオリジナルのチャットボットを作ることができる「NotebookLM」が超便利!

シリーズ第一回目は、株式会社ディー・エヌ・エー創業者の南場智子さんも使っていることで話題になった「NotebookLM」をご紹介します。

「NotebookLM」は、Googleのツールのひとつとして無料から使うことができる生成AIツールです。名前はなんとなく聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

最初に名前を聞いたときは「ノートブック」だし、生成AIが入力サポートしてくれるテキストエディタかなと思っていたんですが、実際に使ってみると、全然違うことに気がつきます。「ノートブック」というよりは、むしろ「スクラップブック」のほうがしっくり来るような機能なんですよね……。

では、さっそく中身を紹介していきます。

「NotebookLM」は普通にGoogleで検索すれば出てくる、Webブラウザで利用するツールです。パソコンでもスマホでも利用可能な、いわゆる「Webアプリ」。AppStoreなどで「NotebookLM」を検索しても出てこないのでご注意を!

Googleで検索したページを開くとGoogleのアカウントを聞かれますので、まずは自分のGoogle(GMail)アカウントでログインします。

Googleのアカウントでログインする
出典:「Google NotebookLM

ログインすると、「最初のノートブック」を作成することを促されるページが出てきました。「作成」ボタンを押し、新規にノートブックをひとつ作成してみましょう。(既にサンプルのノートブックがリストに表示されているようであれば「新規作成」ボタンを押してください。)

「作成」ボタンを押し最初のノートブックを作成
出典:「Google NotebookLM

さて、「ノートブック」という名前に引きずられて、メモ帳のようなテキストエディタだと思っていた方であれば、次の画面で違和感を覚えることでしょう。それもそのはず、テキストを書き込む部分はほぼ無く、メインとなるであろう中央には「ソースを追加して始める」としか書かれていません。これは一体なにをすれば!?

「作成」直後のノートブックはこんな感じ
出典:「Google NotebookLM

実はこの「NotebookLM」、具体的になにができるものかというと、自分の手元にあるファイルやWebサイトの情報を追加すれば、その内容を参照して質問に答えてくれる「自分専用のオリジナルのチャットボットを作ることができる」というツール。テキストエディタというよりは、自分でなにかについて調査したり、考えをまとめたりする際に活躍するツールなんです。チャットの中身はメモとして保存できるので、ややノート的なニュアンスもありますが……「NotebookLM」って名前であってます? という気がしないでもない(笑)。

さて、実際に「ソース」つまり「チャット」の情報源となるファイルやWebサイトを追加してみましょう。

「ソースをアップロード」ボタンを押すと単純に手元にあるファイルを追加するだけではなく、Googleドライブにあるファイルを選んだり、Webサイトを指定したり、Youtubeのリンクを指定したりもできるようです。ファイルの形式もPDFやJPGだけでなく、MP4などの音声ファイルにも対応しているようですね。

「ソースをアップロード」で選べる様々な形式と場所
出典:「Google NotebookLM

ここで気になるのは、自分が情報源とアップロードした「ソース」のセキュリティや漏洩についてです。特に会議の音声情報や議事録、仕事に関わるファイルなどをアップロードして、Googleに学習されてしまわないのか?という点は注意したいところ。

こちらについては「NotebookLMヘルプ」に詳しく書かれているのですが、ざっくり説明すると、個人のアカウント(XXXXX@gmail.com)で無料のNotebookLMを利用している場合は、内容が学習される可能性があります。会社や学校のアカウントの「Google Workspace」で利用している場合や、有料コースである「NotebookLM Plus」で利用している場合であれば学習されないとのこと。

まずは試してみようという際には、機密性の高いファイルは絶対にアップロードしないようにしてください。

NotebookLMヘルプ内の「NotebookLMでデータを保護する仕組み」
出典:「Google NotebookLM

今回は、Google Driveから、私が@DIMEで連載しているコラムの過去回(10回分)の原稿をアップロードしてみました。1月に行ったYoutube ライブ配信のアーカイブも追加してみようと思ったのですが、現時点では「文字起こし」されたテキストのみが対象とのことで、取り込むことができませんでした。

Google Drive内の本コラム過去回の原稿をアップロードしてみた
出典:「Google NotebookLM

アップロードが完了すると、すべてのファイル内容から「概要文」を作成してくれました。

アップロードした内容についての質問も、チャット形式でできるようになります。現時点(2025年2月)では英語のみの対応でしたが、音声によるチャットもできるようです。

アップロードした内容について、全体の「概要」が表示された
出典:「Google NotebookLM

チャットの部分では「ChatGPT」や「Google Gemini」のように、日本語で質問を投げかければ回答してくれます。質問の回答がソースのどこの文章を根拠に回答されたのかも確認することができ、実際に元の文書を元に回答している様子が伺えます。

チャットの回答には根拠となった部分が番号がつけられて表示される
出典:「Google NotebookLM

自分が作成した「NotebookLM」は誰かに共有することもできるので、例えば何らかのグループで一緒に調べものをしながら、このチャットボットを通じて議論を深めることもできそうです。

また、パソコン版であれば右下から「メモ」を追加することが可能です。白紙のメモを追加することもできますが、このメモ自体をAIに「生成」してもらうこともできます。ここでは「よくある質問」を選んでみました。すると、生成AIに関連したよくある質問がメモとして生成されていきます。

右側の「Studio」から「よくある質問」を選択、生成してみた
出典:「Google NotebookLM

何のノートブックを作るのかにもよると思いますが、これはなかなかの便利機能ではないでしょうか? 会社で扱うマニュアルなどをソースにして「よくある質問」を作ってもらうといった使い方はかなりスマートですよね。他にも「学習ガイド」を作成すると、クイズ形式の問題と回答が自動で生成されたり、ソースドキュメントの種類によってさまざまな使い方ができそうです。

どうでしょう。ここまで活用すると、ようやく ”ノートブック感” が出てきたような気もします。

「Google NotebookLM」、ひと通りの機能を見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

今までのテキストエディタとは一線を画す「NotebookLM」ですが、これまで当たり前だった「まっさらなテキストエディタでゼロから文章を作成する」という方法から、生成AIを最大限に活用した「新時代の文章の作成方法」を提案するツールなのかも? という気がしてきました。

企業データを使うのには注意が必要ですが、興味のある方はぜひまずは無料で「新時代の文書作成」を体験してみてはいかがでしょうか!

森 一弥(もり かずや) https://twitter.com/dekiruco
アステリア株式会社 ノーコード変革推進室 エバンジェリスト。 テレワーク推進の波に乗り、某有名SFアニメの聖地である箱根に移住。アニメや漫画、甘いものとかっこいいクルマをこよなく愛す、気ままな技術系エバンジェリスト。 AIやブロックチェーンなど先端技術とのデータ連携を得意とし、実証実験やコンサルティングの実績も多数。見聞きしたことは自分でプログラミングして確かめた上でわかりやすく解説することが信条。 現在は AI や IoTなどの普及啓発に努め、生成AI協会(GAIS)のエバンジェリストとしても活動中。

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